あさが来た (第10回・10/8) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第2週『ふたつの花びら』『第10回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
大坂の加野屋ではあさ(波瑠)からの汚い字の文が手違いで破られていた。それに気づいた新次郎(玉木宏)は大慌て。あさとはつ(宮崎あおい)の嫁入りは日に日に近づいていた。あさには若い女中のふゆ(清原果耶)を、はつには、年長の女中うめ(友近)がついていくことが決まる。お家の決めた嫁入りに納得ができないあさは、うめと相撲を取る。うめに投げ飛ばされたあさは、大泣きする…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
自然に笑いや涙を誘う…
冒頭のあさ(波瑠)からの汚い字の文が手違いで破られていたのを大慌てで継ぎ接ぎする新次郎(玉木宏)も本作らしいコミカルな時代劇表現で良かったし、その後の時間経過もサクッと終えて、あさとはつ(宮崎あおい)の嫁入りの準備が進んでいるのを見せたのも悪くない。
更に、あさの嫁入りへの不安や、はつの嫁入りへの決心など、姉妹の違いをシンプルな台詞で上手に魅せたと思う。あさが木登りするのも連ドラらしいし、女中うめ(友近)との相撲で2人の関係を描いたのも良かった。
あさの悩みが多過ぎる
うめと相撲を取りながら、あさが何度も言う…
あさ「(泣きながら)なんでどす?」
なぜ、親の都合で嫁に行かなければいけないのか?
なぜ、お姉ちゃんがイケズと言われなくてはいけないのか?
なぜ、お姉ちゃんは笑ってくれないのか?
なぜ、新次郎は手紙の返事をくれないのか?
いろいろ悩みがあるのが乙女心と言う解釈もあるのだが、私は、この悩み多き乙女心が、物語上で、あさが何に一番本気で悩んでいるのかを解かり難くしており、その結果本作が僅かにブレているように感じてしまう要因だと思っている。
まっ、簡単に言うと「悩みが多過ぎ」ってこと。これにしろ!とは言わないが、どれか1つに絞り込んだ方が面白味が明確になったのではないかと思うのだ。とは言え、全体に丁寧に作り込まれているのは認めるところだし、ギリギリあさが主人公に留まっているのも良いこととは思う。
第1週で幼少期の姉妹の関係をもっと描けば良かった
こうなると、私が悔やむのは第1週の幼少期のあさとはつの姉妹の描き方。確かに可愛らしかったしエピソードも楽しくて魅力的な5日間だったとは思う。しかし、残念ながらあの5日間でやったのは、名子役で登場人物の紹介をしただけ。
あの時、もう少し姉妹の関係、姉妹の違い、親と姉妹の確執なども描いていれば、今日の笑顔が無いはつの心情なども、もっと心に響いたと思う。たぶん、あの5日間での姉妹の描写は、最終回まで引っ張る最も重要な人間関係の1つだったはず。それが無かったことを第2週で感じてしまうのは、残念と言うしかない。
まさかのツーショットも良く出来てた
しかし、終盤での新次郎と惣兵衛(柄本佑)との会話はなかなか面白かった。2人の人間性の違いを描きつつ、本作らしい軽妙さもあった。とにかく、まだ第2週。第1週で悔やまれる点はあるものの、全体的に丁寧に作り込んでいるのはわかるし、それが面白味に繋がっている。それだけに…ってこと。
あとがき
上では突っ込みを入れていますが、本作で良いなと思うのは、奇を衒わずに自然に笑いや涙を誘う描写が使われていることです。そのお蔭で、有り得ないような異国からの手紙や手紙で鼻をかむなどのシーンも許せてしまう寛大ささえもありますね。この間口の広さと自然さが朝ドラに合っていると思います。
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