マッサン (全150回) 総括と言うより150回分の感想で書き切れなかったこと

マッサン

NHK総合・連続テレビ小説『マッサン』公式
【全150回/全25週】の感想。

【注】完全に個人の好みと愚痴です。意見の違う方はスルーして下さい。

まえがき

本放送が終わって丸1日が経ちましので、私の総括なんて改めて読みたい方はいないと思います。でも、放送直後は感情に任せた総括になってしまったことや、お酒好きの私として『マッサンとリタ』について、全150回の感想では書けなかったことがあるので、備忘録として書いておこうと思います。
と言うわけで、いつも通りに俳優の演技力には言及せず、長文です(謝)

いっそ “国際結婚の夫婦のイチャイチャ” を微笑ましく描くだけで良かったかも?

   結局、国際結婚した夫婦のイチャイチャぶりを見せられ、
   マッサンも最後の最後まで、
   かかあ天下で女々しい男に描かれちゃいました。

最終回の「あとがき」に、こんなことを書きました。でも、第1週と最終週を改めて観て直してみると、実は本作は、国際結婚した夫婦の50年間のイチャイチャぶりに特化して描けば良かったのでは?と思えたのです。

タイトルは「亀山エリーは、わしの妻」で良かった?

天真爛漫で気まぐれで、落ち込んだ人を見てはいつも歌っては周囲を明るくし、日本語が片言のスコットランド娘・エリー。ボンボン育ちの呑気者で、気が小さくて女々しくて、亭主関白とは正反対の明治男らしからぬ優しい男・マッサン。

そんな性格も生まれも育ちも全く違う2人が、当時まだ珍しい国際結婚をして、日本で波乱万丈の人生を送った話で良かったのではと思うんです。因みにモデルとなった政孝さんは几帳面で勤勉な職人気質、リタさんは思いやりと合理主義を兼ね備え、完璧主義的な面は似たもの夫婦だったそうです。

ウイスキー云々は絡めずに描いたら、本作のメインビジュアル、そうマッサンとエリーがおでこをくっつけ合って微笑んでいるあのイメージにピッタリじゃないですか。「広島編」なんて、正にそんな感じでしたよね。こう考えると、タイトルは第119回でエリーが特高に連行されそうになった時のマッサンの台詞『亀山エリーは、わしの妻です』がハマっていたように思います。

国際結婚の夫婦話なら、片言の日本語が活かせたかも?

でも、実際にはニッカウヰスキーの創業者で「日本のウイスキーの父」と言われた竹鶴政孝さんとその妻・ジェシー・ロバータ・カウン(通称リタ)さんをモデルにして、日本初の本格的ウイスキー誕生と言う史実をベースに、フィクションの物語を創り上げました。これが大きな失敗の原因だったように思います。

単純な“国際結婚の夫婦のイチャイチャ”のお話なら、エリーの日本語はいつまでも片言で良かったのです。いや、おかしな日本語で喋った方が人情喜劇の要素にはむしろ大きく役に立ったと思います。

実在の人物をモデルにしなければ良かっただけ?

しかし、本作は、“国際結婚の夫婦のイチャイチャ”と“日本初の本格的ウイスキー誕生秘話”を、人情喜劇とシリアス路線に分けてしまいました。

更に、“日本初の本格的ウイスキー誕生秘話”はきちんと経過を描きつつ一定の結論まで描かなくてはなりません。一方の“国際結婚の夫婦のイチャイチャ”は単純に時間経過を描くだけで済みます。

この本来なら荷車の両輪のように一緒に進まなくてはいけないのに、荷車「マッサン号」は片輪が動くともう1つは止まってしまう。だから、その場でクルクル回ってしまう。

それではいけないから、誰かが強引に「マッサン号」をある地点まで引っ張る。すると、車輪は外れなくとも擦れたり歪んだりして、ハの字のままヨレヨレと進むことになる。これが、全体の迷走ぶりの原因だと思います。

荷車の両輪がバラバラに回り出したらダメでしょ

その場でクルクルと回っている時は、それなりの面白さがありました。第1週の「広島編」での日本文化を知らないエリーをマッサンが手助けするくだりや、「大阪編」でのご近所さんとのやりとりも。ウイスキーが本格的に動き出すまではそれで良かったのです。

でも、ウイスキーの話になるとどうしてもエリーは蚊帳の外になります。そこで「マッサン号」は片輪ずつ進み出すのです。史上初の外国人ヒロインを活かそうと徐々にエリー側の車輪だけ力強く回り出します。そうなるとマッサン側の車輪は地面から浮いたり引き摺られたりします。

やがて、エリー側にはキャサリンやエマ、最後は主治医までどんどん応援団が増えます。一方、マッサン側の応援団は次々と登場しては退場します。このバランスの悪さが、「日本のウイスキーの父」の影を薄くしてしまいました。

“マッサンとリタがモデル” に期待し過ぎた私が悪かった…

「政孝さんとリタさんをモデルにしなければ良かった」と書いておいて矛盾しているのですが、更にお酒好きに言わせれば、最終回に登場した「スーパーエリー」が、最愛の妻エリーを失った失意のどん底からどうやって銘酒を創り出したのを観たかったです。

竹鶴さんはリタさんの葬式の準備も親戚に任せ、2日間部屋に籠ったのも事実。火葬場にも行きませんでした。そして余市蒸留所を見下ろす墓地にリタさんの墓を建てました。その時、竹鶴さんは自分の名前も一緒に墓石に刻んだのです。あとは日付を入れれば良いようにして。

そして、人生最大の悲しみから立ち上がった政孝さんは、息子と一緒に余市にあるすべての原酒をチェックして創り上げた最高のジャパニーズ・ウイスキーが「スーパーニッカ」なのです。言わば、「スーパーニッカ」は政孝さんとリタさんの愛の結晶なんです。

ですから、個人的な思いとしては、「マッサンとリタ」をモデルにしたドラマなら、「スーパーエリー」はもっとしっかり描いて欲しかったです。

あとがき

情けなさと虚しさと怒り。これが本作への気持ちです。番宣に大きな期待をして裏切られた情けなさ、観ているだけで不愉快になったり虚しくなる物語や描写、そして、何を作ってもそれなりの高視聴率を獲得できるからと言って胡坐をかいた制作陣への怒り。
せっかく高視聴率が約束されているのだから、手抜きせず誠意を以って番組作りに臨んで頂きたいです。

最後に、この長文を最後まで読んで下さった皆さん、そして6か月間に亘り感想を読んで下さった皆さん、本当にありがとうございました。特に、Web拍手やコメントを頂いた読者さまには、貴重なお時間の中でパワーを注入して頂き感謝しております。

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【これまでの感想】
第1週『鬼の目にも涙』
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第2週『災い転じて福となす』
7 8 9 10 11 12
第3週『住めば都』
13 14 15 16 17 18
第4週『破れ鍋に綴じ蓋』
19 20 21 22 23 24
第5週『内助の功』
25 26 27 28 29 30
第6週『情けは人のためならず』
31 32 33 34 35 36
第7週『触らぬ神に祟りなし』
37 38 39 40 41 42
第8週『絵に描いた餅』
43 44 45 46 47 48
第9週『虎穴に入らずんば虎子を得ず』
49 50 51 52 53 54
第10週『灯台下暗し』
55 56 57 58 59 60
第11週『子に過ぎたる宝なし』
61 62 63 64 65 66
第12週『冬来たりなば春遠からじ』
67 68 69 70 71 72
第13週『急いては事をし損じる』
73 74 75 76 77 78
第14週『渡る世間に鬼はない』
79 80 81 82 83 84
第15週『会うは別れの始め』
85 86 87 88 89 90
第16週『人間到る処青山有り』
91 92 93 94 95 96
第17週『負うた子に教えられる』
97 98 99 100 101 102
第18週『遠くて近きは男女の仲』
103 104 105 106 107 108
第19週『万事休す』
109 110 111 112 113 114
第20週『夏は日向を行け 冬は日陰を行け』
115 116 117 118 119 120
第21週『物言えば唇寒し秋の風』
121 122 123 124 125 126
第22週『親思う心にまさる親心』
127 128 129 130 131 132
第23週『待てば海路の日和あり』
133 134 135 136 137 138
第24週『一念岩をも通す』
139 140 141 142 143 144
第25週/最終週『人生は冒険旅行』
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いい最終回でしたね…初回と繋がりノスタルジックな余韻残るいい締めでした。ホントに…初週と最終週は良かったのに……(;_:)感想記事・トラバ・コメントはこちら↓ドラマ@見取り八段...

マッサン 最終回

エリーの遺書に書いてあった「人生はアドベンチャー」って心意気と、感謝に満ちた部分がヨカッタかな? 最後に、香水をシュッも、お洒落。ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝とその妻リタをモデルにした、夫婦愛と日本初のウイスキーにまつわる物語。「ダイジョーブ」が口癖の、シャーロット・ケイト・フォックスは、本当に「日本人が描く好感度抜群の外人さん」でしたね。このあたり、オーディションで、選んだ人の勝...

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