[読書]「そのひと言」の見つけ方 -言葉を磨く50のコツ- (渡邉洋介/著・実務教育出版) 感想

「いつもの言葉」を「使える言葉」に変える50のコツ
コピーライターの著者が、「いつもの言葉」を、自分や相手を変えることが出来る「使える言葉」にするためのちょっとしたアイデアやコツが50個紹介されている本だ。
全体的には、コピーを創造・構築していく過程をもとに、「使える言葉」の選び方が書かれている。従って普通の仕事でそのまま活用できるようなコツは少ないかもしれない。そこで、クリエイディブな世界でなくても、すぐに利用できそうなコツを2つ挙げてみる。
[14] 寝る前に書いて、起きてすぐチェックする。
アイデアや言葉や考えは、一晩寝かせて、物事をフラットにニュートラルに見ることが出来る朝が一番良いとのこと。これは私も実感してるし実行している。夜になればなるほど価値判断が衰えるし、妄想も膨らむし、「ま、いいか」と許容する気持ちも増えるし、妙にテンションが高いこともある。
本書にもあるように、「一晩寝かす」は、自分へのダメ出しが一番簡単に出来る方法でもあるのは間違いない。
因みに私もテレビドラマの感想記事は、なるべく観ながら紙にメモ書きだけして、翌朝にパソコンに向かって推敲し投稿するように心がけている。観ている時の感情の高まりやノリの良さは阻害されるが、伝える文章にはこれが良いと思う。
[40] 情感で、理屈を超える。
本書の2/3は、自分の気持ちや考えを相手に伝える様々な具体的な例と共に、「理屈」で書かれている。しかし、本書の後半には、計算だけでは人は動かず、よい表現は理屈を超えて生き残るとある。
だから、何か提出する時は、理屈で納得させられる案よりも、情感に訴えるものを提出すべき。そして、そのために相手に情感と言う爪痕を残さなければならないと。
そして、その「情感」を鍛えるために、自分が感動したものを題材に、その感動ポイントをはっきりと言葉に出して書く。感動の理由を言語化すると、心が動くポイントが見えてくる。そうすれば、理屈を超えた情感を表現できると言うわけだ。
あとがき
「紙に手書き」が良いとか、「1m離れて眺める」とか、他にもあらゆる仕事に使える実践的なコツが書かれており、ちょっとした言い回しで結果が大きく変わることを解りやすく解説してあります。少々コピーライティングに内容が偏ってはいますが、深く読めばすべての仕事をする人が活用できる面白い本だと思います。
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