まれ (第129回・8/26) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まれ』(公式)
第22週『出産クッサンベイビー』『第129回』の感想。
なお、当記事は、受信料を支払ってるだけでモノ言わぬのもしゃくな上に、8/20にクランクアップしてしまったため、本作へのほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。
楽しくご覧になっている方や愚痴や重隅突きはウザいと思う方は、読まない方が良いです。また、ネタバレサイトで先のあらすじを読んだ方、こちらに書き込むのは止めて下さい。
希(土屋太鳳)の陣痛が始まった。病院の廊下で待つ圭太(山崎賢人)は、不安と期待で落ち着かない。8月10日、希と徹(大泉洋)の誕生日と同じ日に、男の子と女の子の双子が生まれる。藍子(常盤貴子)は希に子供がもたらす喜びを語る。数日後、塗師屋に弥太郎(中村敦夫)をはじめ文(田中裕子)や元治(田中泯)など皆が集まり、双子の命名式がにぎやかに行われた。そして2児の母親となった希の子育てが始まる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
朝ドラのヒロインの出産、命名、育児がサイテーって?
よくぞここまで、朝ドラのヒロインの出産、命名式、そして育児をイラつきを超えて怒りたくなるように描けるものだと感心した15分間だった。もうどこから突っ込んだら良いか解からないから、今日は書けるだけ書いてみる。
陣痛、病院の廊下、出産後シーンのイラッ4連発
まず冒頭の産気づくシーン。昨日も書いたが我が家の周産期の専門家に聞いたところ、初産で多胎妊娠なら管理入院が30年前から産婦人科業界では常識だと言う。2008年でこれは嘘。そもそも小学生低学年までしか描かないなら双子の必要性は無いと思うが…(後述参照)
病院の廊下で待つ圭太(山崎賢人)が赤ん坊の泣き声を間違えるくだりも、ちっとも笑えない。不安で落ち着かないのをコミカルに表現したつもりだろうが無駄手間なだけ。そして、あっと言う間に出産直後の希(土屋太鳳)がまるで風呂上がりのさっぱり状態。ケーキづくりの際は汗で髪が額や首にまとわりついて不潔だっただけに違和感倍増。
その上、この15分間で気になったのが、双子の赤ちゃん役の子役2人の出番が必要以上に多かったこと。今どきは赤ちゃんへの撮影時の負荷に配慮して出番を少なくする傾向なのに。『残念な夫。(2015)』でも少し問題になった位だ。とにかく私としては劇中の「匠」と「歩実」の将来が不安過ぎるから、人形で十分だと思ってしまった。
命名式シーンのイラッ4連発
そして、命名式も突っ込み所満載。まず、相変わらず中央に祀ってあるゴルフボール。何の説明も無いままただただ見せるって脚本も演出にもウンザリ。どうせなら希の肛門を圭太が押してるカットでも入れてみろって話だ。
そして、一番脚本で許せなかったのは、命名式まで希が一度も「パティシェ」「ケーキ」「店」「仕事」を口にしなかったこと。圭太の方は「匠」の名を含めて漆職人に絡めた話題を入れてきたのにだ。実のある人生を歩んで欲しいから「歩実」ではドラマ的に釣り合わない。
せめて「甘実(うまみ)(あまみ)」くらい捻ってくれよ。「やっと生まれてくれたから、これから育児もパティシェもがんばるぞ」くらい言わせてやれよ。篠崎先生は、どうしてパティシェの物語を書こうとしないんだ。
それに圭太の両親が遅れて出席するのも意味不明。藍子を出したいだけなのは重々承知だが、仕来りを重んじる紺谷家が圭太の両親の到着を待たずに始めるのも物語が破綻している証拠だ。
ついでに書いておくと、毎度のことだが、圭太の井田(塩山誠司)への態度もすごく不愉快。確かに小さい頃から知ってるし紺谷家が雇っているとは言え、現場のリーダー格職人であり、何より漆職人の先輩なのに見下したように使うのがホント不愉快。
育児シーンのイラッ3連発
そしてやっと辿り着いた終盤のドタバタ育児の描写。まあ左下に時計を表示して汗かいてって普通過ぎるが、まあいいや。ここに品質は求めないから。でも、気になることはある。それは希が子育てを紺谷家、いや夫の職場で行っていること。想像以上の集中力が必要な塗師の仕事の現場をつくるのが女将の仕事でないのか。
ここは、一先ず産後3か月程度は、女将修行を中断して、藍子(常盤貴子)と直美(藤吉久美子)に塗師屋は任せ、希は桶作家で文(田中裕子)らに育児を教わるのが普通だし微笑ましいのでは?それが出来ないなら、藍子にもっと希を手伝わせればいい。藍子の連続アップで喜ぶのはスタッフ位なんだから。
それと、出産直後のスッキリ希に続いて、酔っぱらい圭太のメイクも完全にコント風。某『デスノート』期待以上に頑張ってLを演じてる山崎さんが哀れに思えてしまうような夜中の演出。ほぼ育児虐待だし本当に不愉快極まりない。
今日の「まれ」ないいとこ探しコーナー
おっと、今日は怒りが先だっていいとこ探しを忘れるところだった。殆どこじつけだが、一応いいとことして書いておく。まあ、改めて書き出すようなことでないのは承知だが…
●命名式の時に、全員が整列し正座していたこと。
※桶作家だといつもごちゃごちゃだから…
●徹と藍子の希の命名式のカット(回想)を入れたこと。
番組名でありヒロインの名前の意味を再確認させたから…
あとがき
今日は「あとがき」まで愚痴になって申し訳ないですが、続けます。もうご存知な方も多いので書きますが、本作は双子が小学生低学年になるまでしか描かれません。親のあとを継ぐ訳でも無く、親離れもしません。と言うことは、最終回までこのドタバタコントのような子育て劇が続くのはもう間違いないでしょう。
そして、多分今週末には産後3か月が終わって開店するはずです。だって、こんな乳飲み子育児コントを何週間もやってる暇は無いでしょうから。だとすると、希はほぼ開店準備をしないまま店を再開させるしかないです。だって、産後直後に「パティシェ」「ケーキ」「店」「仕事」を口にしなかったのですから。
パティシェを思い付けば公務員をすぐ辞め、圭太がたいへんだと聞けばすぐ店を辞め、妊娠したら店を休業し、3か月経ったら再開しと、この5か月間何一つ中身を描いてこなかった本作。だからヒロインにも中身が無い。この先、女将と育児と店を続けながら世界一のパティシェを目指すでしょうが、あっと言う間にタナボタ優勝でもして終わりの予感しかしませんが…
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【これまでの感想】
第1週『魔女姫バースデーケーキ』
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第2週『告白シュークリーム』
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第3週『卒業ロールケーキ』
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第4週『さよなら桜もち』
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第5週『情熱ミルフィーユ』
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第6週『母娘キャロットケーキ』
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第7週『横浜激辛プチガトー』
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第8週『危機的クリスマスケーキ』
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第9週『再出発エンゲージケーキ』
49 50 51 52 53 54
第10週『「逆転一発パンケーキ」』
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第11週『泥沼恋愛チョコレート』
61 62 63 64 65 66
第12週『官能カスタードクリーム』
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第13週『運命カカオ64%』
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第14週『絶体絶命メッセージプレート』
79 80 81 82 83 84
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第19週『潮時じゃがいもガレット』
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第20週『男たちのウィークエンド』
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第21週『復活マルジョレーヌ』
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第22週『出産クッサンベイビー』
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