マッサン (第63回・12/10) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『マッサン』(公式)
第11週『子に過ぎたる宝なし』【第63回】の感想。
【注】本作をを楽しくご覧になった方は、読まない方が良いです。
英一郎(浅香航大)は、ウイスキーの製造実験は本で学べるから必要ないと消極的で、実際にやってみないとわからないことがあると語るマッサン(玉山鉄二)の言葉も響かない。しかし、エリー(シャーロット)には死んだ母親の姿を重ね、少しずつ心を開いていく。一方、鴨居(堤真一)は英一郎との関係修復に思い悩んでいた。そんななか、エリーの妊娠を知ったキャサリン(濱田マリ)らがお祝いのパーティーを開くのだが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
政春も生き物なんだからやってみれば良かったのに
政春「麦は生き物じゃ。実際にやってみることで冒頭のマッサン(玉山鉄二)と英一郎(浅香航大)の会話だが、もう馬鹿馬鹿しくて観ていられない。散々自ら言い訳をくっつけては鴨居商店への入社を先延ばしにしてきた政春が「実際にやってみることで」とは何ぞや?
数字では解らんことがいっぱい見えてくる」
英一郎「何が言いたいんですか?」
政春「やってみなはれ。大将の口癖じゃあ」
私は、この「生き物じゃ」に込められた意味は、「生き物=人間=政春」が「家の改築=環境の変化」によって、実際にやってみないとわからないと言うことに繋げたかったのではと推測する。
しかし、実際には家の改築は何の意味も為さなかった。この時点で、今日の政春の台詞は意味の無い台詞になり、ただ工場長が偉そうに部下に知ったかぶりで説教しただけの空虚なシーンで終わってしまい、ただただ残念、ただただ意味不明としか言いようがない。
妊娠祝賀パーティーって必要か?
そして、大きく気になったのは、ご近所さんたちの妊娠祝賀パーティーのくだり。時代は今と多い違えども、英一郎の台詞だけでなく、政春とエリーの妊娠の決意のくだりも含めて、日本が人種差別ありきの国として描くのはどうかと思う。キャサリン(濱田マリ)の「子どもが出来てなんぼ」の台詞もわざわざここで挿入する必然性を全く感じない。
エリーの周りの日本人は、皆本音でぶつかって来たぞ
終盤で、エリーが「日本人、思ってることを言わない人、いっぱいいる」と言っていたが、この2か月間でエリーが出会った日本人がそうだったろうか。早苗(泉ピン子)も千加子(西田尚美)も佳代(夏樹陽子)も優子(相武紗季)も、もちろん鴨居(堤真一)も大作(西川きよし)もみーんな本音で、エリーにぶつかって来たではないか。
英一郎の家族の話をいい感じに仕立てるために、この台詞を書いたのだろうが、悪いが完全に過去2か月分の話とつながっていない。これで連続テレビ小説の「連続」が聞いた呆れる話だ。
あとがき
今日のウイスキーづくりの話は、政春が麦を手にしただけでした。やはり、今週の主人公はエリーですね。そして、過去2か月分の話は忘れても大丈夫なことが明確になりました。あーあ、肝心のウイスキーづくりは時間経過ですっ飛ばして、無意味なくだりはじっくりと。何なのこのドラマ?
――というわけで、『マッサン』を毎朝「なんだかなあ」と思いつつ観ているあなた、いっそ史実をきちんと知ってしまうのもアリです。史実なら、ニッカウヰスキー80周年サイト「竹鶴政孝物語」がお薦め。やはりご本家が一番です。
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【これまでの感想】
第1週『鬼の目にも涙』
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第2週『災い転じて福となす』
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第3週『住めば都』
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第4週『破れ鍋に綴じ蓋』
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第5週『内助の功』
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第6週『情けは人のためならず』
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第7週『触らぬ神に祟りなし』
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第8週『絵に描いた餅』
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第9週『虎穴に入らずんば虎子を得ず』
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第10週『灯台下暗し』
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第11週『子に過ぎたる宝なし』
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