まれ (第9回・4/8) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まれ』(公式)
第2週『告白シュークリーム』『第9回』の感想。
スカウトされ浮かれる一子(清水富美加)だが、幼なじみたちは話がうますぎると懐疑的。それでも一子は、絶対に東京に行くと心躍っている。対照的に希(土屋太鳳)は、夢を求めることなく市役所への就職を希望している。そんな矢先、徹(大泉洋)が能登に帰ってくる。6年ぶりに帰宅した徹は、希たちにあの手この手で言い訳を繰り返す。だが藍子(常盤貴子)はそんな徹に対して「今日から赤の他人」と言い放つ。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
本作には「よう言う」も「昔」も存在しないのに…
「ここらの人は、よう言うねんね。
土の人っちゃあ、その土地に生まれてどーこも行かん人」
一度入れた(落とした訳だが)100円の賽銭を賽銭箱から取り戻すシーンで津村家の困窮具合を表現するのもどうかと思う(普通に道端に落ちていた100円玉を大事そうに拾っても良いと思う)が、それ以上に私が気になったのが、希(土屋太鳳)のこの台詞。
この直前の高校生たちのシーンでも当然のように「風の人」「土の人」の言葉が幾度も登場し、地元の人たちは「よう言う」らしい。能登ではそうかもしれないし、劇中の登場人物たちもそうかもしれない。しかし、私が見てきた僅か1週間半程度では、記憶違いでなければ「よう聞いた」覚えは無い。
こう言う表現は他にもある。前回(第8回)では「昔」が多く使われたが、私たち視聴者が知ってる「昔」は時間経過が速いせいもあって、ほんの数分間しか見ていない。話の内容から厳密に感がると、この「昔」には希の小学生時代は含まれないから、時間経過する前の第6話の最後の少しだけになる。
だって、時間経過を語りで説明しまくった第7回には、圭太(山崎賢人)はいなかったのだから。要は本作には「昔」は無いのだ。無いのに冒頭でわざわざ「昔」があったように見せる。今日の徹(大泉洋)の「昔」を語るのも同じ。無いのにあるように「昔」を描くより、確かにある「今」を描くべきだと思うが。
本作に「時間経過」も「引越して移住」も必要無い
更に違和感を覚えるのが、近所の住民たちが徹を助けまくったこと。あんなに久し振り感や親しみ感を醸し出すような描写があったろうか。劇中の住民たちはあったとしても、映像で表現されていなければ、視聴者が脳内補完するしかない。
時間経過をするなとは言わない。するなら、きちんとその前の状況を描いておいて欲しい。これは東京から能登に引っ越してきたのも同じ。引っ越す前の東京時代は描かれず台詞で聞いただけ。
だから、私は思うのだ。まだ私にとって第1回も物語も始まっていないと。そもそも本作に「時間経過」も「引越して移住」も必要無いのだ。だから、最初から希が菓子職人を目指して挫折するところからスタートすれば良かった。「風の人」とか「土の人」とかまた余計な観光情報を入れるたいのは解かるが、ドラマとしては何の意味もない。
あとがき
私には希の「公務員になりたい」と言う設定も高校時代も必要無いですよ。単純に社会人の希が「地道にコツコツ」と人生を歩む姿を描くだけで良いです。それをつくり手たちが“地道にコツコツ”描けば、どうして希がそう考えるようになったのか、自然に過去に触れなければならなくなりますよね。それで良いのです。
順序が真逆なんですよ。だから主人公の話がいつになっても進まない。いや、始まらないのだと思います。
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【これまでの感想】
第1週『魔女姫バースデーケーキ』
1 2 3 4 5 6
第2週『告白シュークリーム』
7 8
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