テレビ朝日系『匿名探偵[2]』(公式)
第7話『探偵と待ちぼうけの女』ラテ欄『女の体を描かせてください-愛した画家がキャンバスに隠した3つのウソ』の感想。
探偵(高橋克典)は片田舎の駅で、人を待つ様子の小百合(安達祐実)に出会う。5年前の同日、恋人の画家・坂巻に突然捨てられ、以来毎年同じ日にこの場所で坂巻(葛山信吾)を待っているのだという。響子(片瀬那奈)の情報から、今は家族と暮らす坂巻を訪ねた探偵は、自分のことは忘れてくれと小百合に伝えるよう言われる。ひそかに坂巻家を見に行った小百合は、坂巻に冷たくされて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
愛する人を待ち続ける男と女の物語…
今回興味深かったのは、もうすぐ50歳になる探偵(高橋克典)とアラサ―の依頼者・小百合(安達祐実)が、共に“愛する人を待ち続ける”と言う同じ立場の男女がメインの話で、探偵がちょっとだけ“兄貴目線”と言うか人生の先輩的立場で、二通りの調査結果を依頼人に提出したこと。
そして、愛する人との幸せな時間が事件によって壊され、運命が変わりつつもそれを真正面から受け入れきれずに、待ち続けながら生きる男と女たちの物語が、じっくり描かれたのが最大の見所だったと思う。
凝った脚本と小細工なしの演出に好感を持った!
今回の脚本と演出は、第2話『探偵と信じがたい女』の高山直也氏と秋山純氏のコンビ。脚本は“偶然”と言うキーワードを個々のエピソードを上手に因数分解して、妙な偶然の産物さは感じなかったし、むしろ大きく捻りを効かせた「真の兄弟」と言う偶然に、虚構の中の真実味さえ感じた、凝った脚本だと思う。
また、今回はお色気シーンのマッサージには現代風の、デッサンには昭和の日活ロマンポルノ的な遊び心があったり、コメディ部分も手抜かり無しって感じで、これぞ『匿名探偵』の魅力の満載。
特に、拘置所での面会のシーンでのカット割りも、最初視聴者に少し期待させて、探偵のアップに微妙にブレてダブらせた真犯人の表情で「おやっ」とさせるのも、変な小細工無しでストレートに見せてくれたことで、その後の調査結果のシーンに緊張感が生まれた、感じのいい演出だった。
あとがき
最後のバーで、フィリップ・マーロウの名ゼリフ「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」をちょっとアレンジして、探偵が「男は優しくなければ生きていけない」と言うと、マスターが「だけど、優しいだけじゃなあ」とストンと落とすのもスッキリして良かったです。
既にかなり完成形になってきてますから、もう安心ですが、こちらも気を抜かず観ますので、スタッフの皆さんも手抜かりなくお願いします。次回に期待します。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
Can't Stop (TypeA)(初回生産限定盤)
Can't Stop (CD+DVD)
匿名探偵 Blu-ray BOX(5枚組)
匿名探偵(2014) [Amazonインスタント・ビデオ]
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/5961/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方へ → コメント欄に、ブログ名、記事のタイトル、URLをご記入下れば、確認次第公開させて頂きます。お手数をお掛けします。
なお、【Seesaaブログ】http://dmesen.seesaa.net/article/404200340.html でも、TB受付けております。 【これまでの感想】
第1話 第2話 「匿名探偵」の演出担当・秋山純氏からコメントを頂戴しました。 第3話 第4話 第5話 第6話
- 関連記事
※また、当blogの「コメント,トラックバック&リンク・ポリシー」に基づき、管理人が不適切、不適当、不愉快と感じたコメントは非公開、または予告無く削除します。