マッサン (第22回・10/23) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『マッサン』(公式)
第4週『破れ鍋に綴じ蓋』【第22回】の感想。
鴨居商店の会議に参加したマッサン(玉山鉄二)は、鴨居(堤真一)に太陽ワインの未来について問われ、中身の一新を提案する。しかし、鴨居の出した決断は、中身はそのままで新たな広告を打ち出し再起を図るというものだった。憤慨するも次第に鴨居に魅了されていくマッサン。一方、銀行からの融資が白紙に戻り住吉酒造は窮地に陥る。会社存続には縁談を受けるしかないと迫られた優子(相武紗季)は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
エリーのくだりが中途半端過ぎる!
面白いようなそうでないような15分間だった。その原因はただ一つ、優子(相武紗季)の延々と引っ張る縁談のくだりと、それに絡むエリー(シャーロット)のウザさだ。ここ数日で、マッサン(玉山鉄二)とエリーの絡みは政春が帰宅した時くらいしか無く、それ以外は別々に並行状態に描かれている。そこが問題。
政春のウイスキーづくりは、少しずつだが進んでる!
政春の“ウイスキーづくり”については、政春が鴨居(堤真一)の才能に魅了されると言う変化があり、少しずつであるが前進している。しかし、政春自身もまだ未完成な男だから、もちろん話の中心にならず。
ただ、今日の鴨居に誘われた返品打開策の会議での政春の発言からも、酒に対する本物志向と言うキャラはしっかり位置付けされてきているから、急がず丁寧な描写と言うことで悪くなかったと思う。
エリーのくだりが邪魔にさえ感じてしまう理由とは?
となると、相方のエリーのくだりが邪魔にさえ感じてしまう。エリーが日本人になろうと優子と友だちになると言うエピソードは良い。しかし、そこに優子の見合いを絡めて、外野のエリーがあれこれ口を出したところで、ただのお節介にしか映らない。いや、そう映しているのだ。
エリーはバストショット(胸から上)ばかりだから。
10分過ぎに鴨井が広告写真の選択の場にエリーを呼ぶシーンがあった。そこでエリーは「マッサン、もっと遊び心を持って」と言うカットがあったが、所謂「バストショット(胸から上)」と言う撮影サイズ。また、終盤の優子の見合い話を階段で盗み聞きしているエリーも、同じくバストショット。
カメラでの撮影サイズとは、被写体の心情やそのシーンへの関わり方を表現するのにとても重要な要素。上の2つのカットが同じバストショットと言うことは、エリーは“マッサンのウイスキーづくり”と“優子の見合い話”への関心度や貢献度が同じと言うことをカメラは表現しているになる。
もっとアップ(肩や首から上)を効果的に使うべき!
そこがおかしいのだ。前者の時は、不思議な魅力を持つ鴨井と言う男と鴨井と対峙している政春を見ての発言だから、本来なら「バストショット」でなく「アップ(肩や首から上)」で、エリーの政春のウイスキーづくりへ協力したいと言う気持ちを強く描くべきだったのだ。
<しかし、バストショットで単なるコミカルな台詞で終わってしまった。一方、その4分後の盗み聞きのカットでも同サイズで編集されているから、観ている側は脳内で、政春への夫婦愛=ウイスキーづくりへの気持ち=優子の見合い話への思いも3つとも同等に見えてしまうのだ。
その証拠に今日数回登場した亀山家での夫婦のシーンでも1カットもエリーのアップは無かった。もっと効果的にアップを使わないと、単なる登場人物の日常描写で終わってしまうと思うが…
あとがき
本作って、全体的に引きの画(ロングショット)が多いですね。所謂、いろんなものが画面の中に常に入っている状態。まるで舞台中継を見ているような感じと言えば良いでしょうか。だから、何となく映像が淡々として見えてしまうから、内容までそう感じてしまうんです。
本作はテレビドラマなのですから、もっとカメラワークを駆使して、登場人物の内面的心情を描いたり、物語全体の緩急をつけ飽きさせない工夫も必要だと思います。まずは、無駄に入れる必要は全くないですが、政春とエリーのアップショットを増やしてみるのも悪くないと思います。すると誰の物語なのか見えてくるかもしれません…
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