恋仲 (第3話・8/3) 感想

フジテレビ系『恋仲』(公式)
第3話『7年目の真実』の感想。
久しぶりにあかり(本田翼)と2人きりで会話し、複雑な感情を抱く葵(福士蒼汰)。あかりは葵と昔のように話せたことを喜び、かつての彼との関係を友人の恵里香(馬場園梓)に打ち明ける。そんな中、あかりに頼まれてラック作りを手伝った葵は、同席した恵里香から、父・寛利(小林薫)の失踪で落ち込むあかりを立ち直らせたのが翔太(野村周平)だと知らされ、切なくなる。一方、翔太は、葵のことを楽しそうに話すあかりの姿に…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
「月9」らしい王道の恋バナになって欲しいから…
まず、私が、この度の『月9』でも何とか『月9』らしい王道の恋バナになることを未だに期待しているから、取り敢えず本作の於ける「ベタ」「既視感」「主役たちの演技力」は置いておこうと思う。だって、言い出したらキリがないから。まずは良かった部分、次に問題点と改善策を書いてみようと思う。
第3話の良かったところ
では、まず良かったところ。第3話の描き方の問題(後述する)で若干群像劇になりかけている中で、ぎりぎり葵(福士蒼汰)を主人公として強調したのは良かった。また、ストーリーも好みはあろうが、普通過ぎる程に普通。あとは映像的に夏を意識した明るさや透明感を醸し出しているのは評価したい。
問題点その1「翔太を悪い奴に描き過ぎる」
さて、問題点と改善策だ。まず1つ目は、第1話の終盤からどんどん過激になっている「翔太の葵への態度」と「恋敵としての翔太と葵の描き分け」の脚本と演出だ。簡単に言うと、翔太(野村周平)が “悪い奴” 過ぎるのだ。もちろん、それが翔太の “親友に女を取られたくない嫉妬心” なのは重々承知だが。
三角関係のドロドロっぷりと、葵の “親友のために閉ざす恋心” を少し強調して物語と劇中の時間が進んでいるのを描きたいのだろうが、ハッキリ言ってやり過ぎ。お蔭で翔太のあかりへの愛情さえ見え難いし疑いたくもなってくる。
そう感じてしまう理由は、翔太の悪い奴っぷりを必要以上に場面を固めて(集中させて)描くのもある。逆に、葵のいい奴っぷりは上手に全編に少しずつ漂わせている。あかりの鈍感っぷりも同じだ。だから、恋敵の翔太が物語から浮いて隔絶されてしまう。
この物語は、3人が同じ土俵の上にいないと話にならない。3人が同じバランスで綱引きしていないと面白くない。これは演出だけでは解決できない。やはり、脚本も3人のバランスを均等に保つ工夫と努力をした方が良い。
問題点その1「場面転換が多過ぎる」
もう1つの問題点と改善策は、脚本の柱が多過ぎること。脚本が「柱(はしら)」、「ト書き」、「セリフ」の3つの要素で構成されているのはご存知だと思う。ほぼ「脚本の柱=映像上のシーン=場面転換」と考えれば良い。本作は「柱」が多い上に、演出(編集)でもきっちり順序立てて作るから、集中力に欠けるのだ。
短い尺の全く違う場所のエピソードを前後に配置することで、物語が劇的に変化しているように魅せたり、事件が同時進行しているようにハラハラさせたりさせたいのだろうが、やり過ぎで「なんで急にこの場面になるの?」と言う違和感が生まれる。特に「あの日、姿を消した父」と「新築離婚の夫婦」がそれ。
もっと「柱」をまとめて、視聴者にしっかり物語を魅せた方が良い。それでなくても、俳優やベタさのアドバンテージがあるのだから、丁寧に物語を魅せる工夫をもっとしないと勝ち組にはなれないと思う。
あとがき
翔太を悪い奴にして「どうしてあんな男と?」を思わせたいのかな?だとしても、ファンの方には申し訳ないですが、2人の男が強烈に惹かれているあかりを演じている本田翼さんの存在感の弱さはどうしようもない。だからこそ、もう物語で視聴者を惹き付けるしかないのです。まだ策は間に合います。次週の巻き返しを期待します。
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