まれ (第80回・6/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まれ』(公式)
第14週『絶体絶命メッセージプレート』『第80回』の感想。
なお、当記事は、受信料を支払ってるだけでモノ言わぬのもしゃくなので、本作への僅かな期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や愚痴や重隅突きはウザいと思う方は、読まない方が良いです。
「マ・シェリ・シュ・シュ」でスーシェフを務めていた陶子(柊子)が店を巣立つことになり、大悟(小日向文世)から新たなスーシェフに任命された希(土屋太鳳)。最終日、これからはケーキを作るだけではなく、スタッフの面倒など、あらゆる面で店を支えるように陶子から引き継ぎを受ける。スーシェフになって数日後、はりきる希のもとに、パティシエになる夢をあきらめられず区役所を辞めたという女性が面接に現れて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
希の「箇条書きの歴史年表」を見せられているだけ
確かに、上に書いたYahoo!テレビから引用したあらすじに間違いはない。と言いたいところだが、今日の15分間を観た視聴者なら、このあらすじが真っ赤なウソ、でたらめなのは解かるはずだ。
だって、本作が本当にこのあらすじ通りなら、現在の『まれ』がヒロインの成長を視聴者みんなが応援し毎日楽しく観ているはずだから。しかし、実際はそうなっていない。なぜか?理由は簡単。本作では、希(土屋太鳳)の肝心な部分の描写がすべて「結果」しか描かれないからだ。
「修行」や「成長」が描かれ、視聴者もそれを見たいのに、「経過」や「過程」が無視され「結果」だけを見せられる。これでは、希の「箇条書きの歴史年表」を押し付けられているのと同じこと。こんな脚本で面白くなるなるはずがない。
また能登。また大阪。また無駄話…
語りでも、映像でも「希がスーシェフになった」ことは描かれたから、それは受け入れよう。どうしてそうなったかは全く解からないがそう言うことになったそうだ。で、それならそれで話が「あらすじ」通りに進むのかと思いきや、また能登。また大阪。また無駄話。本筋に無関係の賑やか描写。あー、くだらない。
本作に主人公を投影するキャラを出す愚かさ
本日、最大に意味不明だったのが希が面接官をやるシーン。ヒロインと同じ境遇の登場人物を描くことで、ヒロインの成長を比較して見せたり、全放送回の半分を過ぎたこの時点で、ヒロインの設定の再確認の意味もある、とは思う、普通の朝ドラなら。しかし、本作でこれをやればすべて逆効果なのが脚本家は理解できないのか。
「夢を追いかけたい」「その情熱、わかります」と会話が進み、希と新人のアップの切り返しで2人が前のめりになる度に、絶望感が漂った。なぜなら、希が「情熱」と言う言葉に過剰反応するのが自然なように、これまで希の「情熱」が描かれてこなかったから。「夢」や「覚悟」や「修行」も描かれなかったからだ。
この部分については、今日の陶子(柊子)の巣立ちも全く同じ。当初は本作お得意の怒りんぼキャラで始まり途中から男漁りキャラになり最後はいい人と、思い付きストーリーに振り回され続けた気の毒のキャラクター。気がついてみれば陶子の「夢」や「覚悟」や「修行」も描かれず卒業と言う「結果」だけ盛り上げた本作。これで面白いはずがないのだ。
登場人物の言動の根拠が描かれないから共感できない
今日のラストの希と圭太(山崎賢人)の2年半ぶりの再会のシーンで感動の涙を流した視聴者はいたのだろうか。結局、これも「結果」だけ見せられたに過ぎないのだ。要は、本作は連続ドラマとして最も大切で重要である「経過」「過程」を無視し、「連続性」「一貫性」が欠落し、「結果」だけを見せる箇条書きドラマなのだ。
これに面白味を感じろと言われても無理がある。なぜって、登場人物がこれから何を考え行動するのか先を読めないのだから。言い換えると、登場人物の思考回路が描かれていないから予想や想像が出来ない。となれば、あとはただ様子を「見ている」だけで、観ていることにならない。でも、「見る」も「観る」も視聴率は同じ。きっと明日の朝もスタッフは数字を見てニヤニヤしているのだろう。
あとがき
三か月も観てきて、今さらこんなことを言いたくありませんが、ホント内容がありませんね。魅力のないヒロインの「箇条書きの年表」を見て面白いはずも無いですしね。どうして「経過」「過程」を描かないのでしょう。
あの暴君の安倍首相だって「結果」は出てるけど「過程」を重視しないと国民の理解を得られないのは解かっていると言うのに。脚本の篠﨑絵里子さんにはいつご理解頂けるんでしょうか。
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【これまでの感想】
第1週『魔女姫バースデーケーキ』
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第2週『告白シュークリーム』
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第3週『卒業ロールケーキ』
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第4週『さよなら桜もち』
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第5週『情熱ミルフィーユ』
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第6週『母娘キャロットケーキ』
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第7週『横浜激辛プチガトー』
37 38 39 40 41 42
第8週『危機的クリスマスケーキ』
43 44 45 46 47 48
第9週『再出発エンゲージケーキ』
49 50 51 52 53 54
第10週『「逆転一発パンケーキ」』
55 56 57 58 59 60
第11週『泥沼恋愛チョコレート』
61 62 63 64 65 66
第12週『官能カスタードクリーム』
67 68 69 70 71> 72
第13週『運命カカオ64%』
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第14週『絶体絶命メッセージプレート』
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