[読書]アート鑑賞、超入門! 7つの視点 (藤田令伊/著・集英社) 感想

アートに限らず、すべての事象の捉え方を説いた本
本書は、個々のアートの解説書ではない。どうやってアートを観たら良いのか、実践的なアート鑑賞術をちょっと違った視点で7つのポイントから提示した本。
また、その視点はアートに限らず、世の中のあらゆる事象を正確に捉え、自分の考え方として示すことが出来る有用性のある方法であることが、読み終えると伝わってくる。
ユニークな「主体的」鑑賞方法
著者が提示する「主体的」な鑑賞方法は実にユニークだ。例えば、どれだけ作品をしっかり観たのかを知るために、描かれていることを出来る限り詳細に言葉にしてみる(ディスクリプション)。
他人事で観ないようにする訓練として、その作品を買うつもりでのめり込んで鑑賞する「エア買い付け」など。とにかく「主観的」を大事にするのだ。
“愛の鞭” とも言うべき批判精神を持て
批判的見方を鍛えると言う項目がある。作品の説明文や他人の意見に左右されない「主体的」な見方を更に極めるためとでも言うように、“愛の鞭” とも言うべき批判精神を持てと。
誰でも肯定的な見方は簡単だが、敢えて批判的に観てみると言うこと。そこからこそ事象の本質が見えてくると言う考え方。アートに限らず、政治や事故や事件に対しても日本人が最も苦手で、やらなければならないことを最後に訴えているのが印象的だ。
あとがき
今まで見えていなかったものに「気づく」のは、とても重要です。主観性と違う「他者性の眼」を持つことで、「人の身になる」と言うことを学べると書いてあります。そのポテンシャルを秘めているのが、アート鑑賞。
また、相手に「寄り添う」ことで相手を知ることも大切だと。相手の価値観で相手を理解すること。アート鑑賞に例えるなら、作家の気持ちや立場で作品を理解するってことで、作家にも作品にも寄り添い理解が深まるのは、何となく解かります。
2つとも当たり前のようなことですが、やってみると難しい。それを、アート鑑賞と言うアプローチからやってみると言うのは面白い考え方だと思いました。
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