まれ (第102回・7/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まれ』(公式)
第17週『究極選択パリブレスト』『第102回』の感想。
なお、当記事は、受信料を支払ってるだけでモノ言わぬのもしゃくなので、本作への僅かな期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や愚痴や重隅突きはウザいと思う方は、読まない方が良いです。また、ネタバレサイトで先のあらすじを読んだ方、こちらに書き込むのは止めて下さい。
輪島で圭太(山崎賢人)に決意を伝えた希(土屋太鳳)が、再び横浜に戻ってきた。「マ・シェリ・シュ・シュ」では、希の帰りを心待ちにしていた大悟(小日向文世)がそっけない態度で希の帰りを迎える。そんな大悟に対して希は、能登で決意した思いを伝える。しかし、突然の希の申し入れがすんなりと受け入れられるわけもなく、無理難題とも思われる課題を突きつけられてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
希は、夫を応援するために能登に帰るのか?
今更ながら、そもそも論を書くのも何だが、今回の15分間の詳細に触れる気にならないから、それで良ければこのままお付き合い頂きたい。
私には、希(土屋太鳳)が能登に帰りたいと決断した理由が解らない。そもそも圭太(山崎賢人)が今テンパってるのは、弥太郎が突然入院したからで、希は一切関係ないと考える。でも今週の物語の着地点は、希との遠距離結婚で圭太が不安定になり、一時的に希が能登に帰って来ただけで圭太がやる気を取り戻し、でもフランス人には相手にされない。そこを希の菓子がフランス人の心を動かし、希のお陰で圭太にチャンス到来したように見えた。
だから、希が能登に帰る理由が解らない。なぜなら、希が能登だろうが横浜だろうが漆職人の圭太にしてやれることは限度があると、私は思うからだ。大切な客人に茶も出せず、義父に茶の入れ方を叱られるような若妻だ。出来るのは、圭太の日常の面倒見くらいではないだろうか。
おっと、希には「応援」があった。希は「応援」するのは得意だ。確かに今回の「応援」も大成功だった。しかし、夫を応援するためだけに数年間の「修行」と子供の頃からの「夢」を捨てて能登に帰る設定は、明らかに説得力に乏し過ぎないか。
希が能登に「一時的に戻る」との印象を残すべきだった
今回の15分間が致命的なのは、希の帰る理由がどうあれ、希が「世界一のパティシェになる」と言う「夢」の実現のためにわざわざ「能登」から「横浜」にやって来た「修行」を自ら止め(放棄し)、能登に「帰る」ようにしか見えなかったことだ。
私の勝手な想像では希の「夢」はまだ続くと思っているから、能登に「帰る」でなく「戻る」と言う印象を残すべきではないかと。確かに台詞では「一端(修行を)止めるだけです」と言っていたが、登場人物に「帰る」と言わせてしまったことで、夢を放棄したヒロインになったのは致命傷に思う。要は物語が「ゼロベース」に戻ってしまうと同意だから。
まだ、希に才能があるようには見えていない
さて、希の妙な自信の根拠でもある「神の舌」だが、実はそう判断しているのは大悟(小日向文世)だけだ。先日の一子との対決での勝利は素人相手の素人投票だから無視できる。だから、本来は何度も無駄な内輪の対決を描く暇があるなら、一度でも良いから例えば「新進気鋭の若手パティシェ対決Wet番組」でのプロの採点による希の圧倒的な勝利を描いておくべきだった。
しかし、残念ながらそんなシーンは一切無かった。そう、視聴者には一向に希に才能があるようには見えていないのだ。だから「夢」に挫折し諦めて能登に「逃げ帰る」ように見えてしまっている。これは徹もそう描いているから、篠崎先生は意図的に書いているに違いない。
なぜ私が落胆しているかと言うと、ヒロインが夢を実現するまでを描く朝ドラが真逆の方向に進んでいるから。中途半端な “圭太のために” と言う理由さえ無かったら、希が自分の才能の限界に気づき、一度パティシェから離れて自分自身を見つめ直すために能登に「戻る」と好意的な脳内補完も出来るのに…
さて、希の「夢」は終わるのか、漆の中に新たな「夢」を見出すのか、都合良く「夢」が再開するのか。そんなこと、もうどうでもいい。
あとがき
仕事で夜遅く帰って来て、結局今朝朝早く観てしまったことに最大の後悔をしています。
さて、今週を振り返って一番感じたのは、希以上に藍子への嫌悪感です。とにかく何事も他人任せの寄生タイプで、いつも感情も言動も不安定で意味不明。また、大したこともしていないのに良妻ぶってるところがあったり、いつも視聴者を感動させよう的な中身の無い耳触りの良い台詞ばかりなのも嫌ですね。
ただ、能登編では、漆の職場で働いていた実績がありますから、希以上に能登に「帰る」価値のある登場人物です。今以上に出張ってくるのが今からげんなりです…
そして今日で最大に気になったのが妙に長尺だったロールケーキを作る工程。ロールケーキにチョコレートでコーティングし、金粉のトッピングをしたまでは良かったですが、道具も片付けていないような短時間しか経っていないロールケーキを素手で押さえてカットしていました。
その直後のロールケーキのアップでは、手で押さえた後は無かったと言うことは、どう解釈したら良いのでしょう。菓子づくりには全く無関係な私ですが、製菓指導がいるのですから、映像的にきちんと魅せて欲しかったです、大事なシーンのつもりなんでしょうから。結局、長尺の見せ場も雑で終了した第17週でした。
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【これまでの感想】
第1週『魔女姫バースデーケーキ』
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第2週『告白シュークリーム』
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第3週『卒業ロールケーキ』
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第4週『さよなら桜もち』
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第5週『情熱ミルフィーユ』
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第6週『母娘キャロットケーキ』
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第7週『横浜激辛プチガトー』
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第8週『危機的クリスマスケーキ』
43 44 45 46 47 48
第9週『再出発エンゲージケーキ』
49 50 51 52 53 54
第10週『「逆転一発パンケーキ」』
55 56 57 58 59 60
第11週『泥沼恋愛チョコレート』
61 62 63 64 65 66
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67 68 69 70 71> 72
第13週『運命カカオ64%』
73 74 75 76 77 78
第14週『絶体絶命メッセージプレート』
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第15週『下克上駄菓子ケーキ』
85 86 87 88 89 90
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第17週『究極選択パリブレスト』
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