ようこそ、わが家へ (第2話・4/20) 感想

フジテレビ系『ようこそ、わが家へ』(公式)
第2話(15分拡大)『混迷する犯人像と謎の動機』の感想。
なお、原作小説:池井戸潤『ようこそ、わが家へ 』は未読。
今度は郵便受けに、負傷した子猫が放り込まれた。健太(相葉雅紀)は交番巡査に、尾行の一件を伝える。さらに、犯人を捕まえるのに協力するという明日香(沢尻エリカ)の元へ。その職場は編集長の蟹江(佐藤二朗)と明日香の2人だけで、タウン誌を発行していた。一方、太一(寺尾聰)は摂子(山口紗弥加)から、課長の平井(戸田昌宏)が出した飲食店の領収書について相談される。その後、店を使っているのは真瀬(竹中直人)だと知り…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
“俳優・相葉雅紀”を応戦したいけど、失速感が…
私は、原作未読で、原作とは比較しない立場なのに、本作の原作が大ベストセラーであることを、このドラマから感じることが出来ない。むしろ違和感さえ覚えてしょうがない。第2話は更にそれが表面化して描かれ、“俳優・相葉雅紀”を応戦したい身としては、今回の失速感が残念でならない。今回はその理由を書いてみる。
父の会社の不正事件のくだりが丁寧で面白いのも…
最大の違和感は、父・太一(寺尾聰)が務めるナカノ電子部品の不正事件のくだりが丁寧過ぎる程に説明され、尺(時間)も長い。しかも、寺尾さんや竹中直人さん、山口紗弥加らの迫真の演技も相まって、もはや、このパートだけで1本ミステリードラマが出来てしまう位に意外に面白い。
面白いのは大いに結構なのだが、本作の主人公・健太(相葉雅紀)が登場し(絡ま)ない。ここが第1の問題。多分、母・珪子(南果歩)と妹・七菜(有村架純)のストーカーはミスリードで関係ないと想像すると、主人公のいないパートの尺が長くて面白いのは、全体の構成として巧いとは思えないのだ。
健太のストーカー事件の魅せ方が残念過ぎる
そして、肝心の健太のストーカー事件の魅せ方が残念過ぎた。第1話では、かなり真犯人を健太のストーカーであるように魅せていのに、第2話ではそんな描写が少なくなってしまった。いや、第2話の健太の描き方では、残念ながらミスリードからも外れてしまっていると言わざるを得ない。
防犯カメラを設置する程度の表現では、健太が怯えているように見ろと言うのが無理な話。とにかく、強引にでももっと健太のストーカーの姿を挿入して、健太と太一の対立構造をしっかり魅せて欲しい。
怯え性で家族思いの健太が真犯人を捜す話にしたら?
明日香は原作に登場せず、本作のための新キャラらしい。これもちょっと困ったこと。(良くも悪くも)何となく太一が探偵風になっているのに、明日香の手柄に見えてしまう。ここでも主人公不在になってしまっているのだ。
そこで、提案なのだが、いっそのこと、太一の探偵部分をもっと前面に押し出して、家族4人のストーカー調査に挑んだらどうだろう。自分が狙われているのはそっちのけで、(例えば)父の会社の事件と妹のストーカーに絞り込んで、真犯人を捜すみたいな。そうすれば、父の会社の件にも顔を出せるし。
土曜ドラマ『三毛猫ホームズの推理』で片山義太郎がホームズとやったように、明日香と手を組んで真犯人を探し出した方が、“俳優・相葉雅紀”が生み出すいつも怯えていて気が弱くて家族思いの優しい健太らしい活躍が魅せられるのではないだろうか。もちろん、原作とは離れてしまうだろうが、主役が埋没してしまっては元子も無い。
あとがき
結局、序盤と終盤に描かれた「猫と円タウン出版社と防犯カメラ」だけが第1話と第2話の違いで、ストーリー展開はほぼ一緒。その上、ストーカー事件が解決に向かっているようにも見えません。家族のために自腹で防犯カメラを買って取り付けるだけの主人公なんておかしいです。
この際、原作とドラマは違うことを再認識して、『デザイナー倉田健太の事件簿~愛する家族を狙うのは誰だ~』みたいなトーンに仕立て直した方が良いと思います。その方が、“俳優・相葉雅紀”の出番も見せ場も増えて、いろんな意味でみんなが幸せになれると思うんですが…。次回に期待します。
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【これまでの感想】
第1話
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