花子とアン (第148回・9/18) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第25週『どんな朝でも美しい』【第148回】の感想。
なお、本作は8/26にクランクアップしたため、当記事は、ほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や重隅突きはウザいと思う方は読まない方が良いです。
若い編集者・小泉(白石隼也)に、『アンクル・トムズ・ケビン』のほかに『アン・オブ・グリン・ゲイブルズ』の翻訳原稿を手渡した花子(吉高由里子)。だが出版社から、日本では知名度が低いという理由で、『アン~』の出版は断られてしまう。残念がる花子だが、英治(鈴木亮平)に励まされ、思いを新たにする。そんな折り、JOAKの黒沢(木村彰吾)から電話が入る。久しぶりにラジオに出演して欲しいとの依頼だった…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
これで、作者は花子とアンを重ねたつもりなのか?
花子「主人公の少女が欠点だらけなんですけど、
とても魅力的でものすごく面白いんですよ」
昨日の最後の花子(吉高由里子)の挙動不審なキョロキョロ目の続きは何を言うのかと思いきや、まさかこんなことを言うとは思わなかった。
これって、吉高さんが「私が演じた花子もアンと同じに魅力的でしょ」と受け取れば良いのか、中園ミホ先生が「ほら、私が描いた花子とアンがタイトル通り重なったでしょ?」と受け取れば良いのか全く解らない。
ただ1つ言えるのは、劇中の花子は、“アンのような想像力が豊かでちょっぴりドジだけど愛されるキャラクター”ではないことだ。こんな大事なことをアバンでサラッと流して終了してしまう。
その上、アンとダイアナの友情物語と、花子と蓮子の腹心の友を重ねたとか作者は言うのか?一体作者は『赤毛のアン』と村岡花子さんをどう解釈し脚本化しているのだろう…
どうして花子の自発的行動を描かず、台詞だけなの?
花子「そうね。わたし、諦めないわ」
そして、英治(鈴木亮平)に励まされる花子が、これまた唐突に台詞だけで決意表明して終了。冒頭の語りで言っていたような「花子が空襲の中命がけ守り、翻訳した物語」なら、台詞だけでなく花子の自発的行動を描けば良いのに、「ラジオのおばさん」「白髪の蓮子」「行方不明の吉太郎」に話題をすり替え、史実のコピペで逃げる。
こうやって、毎度花子のパートは作者が書きたいくないのか、いつも“ヒロインは動かず、何でも都合良くヒロインの周囲に集まるパターン”で処理。話題のすり替えとパターンでヒロインを描くのは、もういい加減にして欲しいものだ。何せ、残り8話しかないのだから…
また冷酷な安東家が発動!なぜ三姉妹だけで帰郷する?
そして、話題のすり替えの最後は、久し振りに登場した冷酷な安東家のくだり。三姉妹だけで帰郷するのが最大の疑問だ。吉平(伊原剛志)の見舞いに行くなら、直子(志村美空)と美里(三木理紗子)は連れて行こうよ。だって、劇中で生き残ってる孫じゃないか。
また、心配する直子と美里だが、もも(土屋太鳳)は直子に「いい子にしてるんだよ」と頭をなでるが、花子は美里に無言で出発。美里って自分が里子だって知ってるのだから、ここは脚本で花子の美里への優しさを見せて欲しかった。ももの気持ちもあるだろうに。と言っても、それ以前にお父やんに孫を見せてやれって話なのだが…
父は孫の話もせず、花子の子供たちへの行動も描かず…
冷酷な安東家はまだまだ続く。孫の話は一切無し。少なくとも疎開していた期間は一緒に暮らしていたはずだし、孫は目に入れても痛くないと言うのに、話題は自慢の長女のラジオの話ばかり。ネタ振りなのは解るが、もう少しリアルに出来ないものか。
だって、どうせいつもの花子お得意の“一度断って、誰かに懇願されて引き受ける”パターンなんだから。とにかく、花子は「子どものために」「子どもたちのために」と口では言うが、子供たちのために何をしているのか殆ど描かれない状態では困るとしか言いようがない。
大人の事情もあろうが、幼いわが子を無くした花子の悲しみや辛さ、そして美里や日本中の子供たちへの思いや行動をもう少し描けなかったのかと思う。中園先生が創り出したイケメンキャラ・吉太郎に出番を作りたいのはわかるが…
あとがき
今週演出担当の安達もじり氏の週は、全体的に描写や処理が雑でイラッとします。今日で言えば冒頭の英語の言い回しをオンリー(音声だけ別に録音すること)で差し替えるなら、20代の身のこなしでスクッと立ち上がったりする身のこなしは撮り直せばいいのにと思うし…
「そうね。わたし、諦めないわ」の「わたし」なんて口が動いてませんから。英語の発音の関係で、英治との絡みのシーンはすべてオンリーで差し替えたのでしょうが、雑過ぎます。と言うことで、今週の残り2話も、脚本は史実のコピペと話題のすり替え、演出は雑なまま終わりそうな気がします…
今日も長文を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。それにしても、放送時間の何倍もかけて記事を書いてる自分がばかばかしくなってきます…
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
連続テレビ小説「花子とアン」完全版 Blu-ray-BOX -1
連続テレビ小説 花子とアン オリジナル・サウンドトラック
連続テレビ小説 花子とアン オリジナル・サウンドトラック2
花子とアン メモリアルブック (NHKウイークリーステラ臨時増刊 10月31日号)
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/6070/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方へ → コメント欄に、ブログ名、記事のタイトル、URLをご記入下れば、確認次第公開させて頂きます。お手数をお掛けします。
なお、【Seesaaブログ】http://dmesen.seesaa.net/article/405606703.html でも、TB受付けております。
【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
1 2 3 4 5 6
第2週「エーゴってなんずら?」
7 8 9 10 11 12
第3週「初恋パルピテーション!」
13 14 15 16 17 18
第4週「嵐を呼ぶ編入生」
19 20 21 22 23 24
第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか?」
73 74 75 76 77 78
第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
85 86 87 88 89 90
第16週「あなたがいる限り」
91 92 93 94 95 96
第17週「腹心の友ふたたび」
97 98 99 100 101 102
第18週「涙はいつか笑顔になる」
103 104 105 106 107 108
第19週「春の贈りもの」
109 110 111 112 113 114
第20週「海にかかる虹」
115 116 117 118 119 120
第21週「ラジオのおばさん誕生」
121 122 123 124 125 126
第22週「新しい家族」
127 128 129 130 今後の展開と最終回予想 131 132
第23週「アンとの出会い」
133 134 135 136 137 138
第24週「生きている証(あかし)」
139 140 141 142 143 144
第25週「どんな朝でも美しい」
145 146 147
花子とアン ロケ地情報 [オープニングの農村風景/勝沼ぶどうの丘編] ※検証動画あります
勝沼の資料館にある蝋人形が「花子とアン」のヒロイン親子に似てる!?
残り14回しかないのに、未だぐだぐだな「花子とアン」ですが、(本家blogへの)今週のWeb拍手の数と皆さんのコメントで、最終回まで見届けようと決めました。
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「美輪明宏×中園ミホ」(2014/9/15) 感想
- 関連記事