マッサン (第120回・2/21) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『マッサン』(公式)
第20週『夏は日向を行け 冬は日陰を行け』【第120回】の感想。
【注】なお、本作は2/19にスタジオ撮影がクランクアップしたため、当記事は、ほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や重隅突きはウザいと思う方は読まない方が良いです。
訴えむなしく連行されていくエリー(シャーロット)。そんな時、海軍士官(柏原収史)が現れ、日頃からその乱暴なやり方が気に入らなかった特高たちを追い返し、マッサン(玉山鉄二)たちは感謝する。エリーの覚悟を知ったマッサンは離婚届を破り捨て、ずっと日本で一緒にいてほしいと伝え、互いの愛をあらためて確認し合う。エリーが日本に残ることを聞き応援すると沸く工員たちのなか、突然美紀(堀内敬子)が謝り出して…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
何?この茶番な“連行されそうなだけ”のくだり…
海軍士官(柏原収史)が現れて、メインタイトル明けの数秒で予告編の内容が終わっちゃった。やはり思った通り言う通りだ。連行なんてされるはずないのだ。それを先週土曜日の予告編からあからさまに引き延ばして、この始末、いやこの茶番劇。頭に来る以前に呆れてくる。
せめて、エリー(シャーロット)が特高警察に外出中に尾行されてる1カットさえあれば印象が格段に違ったのに。
離婚届を書いた後に、いつものタナボタが落ちただけ
マッサン(玉山鉄二)が工員たちに向かって「わしゃあ、エリーに日本に残って貰うことを決めた」と言ったが、前夜に離婚届を書いて決意したのを、これまたいつものタナボタで海軍に助けられただけ。マッサンはそれに安堵して、偉そうに発表したようにしか見えないのだが。マッサンは腹なんて括る男じゃないだろ。
いつ“開戦”したのか?
劇中は間違いなく戦時中だ。しかし、こちらには海軍士官の姿でしか戦争中とは全く解からない。いやその前に本作のいつ頃から戦争が始まったのさえ良く解からない。なぜなら、マッサンの工場が“戦争の激化”によるタナボタで経営が救われたのだから、“開戦”はずっと前になるはず。では“開戦”はいつなのか?
大阪の出資者に会社をやめるように指示された頃だろうか。
だとしたら、マッサンが直訴に大阪入りした際には“開戦”していたことをしっかりと描き、その時点でキャサリン(濱田マリ)から一時帰国の提案を受け、余市に戻った後もずっとマッサンとエリーは悩み続け、そんな中で特高警察の足音が近づいて…の方がすんなり受け入れられたのではないだろうか。
結局、端折し過ぎるから、2人の自業自得に見える
結局、作者お得意の肝心なところを端折る作戦で、“開戦時期”を明確にしなかったために、今週の出来事のすべてがマッサンとエリーの自業自得に見えてしまった。激化する戦争中なのに外国人がのんきに外出したり、カーテンを開けたまま優雅に過ごしたり、戦争で旦那を無くした人に上から目線でお目こぼしをしたり。
戦争による危機感、恐怖感が全く表現されていない状況下で、戦争中だから発生した出来事ばかり次々と描いても、当事者に危機感も恐怖感もないのだからただの自業自得に見えるのは当然。
あれだけ「特高警察=悪」に描くより、その前に「戦争=悪」を描かなかければ、今日のエリーの手紙の朗読も下手な日本語隠しにしか見えないことを、作り手は理解してやっているのかと、甚だ疑問だ。
あとがき
予告編にウイスキーが1カットも登場しませんでした。その代りに来週はエマ(優希美青)の恋バナが描かれるようです。クランクアップが知らされた今、あと5週間ほどの残された放送で、どれだけウイスキーが描かれるのか、私の危機感は半端ないのですが。次週に…期待しません。期待は3月まで封印しておきます。
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【これまでの感想】
第1週『鬼の目にも涙』
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第2週『災い転じて福となす』
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第3週『住めば都』
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第4週『破れ鍋に綴じ蓋』
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第5週『内助の功』
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第6週『情けは人のためならず』
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第7週『触らぬ神に祟りなし』
37 38 39 40 41 42
第8週『絵に描いた餅』
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第9週『虎穴に入らずんば虎子を得ず』
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第10週『灯台下暗し』
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第11週『子に過ぎたる宝なし』
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第12週『冬来たりなば春遠からじ』
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第13週『急いては事をし損じる』
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第14週『渡る世間に鬼はない』
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第15週『会うは別れの始め』
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第16週『人間到る処青山有り』
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第17週『負うた子に教えられる』
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第18週『遠くて近きは男女の仲』
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第19週『万事休す』
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第20週『夏は日向を行け 冬は日陰を行け』
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