[読書] ディズニー ハピネスの神様が教えてくれたこと (鎌田 洋/著・SBクリエイティブ) 感想

11月18日は、ミッキーマウスの映画デビュー作『蒸気船ウィリー(Steamboat Willie)』の公開日(1928年 / 昭和3年)でもあり、ミッキーとミニーの誕生日でもあります。そんな記念日におすすめの、ウォルト・ディズニーの思いがいっぱい詰まった本をご紹介します。
自分の大切なものが詰まったもう一つの家のようなもの
「ディズニーの神様シリーズ」累計80万部の第5弾のテーマは「ハピネス(幸福)」だ。多くの人が東京ディズニーランド(シーも同様だが)に足を運び、いつでもどこでもディズニーの存在を自分の中に感じていたいと思う理由は、「人間本来の喜び=ハピネス」を取り戻せるからだと言う。
それはゲストだけでなく、働くキャストたちも同じだそうだ。ディズニーを愛する住人たちにとって、パークは単なるテーマパークでなく、自分の大切なものが詰まったもう一つの家のようなものかもしれないと書いてある。
確かに、ディズニーを愛する住民たちは、家にいる時もそうでない時も、ディズニーの存在を常に感じることで、勇気や生きる希望を与えたいと言う「純粋な心」で、自分自身はもとより、見ず知らずの人たちをも本来の自分を取り戻していくのかもしれない。本書は、本来の人間らしい交歓を「ハピネスの神様」の視点で教えてくれる。
ここにもいる「ディズニーを愛する住人たち」
ある50代の男性は、仕事が早く片づいた日の、会社からの帰り道に年間パスポートでディズニーランドに立ち寄るのが習慣だ。
アトラクションを楽しむわけでもなく、ただパークの中を歩く。行き交う人たちの楽しげな顔を見て、時おり、顔なじみになったキャストと少し言葉を交わしてあいさつをする。
たったそれだけのことで、ふしぎなくらい気持ちが “充電” できるのだ。
上は本書の冒頭「ディズニーを愛する住人たち」に書いてる。まるで著者が私のことを知っているかのような文章に驚いた。私の場合は、ディズニーシー内を散歩しながら、自撮りで困っているゲストたちを手伝いつつ、馴染みのバーカウンターへ向かい酒を飲み、バーテンダーたちとたわいのない会話を楽しむ。それがいつものコース。
バーカウンターを覗くと、似たような大人の男女が並んでいる時がある。互いに2、3の挨拶を交わす程度の常連たちだ。でも、何となく居る理由が解かる。だから、ホッとする。そして、「また」と帰っていく。次、いつ会うか解からない常連たちのやりとりも、意外と良いものなのだ。
「ハピネスの神様」によって出会い、
新たな希望や元気を貰ったゲストとキャストの物語
全3話の最初に登場する70歳の老婦人は、足を悪くして働けなくなり、今では僅かな年金だけが頼りの生活の寂しい生活。でも、一日の終わりに杖を手に海岸にやってきて今日も何とか無事に過ごせたと夕日に感謝していると言う。そんな老婆を休暇中のキャストがディズニーランドに誘うシーンがある。
「ディズニーランドなんて幸せな人が遊びにいくところでしょ。私みたいな人間が行く場所じゃないわ」
こう答える老婦人に、そのキャストは「つらいとき、悲しいときにも気持ちが癒されて、がんばろうかなって元気をもらえるのがディズニーランドなんです」と答える。そう、本書はディズニーの「ハピネスの神様」によって出会い、新たな希望や元気を貰ったゲストとキャストの物語だ。
あとがき
本書が、パークへ届いた手紙をもとに再構成されているため、文章が誰の言葉なのかわかりにくい箇所が幾つかあるのが残念です。しかし、丁寧に読めば問題ありません。
東京ディズニーランド(シーも)には、どんな大人も子どものようにイノセント(純真無垢)な気持ちを取り戻させてくれる “何か” があります。それが「ハピネスの神様」なのかも知れません。今日は、ミッキーとミニーの誕生日です。パークに行けないあなたも、ウォルト・ディズニーの優しさに触れてみてはいかがですか。
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