花子とアン (第138回・9/6) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第23週『アンとの出会い』【第138回】の感想。
なお、本作は8/26にクランクアップしたため、当記事は、ほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や重隅突きはウザいと思う方は読まない方が良いです。
1941年(昭和16年)12月8日。ラジオから流れる日米開戦のニュースに花子(吉高由里子)と英治(鈴木亮平)はがく然とする。旭(金井勇太)、もも(土屋太鳳)や近所の人が大勢村岡家へつめかけ、ラジオの前で次のニュースを待つ。やがて「緒戦は日本大勝利」とのニュースが流れ、人々は歓喜に沸くが、『コドモの新聞』の放送を心配する花子はラジオ局へと向かう。ラジオ局はいつになく殺気立った雰囲気に包まれていた…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
祝・花子初の自発的行動!?
第138回目にして、今回の『花子自らラジオのおばさんを辞退するの巻』は、チビはなちゃん(山田望叶)以降の花子(吉高由里子)の記念すべき初の自発的行動でないだろうか。確かに過去には、一度は辞退して懇願されないと動かないのが花子の人生パターンだったから、これは意外に新鮮だった。ただ、誉めるのはここまで。
いつも動かない花子が動く時点で違和感テンコ盛り!
ラジオ局から来なくて良いと言われているのに、“イラつく”からみたいな意味不明な理由で、自発的に行動した時点で違和感スタート。その後も混乱中の局内をボケーッとウロチョロ。で、「いよいよ国民総進軍の時が来ました」と聞いた途端に「嫌です。辞めます」って、いい歳して駄々っ子か!?
折角アンと出会ったのに、ラジオで貴重な一日を消化…
終盤は、花子が有馬(堀部圭亮)と“真のアナウンサー魂を共有したぞ”みたいな、花子の戦争への賛否をぼかすために、私には論理のすり替えにしか思えなかった。
なぜなら、花子はリスナー(主に子どもたち)に向けて何をどう伝えたいかなんて描かれた記憶は無く、ただ何となく“子どもたちに夢や希望を”風のニュアンスだけ漂わせて、自分の言いたいように原稿を書き直して、子どもたちの人気者になったようにしか見えない表現しかしていない。
ましてや、ほんの少し滑舌の練習をしただけで、“ラジオの在り方”なんて、そんな魂の欠片も無かったようにしか見えなかった「ラジオのおばさん」の9年間を描いておいて、何が言いたいんだと言うしかない。やっと木曜日から『赤毛のアン』の原書が手に届いたのだから、さっさと翻訳作業を描いて欲しい。ただそれだけ…
あとがき
今回を見て更に強く気になったのが、花子の行動の原点がほぼすべて焦点ボケなことです。「何となく」とか「みたいな」と表現をぼかして、捉え方を視聴者に丸投げして。その実、物語はどんどん作者の描きたい方向へだけ進めていく。正に視聴者置いてけぼり状態。
だって、これでも私は私なりに“想像の翼”を広げて、過去のブツ切れエピソードを繋げて解釈しようとしているんです。でも、少なくとも今回の15分間で描かれた花子の一大決心を見る限り、蓮子も亡くなった長男も今いる家族さえも何の影響も与えていない。全部、自分のことだけ。ってことは、今までは何だったんだ?ってこと。
ならば、最初から、第1話の冒頭シーンに登場したあの老けメイクで登場した花子と、戦争と原書一冊があれば良いって話。あとは残りの155回で花子が、明治から昭和の混乱期に翻訳家として活躍したってのを描けくだけですよ。
これなら、アンの原書に出会うまでの52年間分は語りでサラッと処理して、晩年の23年間をじっくり描いた方がマシだったと思います。生い立ちから亡くなるまでのすべてを描くことが、主人公の人生や生き様を描くことではないと思うのですが…
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村岡花子童話集 たんぽぽの目
村岡花子エッセイ集 想像の翼にのって
花子とアンへの道: 本が好き、仕事が好き、ひとが好き
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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
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第2週「エーゴってなんずら?」
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第3週「初恋パルピテーション!」
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第4週「嵐を呼ぶ編入生」
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第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか?」
73 74 75 76 77 78
第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
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第16週「あなたがいる限り」
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第17週「腹心の友ふたたび」
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第18週「涙はいつか笑顔になる」
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第19週「春の贈りもの」
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第20週「海にかかる虹」
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第21週「ラジオのおばさん誕生」
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第22週「新しい家族」
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第23週「アンとの出会い」
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