天皇の料理番 (第9話・6/21) 感想

TBS系『天皇の料理番』(公式)
第9話『皇居編~ザリガニと御即位の御大礼』の感想。
なお、原作小説:杉森久英『天皇の料理番』は未読。過去のドラマ作品も未見。
1913年、上京した篤蔵(佐藤健)はバンザイ軒を訪ねる。女将の梅(高岡早紀)から、以前の部屋は別の人に貸していると聞いた篤蔵は、物置部屋を借り、ここから皇居に通うことに。着任早々、御大礼の晩さん会の献立作りに取り掛かった篤蔵だが、招待客が2千人と伝えられ、慌てる。数日間悩んだ末、料理を滞りなく出すことを最優先して作り上げた篤蔵の献立に、上司にあたる大膳頭の福羽(浅野和之)は難色を示す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
これぞ人間ドラマ
前回の感想で、1つ1つのミニストーリーが1粒1粒輝く真珠のようだと書いた。今回もそれは変わらないが、今回は皇居に通い始め立場が大きく変化した篤蔵(佐藤健)の成長のみならず、篤蔵に関わるすべての登場人物たちの背負ってきた背景が短い時間でしっかり且つ魅力的に描かれた。これぞ人間ドラマだ。
これぞ連ドラ
そして、今回見応えがあったのは連続ドラマとしての楽しさがふんだんに盛り込まれたことだ。かつての師匠や恩師と自らの立場が逆転しても、いつも自然体の篤蔵は変わらない。変わらないが立派に成長した篤蔵をかつての同僚たちが見る目が、視聴者の目と同じになる。そんな連ドラの面白さを十分に味わえた。
これぞ日曜劇場
そして、日曜の夜に放送する『日曜劇場』らしさも満喫できた。上手い具合に、ドラマがトントン拍子に進んだことで、テンポが良く無駄が無く主人公を始めすべての登場人物たちの成長や生き様が、生き生きと描かれた本作。また月曜から一週間が始まる日曜の夜に相応しい、やる気がもらえるドラマに仕上がった。
あとがき
僅か1時間の中に、陛下の下で働くことになった若き男の人生がギュッと詰まった、そんな第9話でした。私も皇族方をお迎えするご宴席を幾度か取り仕切ったことがありますが、本当に細心の注意と細かな配慮、そして宮内庁との連携がたいへんでした。今日の篤蔵や年上の大膳のシェフたちを見て、緊張感を思い出しました。
おっと、個人的なことは置いておいて、本作の主人公は篤蔵に間違いありませんが、脇役たちを「脇」と片付けるには勿体ないくらいに存在感があり、魅力的なのも本作の素晴らしいところ。このくらい無駄のない登場人物の配置のドラマはなかなかないと思います。次回に期待します。
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