あさが来た (第50回・11/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第9週『炭坑の光』『第50回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。また、本記事では「宮崎あおい」さんの「さき」は本来の「立つ崎」が機種依存文字のため「崎」に統一しています。
また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
九州の炭坑であさ(波瑠)は、亀助(三宅弘城)から、サトシ(長塚圭史)が仕事をしないという報告を受ける。あさは炭坑の仕組みを変えたいと宮部(梶原善)に相談する。今までのやり方を変えることを嫌がる宮部。そのとき、あさがとった行動は…。炭坑で働くカズ(富田靖子)は、あさをひそかに応援するが…。一方、姉のはつ(宮崎あおい)はある困難に直面し、そして、ひとり寂しく三味線を弾く新次郎も…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今日は、見事な3本立て
今日は、前半が『あさが来た』、後半は『はつが来た』と『新次郎が来た』の3本立てに、意味深なあざとい『あさが来た』のネタ振りで終了。まっ、『新次郎が来た』もネタ振りだが…
もちろん『はつが来た』はそれなりにスピンオフドラマとして、きちんと動いているし、それなりに面白い。今日の僅かな放送尺でも、『はつが来た』のヒロインとしてはつ(宮﨑あおい)を魅せつつ、菊(萬田久子)と惣兵衛(柄本佑)の母子の断絶まで話を盛り上げてる。これを悪いとは思わない。ただ…
全体の脚本、演出、俳優のバランスが悪過ぎる
ただ、悪いのは全体のバランスだ。脚本、演出、俳優のバランスが悪過ぎる。今日の『あさが来た』の部分を抽出してみれば、1/3はこれまで描いた部分のおさらいで、残りは登場人物たちの台詞からは「炭鉱改善のための新たな仕組みづくり」の話をしていることになっているが、実際はただの炭鉱の日常描写に留まった。
これでは、ヒロインのあさ(波瑠)の必然性が殆ど無い。「新たな仕組み」の話なんて亀助(三宅弘城)のあさから伝言で済む話だし、多分本当のあさの提案は明日になる(と予想中)のだから、今日は単なる引き伸ばしとネタ振り。
炭鉱の人たちの個性不足が、あさの必然性を薄くする
それに、次郎作(山崎銀之丞)はあさの見方で、サトシ(長塚圭史)は沈黙状態のままだから印象が薄い。これが「九州編」の序盤のように次郎作があさたちに対抗意識を剥き出しにしたリ、サトシがあさに何か仕掛けて来たりすれば、彼らの存在感も増すのだが。
更に、カズ(富田靖子)も見物人状態で、炭鉱の支配人・宮部(梶原善)もこれと言ったことをしていない。要は炭鉱の日常を描いているだけで、興味を惹くようなドラマが殆ど無い。ただ、歴史年表のようにあさがやることを淡々と描いているだけに見えてしまっている。
これでは、今後炭鉱がどうなるのか?に興味を持てと言われても難しい。だから、今日のラストのようなあざといネタ振りをしても殆ど意味が無い。
もはや、Wヒロインにもなってない…
とにかく、幾度も書くが、『あさが来た』はヒロインの言動を順に箇条書きをしているだけでは困る。だって、脇役にはちゃんとドラマ(葛藤や変化や成長)があるのに、主人公は年表の箇条書きなんだから。Wヒロインにもなってないのでは?
あとがき
『はつが来た』に費やしている創作エネルギーを、もっと『あさが来た』に注ぎ込むことは出来ないのでしょうか。はつには出来て、あさには出来ないってことは無いと思うんです。とにかく、『あさが来た』の方にもっと印象に残るような描写を増やして欲しいと切に願います。
そして、本作とは直接関係ありませんが、昨日(11/23)放送のテレ朝クイズ番組『Qさま!!3時間SP』で、眉山栄達役の辰巳琢郎さんが、広岡朝子さんの問題を見事に正解されていました。こう言うの、ちょっと嬉しいです。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
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第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
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第6週『妻の決心、夫の決意』
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第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
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