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花子とアン (第153回・9/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』公式
第26週『曲がり角の先に』【第153回】の感想。

なお、本作は8/26にクランクアップしたため、当記事は、ほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や重隅突きはウザいと思う方は読まない方が良いです。


長年の確執を越えて、再会を果たした花子(吉高由里子)と蓮子(仲間由紀恵)。花子は蓮子に、生前の純平に「母のことを頼みます」と言われていたことを打ち明ける。蓮子は残った家族のためにも早く立ち直らなければと言うが、そのきっかけをつかめないでいた。家に戻り、書斎で考えていた花子は「戦争で子どもを失った母親は大勢いるはず」と思いつき、英治(鈴木亮平)に相談した上で、ある所へ電話をかける…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

予想通りの話。唯一嬉しい誤算は花子の新たな行動!

“ここは1946年1月に花子さんが特別企画の子供向けラジオ番組に出演した史実をアレンジして、長男を亡くした蓮子と全国の我が子を亡くしたお母さんたちのために花子が立ち上がり、花子が(蓮子も?)ラジオへ出演して、蓮子との絶交解消で涙涙”

ラスト2分以外は先日の『残り7回しかないのに…』で書いた通りの構成(上記がそれ)。ホント、この作家にプロとしての“想像の翼”は無いのか?

ただ違ったのは、花子(吉高由里子)にはとても珍しい行動が2つあったこと、。1つは蓮子(仲間由紀恵)歩が亡くなった時に一緒にいてくれた素直にお礼を述べたこと。2つ目は、「純平君からも蓮さまのことを頼まれたの」と責任感を見せたこと。

今週は、月曜日に原稿の売り込みをしたりと、やたら花子の新たな一面を描くが、すべてが唐突過ぎて、ヒロインの内面や行動がトントン拍子に進めるための道具にしか見えないのはどうして?

花子が自ら動いた!でも、夫婦一緒に考えた方が…

そして、月曜日に逃した“花子の自発的行動を魅せるチャンス”がやっと来た。そう、蓮子のラジオ出演を思いつくくだりだ。今度こそしっかり花子の内面を描いて欲しかったのだが、こちらも予想通りにあっさり裏切られた。そう、宮本家のシーンのあと、蓮子の苦悩を咀嚼し自分に出来ることを模索し結論を導く過程。

しかし、残念ながら仕事場?で急に眼を見開く花子の“たった8秒の1カット”で終了。演技には触れない主義だが、流石にあの8秒の演技で理解せよとは、私の“想像の翼”でも無理。結局、「花子の“創造力”が素晴らしく、ちょっと考えたら思いついた」として処理をした。

こうするなら、どうせ花子に論理的な行動は出来ないのだから、その前の蓮子と龍一のカットを短くして、英治(鈴木亮平)と一緒に考えた方が夫婦愛も描けたし(花子には偉大なるイエスマンの英治だが)、朝から暗い宮本夫婦を見せられるよりマシ…

腹心の友の会話に、『赤毛のアン』を引用する違和感!

そして第146回ぶりに大胆な『赤毛のアン』の村岡花子さんの名訳の引用。と言っても第144回で一度、花子の語りで引用した部分を長めにコピペしただけだが。

自分の未来はまっすぐにのびた道のように思えたのよ。いつもさきまで、ずっと見とおせる気がしたの。ところがいま曲り角にきたのよ。曲り角をまがったさきになにがあるのかは、わからないの。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの。
※出典:L・M・モンゴメリ『赤毛のアン-赤毛のアン・シリーズ1-』,村岡花子訳,新潮社,2008年

私は、これから前向きに生きようとしている腹心の友の蓮子に声をかける花子の台詞だから、わざわざ『赤毛のアン』を引用せずに自分の言葉で勇気づける方が良かったと思う。しかし、どうにかしてでも蓮子にも「その主人公、花ちゃんみたいね」と言わせて、今更でも『花子とアン』を印象付けたいならしょうがない…

出版が決まる前に図書館開設はおかしいだろう?

ラスト2分は想定外。なぜここで急に6年も時間経過させて『歩文庫ライブラリー』のくだりを挿入したのか。あまりに突然で、村岡一家のお慈悲の心でも描こうとでもしたのだろうか。全く必要ないと思う。

一応、史実通りなら、1946年(S21)にかよ(黒木華)が戦災孤児を育て(澤田美喜が混血孤児を救済)、1948年(S23)に澤田美喜、 孤児院エリザベス・サンダース・ホームを設立し、数千人の混血孤児を育てる。この頃もまだ『赤毛のアン』の売り込みは上手く行かず、1951年(S26)に出版決定、翌年5月に出版、11月に日本初の家庭図書館『道雄文庫ライブラリー』を開設となる。

相変わらず、本作でのかよは相当自分勝手な印象しかなく、描写も雑でどうしようもないと思う…

おっと、話がずれたので戻すと、スコット先生から託され戦火を逃れて完訳した『ANNE OF GREEN GABLES』の出版も決まっていないのに、私財を投じて家庭図書館っておかしくないか?ってこと。ここは創作無しで史実を守るべきだった。

あとがき

もう順番が滅茶苦茶ですよ。翻訳の売り込みと図書館開設もそうですが、普通、蓮子の意思を確認してからラジオ局へ打診でしょ。そして、未だに腑に落ちないのが花子がラジオで若者たちを戦争に掻き立てるようなことを言ったのか。

そして今作で最後になるかもしれないから書いておきますが、私が『あまちゃん』以前に数十年も朝ドラを観なかった理由でもあり、今でもNHKのドラマを基本的に観ない理由は美術部の仕事の適当さです。照明部も問題です。

今回もプロとしてのセンスを疑うカットが幾つもありました。もう白髪や老けメイクの違和感は置いときます。例えば、宮本家の庭に椿の花びらが落ちている場面、テキトーとしか思えぬ散りばめよう。村岡家の庭のセットは張りぼて丸出しの箱庭風デザイン。

豪華な図書館も改築費用がいくらかかったんだってくらいなつくりでしたが、子どもたちに当たっている照明は、先の庭のシーンとほぼ同じような明るさで、室内なのに真横から強い光が射してるって、どう言う窓なんだ?

あー、まだ3回も観られるんですね。こんなに不思議な魔力に引き寄せられるドラマは久し振りです。ふーっ
本日も、長文で駄文の記事を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
1 2 3 4 5 6
第2週「エーゴってなんずら?」
7 8 9 10 11 12
第3週「初恋パルピテーション!」
13 14 15 16 17 18
第4週「嵐を呼ぶ編入生」
19 20 21 22 23 24
第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか?」
73 74 75 76 77 78
第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
85 86 87 88 89 90
第16週「あなたがいる限り」
91 92 93 94 95 96
第17週「腹心の友ふたたび」
97 98 99 100 101 102
第18週「涙はいつか笑顔になる」
103 104 105 106 107 108
第19週「春の贈りもの」
109 110 111 112 113 114
第20週「海にかかる虹」
115 116 117 118 119 120
第21週「ラジオのおばさん誕生」
121 122 123 124 125 126
第22週「新しい家族」
127 128 129 130 今後の展開と最終回予想 131 132
第23週「アンとの出会い」
133 134 135 136 137 138
第24週「生きている証(あかし)」
139 140 141 142 143 144
第25週「どんな朝でも美しい」
145 146 147 148 149 150
第26週「曲がり角の先に」
151 152

花子とアン ロケ地情報 [オープニングの農村風景/勝沼ぶどうの丘編] ※検証動画あります
勝沼の資料館にある蝋人形が「花子とアン」のヒロイン親子に似てる!?

残り14回しかないのに、未だぐだぐだな「花子とアン」ですが、(本家blogへの)今週のWeb拍手の数と皆さんのコメントで、最終回まで見届けようと決めました。
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「美輪明宏×中園ミホ」(2014/9/15) 感想
残り7回しかないのに、未だ主人公が翻訳家らしさを殆ど魅せない「花子とアン」ですが、宣言通りに最終回まで見届けます。

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内容 蓮子(仲間由紀恵)と久々の再会を果たした花子(吉高由里子) その再会で、花子は、ある事を思いつき。。。 敬称略 朝一番で放送している《花子とアン》の直前に放送されている《カーネーション》 NHKが、どういうことを考え、 《カーネーション》を直前に...
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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