流星ワゴン (第6話・2/22) 感想
TBS系『流星ワゴン』(公式)
第6話『チュウさんVS忠さん頑固オヤジを倒せ!!』の感想。
なお、原作小説:重松清『流星ワゴン』は未読。
‘現実’の世界で自分が余命わずかだと知った忠雄(香川照之)は運命を変えようと帰郷する。橋本(吉岡秀隆)から若い忠雄が現在の忠雄(香川=2役)に会えば、時間の流れにゆがみが生じ、やり直しの旅もなかったことになってしまうと忠告された一雄(西島秀俊)は後を追う。すると、忠雄が一雄に、現在の忠雄を説得して病院で検査を受けさせろと命じた。6年ぶりに実家に帰った一雄を、母の澄江(倍賞美津子)は温かく迎えるが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
昭和、子ども、親子… 狙い過ぎでは?
頑固親父やお節介な近所のおばちゃんが身近にいた古き良き時代の昭和なテイスト。母親への思いを引きずって成仏できずに彷徨い苦悩する子どもの悲しさ。死に際の堅物な父親と親子関係をやり直したい人生が壊れかけた息子の葛藤。どれもしっかりと描かれているのだが、きちんとし過ぎており、作り手のあざとさを感じてのめり込めない。
もちろん、私のような偏屈な受け取り方しかできないのはごく少数なのだろう。多くの人が懐かしみ、涙し、応援しているに違いない。でも、ここまで濃い演技としてやったり的な演出で見せられると、私には視聴者受けを狙い過ぎにしか見えないのだが…
二兎を追う者は一兎をも得ずにならないか?
個人的には今更だが、タイムスリップと死後の世界を同時進行で描く必要ってあるのかな?と思う。特に今回のチュウさん(香川=2役)が忠雄自身の人生を変えようと奔走するくだりを見て感じたのだ。
ここまでタイムスリップのくだりがグッとねじ込まれてきた今、予告編でもチラ見させていたように、この上、健太(高木星来)が成仏するくだりが必要なのか?と。なぜなら、健太が成仏したら橋本(吉岡秀隆)の存在も消えるだろうから、死後の世界の部分は…。
前回までは、前々回まではあくまで水先案内人的な橋本親子だったのに、前回でガッツリと健太を描き、今回でチュウさんを描き、「今を生きる人」以外を濃い味で仕上げているために、少々満腹気味なのは私だけか?
あとがき
原作は未読ですが、チュウさんが自身の人生を変えようと奔走しちゃうと、親子の関係修復と言う共通項での、一雄(西島秀俊)と健太の対比の面白さが薄まってしまうのが残念でした。本作のテーマの1つである「家族」から逸脱してしまうような気がします。
しかし、見方を変えれば、今回が本作の大きな分岐点であり、最終章へのイントロ的な役割を担ったとは思います。ここまで来たら、タイムスリップと死後の世界をどうまとめて壮大なテーマに結び付けるのか、見届けようと思います。それにしても、日曜の夜に演出も演技もちょっとしつこすぎませんかねえ。
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