映画「ミッション：インポッシブル/ローグ・ネイション（日本語字幕版）」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画 『ミッション：インポッシブル/ローグ・ネイション（日本語字幕版）』 （公式）を本日公開初日の第1回目に、劇場鑑賞。採点は、 ★★★★ ☆ （5点満点で4点）。100点満点なら85点にします。なお、『ミッション：インポッシブル』、『M:I-2』、『M:i:III』、『ミッション：インポッシブル／ゴースト・プロトコル』は鑑賞済み。

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ざっくりストーリー

世界中で勃発するテロリストたちの陰で暗躍する正体不明の多国籍スパイ組織 “シンジケート” を秘かに追っていたIMFエージェントの超凄腕のスパイ、イーサン・ハントは、ロンドンで敵の手中に落ちてしまう。拘束されたイーサンが意識を取り戻すと、そこには見知らぬ女と3年前に死んだはずのエージェントがいた。

一方、「IMF」にCIAから解体の危機が迫る中で、イーサンの単独行動が目に余り彼は国際手配にとなる。組織の後ろ盾が無くなったイーサンは最強の敵に立ち向かっていくのだが…

あのシーンが冒頭だ。自信が無ければ出来っこない

本作の売りの1つが、スーパースターのトム・クルーズが自ら危険なスタントを行うことだが、今回は時速400キロで高度1500メートルに上昇する軍用機体にしがみつくと言う、予告編でもお馴染のとんでもないリアル・アクション。しかもその場面を惜しげもなく冒頭に持ってくるのだから、つくり手の自信が伺えるし、ツカミは大成功だ。

ヒッチコック風味満載。新旧のスパイ名作映画の饗宴だ

スパイ映画と言えば、ヒッチコック作品を思い出す人も多いと思うが、冒頭のスーツ姿で飛行機にしがみつくのは『北北西に進路を取れ』へのオマージュだろうし、豪華なウィーンのオペラ劇場での上演中の暗殺劇は『知り過ぎた男』へのオマージュだろう。

また、前半で国際指名手配となったイーサンが、盟友ベンジーの助けを借りながら、敵に徐々に近づいていく2人のキャラのメリハリが楽しいが、友人を危険に晒してまで自己の目的を果たそうと言うところは、『知り過ぎた男』で妻を危険に晒しても真実に迫ろうとした主人公に似たところもある。新旧のスパイ名作映画の饗宴としても十分楽しめると思う。

アクションもサスペンスも一切手抜き無し

街中でのカーアクションはもちろんのこと、高水圧の巨大貯水槽へのダイブやこちらまで息苦しくなる潜水アクション、険しい山道での激しいバイクアクションと、多彩な舞台で繰り広げられる見せ場づくりもお見事。

サスペンス部分も秀逸だ。イーサンの危機に何度も登場する正体不明の美女イルサの目的、手段を選ばない “シンジケート” のやり口、英国のMI6の不穏な動向に、イーサン率いる仲間たちが一進一退の攻防戦を繰り広げる。

とにかく、ど派手なアクションで映像的な満足感を満たしつつ、国家間や組織間の力関係が複雑に絡み合う複雑な展開を上手く説明しながら魅せていく飽きさせないストーリーは素晴らしい。

あとがき

この夏、何を観ようか悩んでいるなら一押しの本作。ハリウッド映画の大作ファンも、昔からのスパイ映画ファンも、もちろんトム・クルーズのファンも、誰でも満足できる作品に仕上がってる。その上、お色気も不潔感ゼロだし友情物語もあって、大人から子供まで安心して楽しめるハリウッド娯楽大作です。
是非、劇場の大スクリーンで、いつもより少し前の方の席で迫力を楽しんで下さい。

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