スタジオパークからこんにちは [ゲスト:吉高由里子] (2014/9/26) 感想
NHK総合『スタジオパークからこんにちは』(公式)
『9/26 吉高由里子×花子とアン最終回へ!未公開秘話たっぷり!』の感想。
【注】『花子とアン』を楽しくご覧になっている方や、吉高由里子さんや中園ミホさんのファンの方は読まない方が良いです。
吉高さんが最も印象的な蓮子との友情シーンとは?
花子(吉高由里子)と蓮子(仲間由紀恵)の友情を描いたシーンで、吉高さんが一番印象に残っているシーンはどれでしょう?と言う視聴者アンケートのコーナーがあった。選択肢は以下の3つ。
[青] 蓮子の兄に二人がいたずらをして逃げるシーン
[赤] しおりに「花子」「白蓮」と名前を書き込むシーン
[緑] 蓮子が甲府を訪れ、みんなで釣りをするシーン
こんなの、主人公・花子を演じた吉高さんなら、しおりに名前を書き込むシーンしかありえない。他を選んだら、どんな女優だよって話だ。
だって、幼い頃から「花子と呼んでくりょう」と言い続けた花子のアイデンティティの象徴である名前の存在を初めて他人が認めてくれたと言う、今作で描かれた数少ないヒロインの人格形成に関わる大切なシーンなのだから、演技にだって気合いを入れたに決まってるから印象に残ると思うのだ。
逆に、視聴者の回答は「釣り」が8323票、「いたずら」が7342票、「しおり」が3689票と真逆な反応。これがどう言うことを表しているかと言うと…
吉高さんのキャラが花子と物語に影響を与えた!?
その答えは、番組中で紹介された脚本家・中園ミホ先生のインタビューを受けての吉高さんの言葉にあった。
「ちょっとあて書きをしつつストーリーを作っていく方らしいんですけど…」
と言うことは、今作の脚本は、吉高さんが撮影中や撮影以外で中園さんに喋った言葉や見せた行動が、主人公・花子の言動に直接影響を与え、あの第1週で観たチビはなちゃん(山田望叶)からどんどんかけ離れた、軽薄で他力本願な“大人の花子”になり、物語そのものも中身に乏しく賑やかなだけの宴になったと考えるのは無理矢理すぎるだろうか。
上の質問で視聴者が選んだのが、「いたずら」と「釣り」が圧倒していることからも、それが証明されたようなものではないか。「花子=吉高由里子」は、いたずらと釣りが“腹心の友”を最も象徴したシーンに違いないと思っているわけだから。結局、脚本家の描きたいことなど、ほとんど視聴者に伝わってやしないのだ。
NHKに責任があると思う…
『SWITCHインタビュー 達人達(たち)「美輪明宏×中園ミホ」(2014/9/15) 感想』で脚本仲間の大石静さんが言っていた「とても計算された構成を作られる」は単なるお世辞か?今作のどこがち密な構成」で「アーティスティックな台詞」なのか、大石さんにも聞いてみたいと思うが…
結局、中園さんは「あて書き」と「フィクション」言う名の手法で、実際の村岡花子さんの人生を、ここまで捻じ曲げて安易で無責任な脚本を書いたと言わざるを得ない。もちろん「あて書き」も「フィクション」も素晴らしい脚本術だ。しかし、ものには程度や限度があると思う。
しかし、これは中園さんの作風だから否定するつもりは全くないし、中園さんが過去に書いたドラマには素晴らしい作品があるのも事実。と言うことは、今作の脚本を中園さんに依頼しそれらを許した製作責任者としてのNHKに問題があったと言わざるを得ない。受信料を返せと言いたくもなる。
あとがき
観なければ良かったようなそうでないような微妙な番組でした。結局、実際には宗教的に一切お酒を飲まなかった村岡花子さんなのに、本作の花子は泥酔して迷惑をかけるシーンが多かったのも、脚本家の「花子=吉高由里子」と言う意識が反映されただけだったんですね。最終回を明日に控えた今日、これを知って良かったんだと思うことにします。
きっと、明日の最終回の中で、出版記念パーティーの壇上で花子が喋ることは、吉高さんの今作への思いも影響しているのかもしれません。そんなことを含みながら、最終回を観ようと思います。
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