無痛~診える眼~ (第10話 最終回・12/16) 感想

フジテレビ系『無痛~診える眼~』(公式)
第10話/最終回『痛みとは…』の感想。
なお、原作小説:久坂部羊氏の『無痛』は未読。
早瀬(伊藤淳史)が為頼(西島秀俊)の目の前で、イバラ(中村蒼)を撃った。川に落ちて生死不明のイバラの行方を警察は追う。為頼は早瀬を非難する一方、早瀬にイバラを殺すよう仕向けたのは白神(伊藤英明)だと断言。そして、白神がイバラに投薬して凶暴性を増大させ、一連の犯行に至るよう操っていたと説明する。驚く早瀬は、殺された石川一家と白神の接点を探ることに。そんな中、姿を消していた白神が為頼を呼び出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
最終回で、28分まで殆ど物語が動かないのは困る
すべての謎解きを楽しもうと観始めた最終回だが、28分頃に、白神(伊藤英明)の秘書・清美(宮本真希)が菜見子(石橋杏奈)をメスで襲い、都合良く為頼(西島秀俊)が止めに入るまで、のらりくらりとあれこれ説明やら補足やら。これまでの放送回でも、こんなに立ち上がりが遅いことは無かっただけに残念な30分としか言いようがない。
本作らしさを最後まで踏襲したのは評価できる
ただ、結末に触れる前に本作の全体について書いておきたい。所々に挿入されるグロいカットや残酷な場面などを含めて、第1話から最終回まで踏襲したのは評価したい。そのお蔭で途中で視聴を中止した人もいるだろうに。その意味では、脚本、演出、俳優の三位一体はあったと思う。視聴率がどうかは別にして…
最も痛かったのは、第1話での為頼の見(魅)せ方
さて、結末を考えてみる。『無痛』と言うタイトルになぞらえて言えば、本作で最も痛かったのは、第1話で本作の主人公で中心になるのが為頼(西島秀俊)であるかのように描いてしまったことだ。
イバラ(中村蒼)と彼の起こした事件、白神と彼の野望を第1話から物語の縦軸、背景にしたと言えばそうとも取れなくもないが、私にはネタの引っ張り過ぎの印象の方が強かった。従って、白神の明かされた理由が陳腐に見えてしまった。「あんな理由かよ」って感じ。イバラのことももやもやが残ったまま。
やはり、もっと為頼をメインに描くべきだったと思う。そして、白神の引っ張り方をもっと工夫すべきだった。白神の謎で引っ張り、イバラとサトミ(浜辺美波)の見応えのあるエピソードと意味不明な早瀬(伊藤淳史)のくだりで物語が散漫になった。やはり、全10話の構成が失敗だったと思う。斬新な作品だけに残念だ。
あとがき
最終回に来て思いもよらず「尻すぼみ」って感じでしょうか。ただ、イバラを演じた中村蒼さんとサトミを演じた浜辺美波さんと言う有望な若手俳優の存在を知っただけでも本作を観て良かったです。そして、フジテレビは本気でテレビドラマづくりを再構築する必要があると感じた作品でもありました。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
無痛 ~診える眼~ DVD-BOX
フジテレビ系ドラマ「無痛~診える眼~」オリジナルサウンドトラック
黒い雫 & Coupling Songs:`Side B`<初回生産限定盤>
無痛 (幻冬舎文庫)
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/7913/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方へ → コメント欄に、ブログ名、記事のタイトル、URLをご記入下れば、確認次第公開させて頂きます。お手数をお掛けします。
なお、【Seesaaブログ】http://dmesen.seesaa.net/article/431297722.html でも、TB受付けております。
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話
- 関連記事
-
- あさが来た (第70回・12/17) 感想 (2015/12/17)
- おかしの家 (第9話・12/16) 感想 (2015/12/17)
- 無痛~診える眼~ (第10話 最終回・12/16) 感想 (2015/12/17)
- 相棒 season14 (第9話・12/16) 感想 (2015/12/17)
- 2016年1月期 / 冬ドラマの期待度 (2015/12/16)