おかしの家 (第10話 最終回・12/23) 感想

おかしの家

TBS系・水ドラ!!『おかしの家』公式
第10話/最終回『忘却』ラテ欄『敵な時間はいずれ終る』の感想。
なお、原作小説:山田タロウ氏の『うちのネコが訴えられました!? -実録ネコ裁判-』は未読。


太郎(オダギリジョー)は礼子(尾野真千子)らと暮らすため、新しい家を探しに不動産会社を訪ねる。しかし明子(八千草薫)は、養護老人ホームに入るから一緒には暮らせないと言う。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---

裁判の経過は無しの、潔い展開

冒頭、前回の濡れ衣的なネコ裁判で、結果的に明子(八千草薫)が勝手に自宅を売って賠償金100万円を支払ったと言う時点からスタート。裁判の経過ももう少し見たいと思ったが、この家族が出す結論は見えていたから、むしろ潔い展開としておこう。

悲しい家族の別れが、静かに描かれた

そして、おばあちゃんは、その売却金の一部で養護老人施設に入居することを既に1人で決めており、太郎(オダギリジョー)夫婦からの同居の申し入れを断る。太郎は「おばあちゃんに裏切られたような気分」だと自分に言い聞かせて、おばあちゃんの孫たちに迷惑をかけたくないと言う「終活」を納得しようとするが…

「俺がもっとしっかりしてりゃあなあ」と妻の礼子(尾野真千子)にこぼす太郎が実に切ない。この時点では決して一生の別れで無いにしても、施設の送迎バスには明子を乗せたくない太郎の気持ち、その後タクシーで送られ「本当にありがとう」と太郎に言う明子の気持ち、どちらも悲しい家族の別れが静かに描かれた。

毎日忙しく仕事があるのも、1つの幸せだと思うが…

舞台は一気に2020年へ。明子と一緒に暮らすための資金稼ぎのため、懸命にスペイン料理店で修行をし、ついに自分の「さくらや」と言う店を持つようにまでなった太郎。おばあちゃんと一緒に暮らすための仕事だったのに、開店準備などの忙しさを理由に半年も明子に面会に行っていない太郎たち。

忙しい時は、忙しいことがある意味で大きな幸せと感じることがある。特に太郎のようにずっと日雇い労働をしていたら、自営業になれば毎日忙しく仕事があるのが楽しいし幸せと思うのは当然。そして、自分や家族の幸せがおばあちゃんにとっての幸せと思い込んでしまうことがある。そう、勝手な思い込みなのだ。

三枝自身の自問自答が、太郎の心にグサリと刺さる

有名脚本家になった三枝(勝地涼)が有名女優と太郎の店にやって来る。久し振りの再会に少々酔っ払った三枝が、太郎を睨みつけながら鋭い一言を浴びせる。

三枝「忘れていくんだよ、どんどん。
   忘れるんだよ、大切だと思ってたことをさ。
   昔はあんなにはっきり見えたのに…
   俺、何で脚本家やってだろ?太郎…」

幼馴染の親友同士だからこそ、互いの本音や本性が丸見え。そんな三枝自身の自問自答が太郎の心にグサッと刺さったと思う。友情っていいものだ。

大人に成長した太郎らしい複雑な心境

太郎の家に施設から、明子の容態が悪いと電話が入る。礼子は「すぐに行こう」と言うが、太郎は「重要な打ち合わせがある」と断る。しかし、夫婦で行くことを決める。でも、息子の春馬(大山蓮斗)は学校があるから行かなくていいと言う。

でも、太郎は春馬を強く抱きしめ、「いつか思い出してくれ」と諭すようにこぼす。自分のことばかりで、大切なことを忘れかけていた父親のことを思い出してくれと言う意味や、息子に親や大切な人を忘れるなと言う意味なのか、実に大人に成長した太郎らしい複雑な心境をうまく表現してる。

太郎「俺は本当に馬鹿だ。おばあちゃん、ごめん…」

私は敢えてこれを “ハッピーエンド” としたい

施設に向かう自家用車の車中で、太郎が呟くと言うより吐露する感じ。映像は2015年の駄菓子屋「さくらや」の店先。縁台に座る元気でにこやかな明子と「お茶でも飲む?」と誘う太郎に返事をするように猫の泣き声。そして、そのまま主題歌へ。

あれが明子の最期だったのか、太郎と礼子はおばあちゃんを看取ることが出来たのか、それとも明子は体調を取り戻し元気に暮らしているのか、映像からは読み取ることは出来ない。しかし、私は敢えてこれを “ハッピーエンド” としたい。だって、清志郎さんが「おとなだろ、勇気を出せよ」って歌ってるんだから…

あとがき

平日の深夜にひっそりと放送していたドラマですが、実に丁寧に人間の機微を描いたと思います。正に、笑いあり涙あり、そして涙あり希望ありって感じで。生きていくって切なくて大変で簡単で無いけれど、楽しくてかけがえのないものだと教えてくれた秀逸な作品でした。

本作の感想を以って、今期の連ドラ(来期も継続中は除く)の感想記事は終了となります。また、来期もよろしくお願いいたします。

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