あさが来た (第67回・12/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第12週『大阪一のおとうさま』『第67回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。また、本記事では「宮崎あおい」さんの「さき」は本来の「立つ崎」が機種依存文字のため「崎」に統一しています。
また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
あさ(波瑠)の義父、正吉(近藤正臣)が倒れた。あさはできるだけ娘の千代と一緒にいながら正吉の看病をする。五代(ディーン・フジオカ)のもとを訪れたあさは、ある話を聞く。気になっているところへ、九州の炭坑から亀助(三宅弘城)が戻ってくる。炭坑は、雁助(山内圭哉)がうまくまとめているとのこと。しかし、全てを話していなかった亀助。みんなを見守っていた正吉は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今週は、西谷氏の演出で朝ドラ王道を魅せてくれそう
先週のアバンタイトルは実に巧みな仕上がりだったが、今日のアバンは明らかに演出が違う。まず、1週間分の振り返りの割に尺は約1分と短めだし、ナレーションも編集も実にオーソドックスなダイジェスト版的。ある意味、朝ドラ王道のアバンと言って良いと思う。
と言うことで、今週の演出は、第1,2,3,7,8週担当の西谷真一氏。あさ(波瑠)とはつ(宮﨑あおい)の姉妹の物語を “はつが来た” と言わしめた(私が言ってるだけだが)朝ドラ王道の演出家。さて、週の始まりはどんな演出を見せたのか。
今週も音の巧みな演出は良い感じ続くようだ
主題歌明け、遠くの寺の鐘の音で何かの “けじめ” や “平穏さ” を描き、これから何かが起こりそうな予感をさせるような意味深なスタートが実に良い。鐘の音2つのあとは、短めの柔らかなピアノ曲でホッとした家族の情景を描いて、無音になったところで、きちんと本作がヒロインあさの物語であることを提示。
そして、屋内から屋外へ場面は変わって、明るいギター曲をバックにまずはあさ(波瑠)の台詞が先行して、後からナレーションで時間経過の補足。これ、とても大事な演出。ナレーションが先行して、あとからあさの声が被ったのでは、ただの情景描写になるから。台詞から入るから、あさの心情が描かれる。
そして、「加野屋がつぶれるのではないか」の噂話のあと、千代の泣き声よりピアノ曲が先行する。ここも良い。泣き声があとだから、BGMがあさの心情を捕捉していることになり、千代の泣き声があさの心の声を代弁しているように聞こえるのだ。今週も音の巧みな演出は良い感じ続くようだ。
今週はメリハリある構成と、息抜き的なシーンが重要
少々重苦しい場面が続いた9分頃、上手い具合に散切りアタマになって帰ってきた亀助(三宅弘城)がコミカルに登場。今週はこのようなメリハリある、且つ息抜き的なシーンの構成が効果的になると思う。理由は1つ、メインに描くのが『大阪一のおとうさま』だから。
週末までに、あさ、新次郎(玉木宏)、榮三郎(桐山照史)、勿論よの(風吹ジュン)も、場合によってはサトシ(長塚圭史)まで描かなくてはいけないから、どうしてもストーリー展開が散漫になりがちのはず。ただ、今日の15分間を見る限り、脚本家も演出かもご承知のようで、今週も楽しくお手並み拝見できそうだ。
あとがき
先週の小技を巧みに使った演出と違って、今週はオーソドックスな演出手法で、正吉(近藤正臣)の死と葬儀までを各人の悲喜交々を交えながら描くようです。かなり演出次第になりそうな1週間。でも、先週半ばからかなりの安定感が出て来た本作ですし、今日を見て少し安心しました。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
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第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
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第6週『妻の決心、夫の決意』
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第7週『だんな様の秘密』
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第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
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第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
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第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
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