花子とアン (第128回・8/26) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第22週『新しい家族』【第128回】の感想。
もも(土屋太鳳)をモデルにした絵が完成し、旭(金井勇太)から結婚を申し込まれたももは、申し出を断ってしまう。花子(吉高由里子)と英治(鈴木亮平)が見守る中、旭は「ももさんを描いているうちに心境が変わった。これからは芸術家を気取るのではなく地道な仕事につく。生活の苦労はかけない」と約束する。しかしももは、自分はこんな絵を描いてもらうような素敵な人間ではない、北海道でいろいろあったと話す…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
申し訳ございませんが、今日の記事は本編15分間の違和感をを突きまくります。嫌なら読まない方が良いです。
今日は作者お得意の“年表箇条書き式展開”の15分間!
[00:18] もも(土屋太鳳)と旭(金井勇太)のお似合いの二人誕生
[00:30] 旭がももへプロポーズ。だが、もも一度断る
[00:46] 「♪これから始まるあなたの物語」と虚しい歌詞が流れる
[06:00] よく解らぬ理由だが、ももプロポーズを快諾
[06:30] 1年後の1983年(昭和8年)の夏、二人が結婚
[06:30] 1年後の1983年(昭和8年)の夏、二人が結婚、妊娠済み
[09:00] 朝市(窪田正孝)より、花子が有名人と発表
[09:37] 朝市より「ごきげんよう」が広まって嬉しいと発表
[10:51] 朝市より自身の婚約発表
[10:51] 朝市より自身の婚約発表(相手の性格は花子似らしい)
[13:25] もも、突然に産気づく
[14:11] もも女児を出産(誕生日は歩と同じ9月13日)
[14:51] 「ごきげんよう、さようなら」の語り
今日の15分を観て、最初に感じたのは、この単純な年表の箇条書き状態の構成・演出を、「語りで処理せず一つ一つの人生の出来事を小気味よいテンポある演出で描いた良作」だと捉える多くの視聴者が高視聴率を支えているんだろうなと言うこと。幸せだよなあ…
結果の羅列より、結果に至る過程や道筋を描け!
しかし、私には単純で雑で手抜きの15分間にしか思えなかった。これこそ今朝の冒頭で、赤ん坊を抱えたももと旭の歩くカットに、「あれから1年、ももと旭に“美里”と言う女の子が生まれました。朝市も花子に性格の似た女性と結婚しました」の12,3秒の美輪さんの語りで済む話。
そんな内輪話的なことに時間を割くなら、是非とも私が描いて欲しいのは、どのような過程を経て、花子の「ラジオのおばさん」が全国の人気者になり、「ごきげんよう」が多くの人に元気を与えるようになったのかだ。ここが“年表箇条書き式展開”で処理されてはたまらない。
ヒロインの翻訳の仕事や家事も全く描かず、今日新たに知らさせた幾つかの事実に至る過程も描かず、単純な結果の羅列だけで、ドラマが面白くなるはずがない。ドラマとは葛藤を乗り越える人間を描くことであり、ドラマの面白さとはその“過程”であり“道筋”。これなら「あらすじ」を読んでる方がマシだ。
あとがき
ちょっと思ったことを中園ミホ先生を真似て箇条書き的に書いてみます。まず「なぜ花子の“ごきげんよう”が胡散臭く感じるのか?」です。確かに同郷の人間には方言で話すのはわかるんです。でも、40歳手前のいい大人が幼馴染とは言え「朝市」と呼び捨てる感覚が、「ごきげんよう」と釣り合わないような…
次に「なぜ花子を礼儀知らずに描くのか?」です。お嬢さま学校を卒業し…って設定ですよね。でも、今日の朝市に対する態度は頂けません。朝市は自分が教師になれた恩を花子にきちんと伝えたのに、朝市に幼い頃から散々世話になった花子は例の一つもない。そろそろ共感できるキャラにしても良いような…
最後に「なぜ花子を変な女性に描くのか?」です。今日、朝市の婚約を知った花子が久し振りに軽めの号泣をしましたね。花子と朝市が親子ほど歳が離れているなら理解できますが、二人は同い年の幼馴染ですよ。なのに、今日もチラッと映ってましたよね、ももがカフェで北海道での苦労話をするシーン。あそこで泣かずに今日泣く違和感。あー、疲れる。
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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
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第2週「エーゴってなんずら?」
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第3週「初恋パルピテーション!」
13 14 15 16 17 18
第4週「嵐を呼ぶ編入生」
19 20 21 22 23 24
第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか?」
73 74 75 76 77 78
第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
85 86 87 88 89 90
第16週「あなたがいる限り」
91 92 93 94 95 96
第17週「腹心の友ふたたび」
97 98 99 100 101 102
第18週「涙はいつか笑顔になる」
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第19週「春の贈りもの」
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第20週「海にかかる虹」
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第21週「ラジオのおばさん誕生」
121 122 123 124 125 126
第22週「新しい家族」
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