映画「フライト・ゲーム（字幕版）」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画 『フライト・ゲーム（字幕版）』 （公式）を本日、劇場鑑賞。採点はおまけで ★★★★ ☆ （5点満点で4点）。100点満点なら75点にします。

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ざっくりストーリー

NY発ロンドン行き旅客機の警備のため、客を装って乗り込む航空保安官のビル・マークス(リーアム・ニーソン)。真夜中、ビルの携帯電話に、乗客の一人だという送信者不明の「指定の口座に1億5000万ドル送金しなければ、20分毎に機内の誰かを殺す」と言う犯行予告メールが届く。

犯人は悪戯か本気か半信半疑でいる内に、1人目の犠牲者が出てしまう。ビルは乗客らを拘束し荷物や携帯を調べるが、手掛かりは見つからない。一方、乗客名簿を調べた地上の保安局は、素行の悪いビル自身を疑い始め、やがて犯人の指定口座がビル名義だと突き止める。しかし、機内では、2人目、3人目と、姿なき犯人による凶行が繰り返され…

リーアム演じる心に傷を持つオヤジの大活躍が見所！

リーアム・ニーソンと言えば、絶体絶命の危機になると超人的強さを魅せる正義の味方的主人公がお決まりだが、本作の航空保安官のビル・マークスは少し違う。過去のある出来事からアルコール依存に苦悩し、精神状態が不安定と言う弱い一面を持つのが新鮮。そんな心に傷を持ったオヤジの活躍こそ、本作最大の見所だと思う。

ハイジャック映画のお約束がぎっしり！

飛行中の機内と言う閉鎖された空間の中で、146人の乗客乗員は誰もが怪しいことや、その中でもビルが疑いをかける人間が敵になったり味方になったり、ロマンスの対象になったりするのも、ハイジャック映画の定番路線。最後まで主人公が犯人かも？と思わせる展開も悪くない。

ラスト20分までは、正に「ノンストップ」状態だ！

前半の次々と死体が増えていくくだりの緊張感や緊迫感、そして誰が真犯人かわからない不安感の表現は、正に原題『NON-STOP』通りにノンストップで後半のアクションシーンへ繋がっていく。飛行機内の銃撃戦やアクションや爆発などのお約束もしっかり描かれ、ラスト20分まで退屈することはない。

引っ張った割に、犯人に意外性が無いのが残念…

ただ、問題は真犯人が見えてくるラスト20分頃から、飛行機と一緒に物語も急降下するするのが残念。ぼちぼち犯人が見えて来て欲しいなと言うグッドタイミングで真犯人が明らかになるのは良いのだが、肝心の真犯人とその犯行動機の意外性の無さだけが残念。エンディングもお約束系だけに、犯人だけは意外性が欲しかった。

あとがき

上映時間107分と言うのが意外に後味の良さに効いていると思います。2時間超なら「2時間も観てこの結末？」になるでしょうし、90分前後だと「これだけ？」となるはず。要はちょっとプロットが雑なのと個々のエピソードが定番だらけなんですよ。だから尺が長過ぎても短すぎても物足りなくなる。その点で良い上映尺だと思います。

と言う訳で、ハイジャック映画としては、最後まで主人公が真犯人かも？と思わせる二転三転する構成や、閉鎖空間でのアクション、後味の良いエンディングと平均点的な作品ではありますが、何と言っても、ただ強いだけじゃないリーアム演じる心に傷を持つオヤジの大活躍に元気を貰えます。

お気軽なデートムービーとしても悪くないと思いますし、いつもと少し違うリーアム・ニーソンを楽しむのも良し、宣伝文句通りに密室サスペンスアクションとしても面白いです。

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