日テレの小杉専務に伝えたい。私の独断と偏見の “2015年夏期の連続ドラマ全局低調” のワケ

“日本テレビ:連続ドラマ全局低調で困惑 同局専務”
http://mantan-web.jp/2015/07/27/20150727dog00m200015000c.html
日本テレビの小杉善信専務は、27日の定例会見で、ビデオリサーチが13~19日の期間で集計した平均視聴率(関東地区)で、10%を超えた民放連続ドラマが「花咲舞が黙ってない」(同局系)を含む3本しかなかったことについて「他局を含めて内容が良いドラマが多いと思うが、視聴率が伸びていないようだ」と話し、「悪い理由を知っていたら逆に教えてほしいぐらいです。他局を含め視聴率が伸びていないのは、意外だと思っている」と明かした。
各局で行われている「見逃し配信サービスが視聴率の低下につながっていると思うか」という質問に「一概に見逃し配信が視聴率を減らしているとは思っていない」とも語った。
また同局がゴールデン・プライム帯(午後7~11時台)に放送している「デスノート」については「(26日放送の4話で)2けたに戻している。手応えは感じている。巻き返しを図りたい」と話し、「ど根性ガエル」については「世界観をドタバタに終わらせないで、切なさを交えている。ドラマの楽しみ方を視聴者の方に理解してもらえるような番組を作りたい」と話し、「花咲舞が黙ってない」については「痛快であり、安心して見られる。恋愛要素も入ってくるということで期待している」と意見も述べた。
「ここがダメ」なワケを4行程度でまとめてみる
引用記事にあるように、日テレの専務・小杉善信氏が「悪い理由を知っていたら逆に教えてほしいぐらいです」とおっしゃるようだから、僭越ながらこのわたくしが、今期視聴した(既に離脱した作品は含まず)2015年7月期 / 夏ドラマの「ここがダメ」なワケを4行程度でまとめてみる。
なお、事前に断わっておくが、今回は超独断と偏見でかなり辛辣な内容になるため、各ドラマの出演者、原作、脚本家、演出家のファンは読まない方が良いと思う。読んで嫌な気分になり苦情や誹謗中傷を書いても基本的にスルーするので、それでも良いと言う人だけ先に進んで頂ければ幸いです。
恋仲(フジ・月21)
第1話を観る限り、とにかく脚本、俳優、青春・夏・恋の道具が既視感があり過ぎで、折角のオリジナルストーリーが全滅状態。主演俳優の2人の組合せも新鮮味に欠けるし、正直演技も今一つ。改善策は7年間の高校時代からの遡りの描写を如何に短く感じさせるか。ダラダラ描けば更に猛暑で観る気が失せる。
ホテルコンシェルジュ(TBS・火22)
悪いが、まだ主演の西内まりやさんが連ドラの主役をやれる演技力と存在感が無い。それなら『ナースのお仕事』風に思い切りコメディ要素を強めて誤魔化せば良いのに、舞台であるホテルが現実離れし過ぎている割に、物語はシリアスを狙ってるからバランスが悪い。改善策は『コンシェルジュのお仕事』に変えるべし。
刑事7人(テレ朝・水21)
主演の東山紀之さんが何を演じても同じなのは重々承知。だからこそ、主人公以外の「刑事6人」を活かさなくてはいけないのに、人物設定も物語の構成も普通の域を出ない。もっと脇役を演じる個性派俳優たち活かして、変り者主人公中心の刑事ドラマに仕立て直す必要がある。
花咲舞が黙ってない(日テレ・水22)
杏さんと上川隆也さんと原作ファンしか楽しめない作風になってしまったのが [第2シリーズ] の弱点だと思う。物語も前作の焼き直しみたいな話があるし、続編ドラマとしての新鮮味が無い。折角焼き直すなら、舞と相馬を入れ替えるとか、男女の設定を変える程度の工夫が欲しいし、舞の正義感にも正当性が欲しい。
リスクの神様(フジ・水22)
同放送枠で企業の不祥事モノを当てるのもどうかと思うが、本作の弱点は、全体が至ってリアルで真面目に作られ過ぎていること。裏番組が漫画チックな仕上がりなのに対して、本作は超硬派。私は差別化として悪いと思わないが、派手さや気軽さでは週の半ばに少々重たいかも。堤真一さんの笑いのセンスに賭けるか。
37.5℃の涙(TBS・木21)
残念ながら主役の蓮佛美沙子さんが、脇役ではキラリと光るが主役としての華が足りない。また、主人公・桃子の仕事の部分はとても真面目に描かれ考えさせられるテーマであるが、脇役が多いのとその枝葉の話が多過ぎて、何を描きたいのか見え難い。もっと描くべきものに絞り込んでギュッと濃厚な部分を創って欲しい。
エイジハラスメント(テレ朝・木21)
まず、アンチ武井咲さんの視聴者がまず逃げ出して、次に普通に会社勤めの20~50代がドラマの舞台になっている一流企業の非現実的な設定に興醒めして逃げ出して、最後に20代女性の主人公が「5寸釘」と言った時点っで逃げ出すと思う。コメディとリアルのバランスを調整して、リアルで痛快なドラマを模索すべき。
探偵の探偵(フジ・木22)
1時間ずっと北川景子さん演じる主人公のムッとした表情で、玲奈のカッコ良さやクールさや凄さだけを見せられるドラマ。内容らしき内容が無く、その割に妙な伏線の謎解きで引っ張る。アクションシーンもただの暴力描写にしか見えない不自然な挿入の仕方。とにかく早急に物語を創って、進めて欲しい。
表参道高校合唱部!(TBS・金22)
新人若手俳優を中心にキャスティングした点とオリジナル脚本と言う意欲作は大いに認めるが、主要な登場人物の人物設定の紹介も中途半端な状態で、主人公以外の物語を描き過ぎて、芯がぼやけてるのが問題。歌声もストーリーも清々しくて楽しいだけに、大人の事情と伏線張りはもう少しあとにした方が良い。
民王(テレ朝・金23)
池井戸作品の中でも異彩を放つ原作を上手く連ドラ化していると思うが、敢えてダメ出しするなら、人格が入れ替わると言う設定への既視感と、馬鹿馬鹿しいにも程があると思える人は逃げ出すかも。私は、放送枠、俳優、脚本、演出とピッタリ合っていると思う。
ど根性ガエル(日テレ・土21)
昭和の名作漫画&アニメの実写ドラマ化を数多く放送してきた日テレ土曜21時でも、かなりの “ど根性”を入れないと企画が通らないだろうと容易に想像できる。それだけに私は評価したいが、ヒロシが30歳のニートで、長袖が半袖Tシャツだけで一定数は逃げ出すと思う。このままブレずに世界観を突き進むべき。
ナポレオンの村(TBS・日21)
原作の、最初は反対派の村民たちが主人公の言動で徐々に心を入れ替える過程を大胆に削除して、一話完結の家族で楽しめる村興しファンタジーに仕立て直したの本作。敢えてダメ出しするなら、村民が簡単に主人公の仲間になってしまうことと、現実味の薄い出来過ぎたオチか。私は悪くないと思うが。
まれ(NHK・朝ドラ)
引用記事では朝ドラには言及してないようだが、この内容で平均視聴率20%をたたき出し続けているのだから、放送枠等があまりに違い過ぎるとは言え、同じ連ドラをつくる者として解せないのは大きく頷ける。民放なら打ち切りもやむを得ずレベルの作品だと思う。打開策は、とっとと最終回を放送することのみ。
捨て台詞
これでも、私の日頃の “テレビドラマ愛”を全開にして、敢えて言わせて頂きましたって感じです。本当は、無理無理なダメ出しをするより、良いところを褒めたいのは私も皆さんも同じだと思います。既に離脱したドラマに触れなかったのも、私の “テレビドラマ愛”ってことで…
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