マッサン (第62回・12/9) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『マッサン』(公式)
第11週『子に過ぎたる宝なし』【第62回】の感想。
【注】本作をを楽しくご覧になった方は、読まない方が良いです。
英一郎(浅香航大)と生活を共にすることになったマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。炊事、洗濯、掃除は自分でするので互いに干渉しないようにと提案、さらに英語は独学で話せるのでエリーに習う必要はないと言う英一郎に不安を感じたマッサンは同居に反対。しかし、エリーは大丈夫だとマッサンを説得する。翌朝、英一郎と一緒にお弁当を作ることになったエリーは、英一郎の母が十年前に亡くなったことを知る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
「夫婦が一緒にいるシーン」が少な過ぎる
内容はともかく、今日の前半のマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)と英一郎(浅香航大)の会話のシーンを観て改めて感じたこと。それは、本作は夫婦の物語なのに、これまで極端に夫婦が一緒にいるシーンが少なかったことだ。
政春が英一郎の同居に今一つ気が乗らないのに、エリーは妙にノリノリ気分。そんなエリーに政春がこう言う。
政春「エリーは、いっつも前向きじゃのう」と言うことは、裏を返せば、政春は時々もしくはいつも後ろ向きと言うことになる。このように、夫婦と言えども異なる人格であることを、台詞や映像で視聴者に訴えるのは正しい。しかし、残念ながら本作は夫婦をバラバラに描いてきてしまった。それも主人公である政春よりエリーを多めに。
本当はウイスキーづくりがスタートする前に「マッサンとエリーはこう言う夫婦です」と言うのもっと描くべきだった。今さら時既に遅しの感はあるが、奇跡的に英一郎と言う同居人を創り上げたのだから、英一郎に亀山家を引っ掻き回させて、夫婦が一緒にいるシーンを物理的増やすだけでも違ってくると思う。
「辛気臭くて文句ばかり」以外の政春を魅せるべき
先のシーンでも、マッサンはエリーの人物評価をしたのに、エリーはニコニコ喜んでいるだけ。今日、マッサンの人物評価したのはこの2人。
俊夫「真っ直ぐなんじゃ、お坊ちゃまは。台詞だけで処理するのは全面的に賛成はできないが、主人公のキャラクターを客観的に説明するのは良いことだ。何せ、マッサンの登場シーンが少ないし、「辛気臭くて文句を言うだけ」のキャラしか今の所無いのだから、こうしてどんどん政春を持ち上げて描いた方が、ドラマが良い方向に転がる可能性がある。
良い意味でも悪い意味でも」
英一郎「がっかりです。欧州に留学されてたんなら、
もっと知的で合理的な考え方の方と思っていたのに、
封建的で古めかしい全体主義で」
あとがき
作者がやっと、政春のキャラの補強を考え始めた感じがします。しかし、残念ながらそれ以外の部分は、今週もエリーに事件が起こって、ご近所さんが絡んで、マッサンは後手で参加して、エリーが手柄を持って行くと言うこのパターンに変わりは無いでしょうね。
そして1日も早く、パターンから脱出して、政春がエリーから主役を奪還してもらうくだりを入れるしか、本作が夫婦が夢を叶える人情喜劇には程遠いと思います。
――というわけで、『マッサン』を毎朝「なんだかなあ」と思いつつ観ているあなた、いっそ史実をきちんと知ってしまうのもアリです。史実なら、ニッカウヰスキー80周年サイト「竹鶴政孝物語」がお薦め。やはりご本家が一番です。
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【これまでの感想】
第1週『鬼の目にも涙』
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第2週『災い転じて福となす』
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第3週『住めば都』
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第4週『破れ鍋に綴じ蓋』
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第5週『内助の功』
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第6週『情けは人のためならず』
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第7週『触らぬ神に祟りなし』
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第8週『絵に描いた餅』
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第9週『虎穴に入らずんば虎子を得ず』
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第10週『灯台下暗し』
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第11週『子に過ぎたる宝なし』
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