花子とアン (第107回・8/1) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第18週『涙はいつか笑顔になる』【第107回】の感想。
関東大震災から三日後、行方不明だったかよ(黒木華)を連れて、英治(鈴木亮平)が大森の家に戻って来た。花子(吉高由里子)はかよに駆け寄り抱きしめるが、かよはうつろな様子で放心したまま。家の中で花子と平祐(中原丈雄)は、英治の口から信じがたい事実を告げられる。一方甲府では、徳丸(カンニング竹山)の家に吉平(伊原剛志)やふじ(室井滋)らが駆けつけ、一向に安否の分からない花子たちの身を案じていた…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
本来は感動的で、つくり手も気合を入れる所だろうに…
私の勝手な脳内補完によれば、平祐(中原丈雄)は村岡印刷の創業社長で、“スーパー時間経過”で水曜日に、平祐は会長に、英治(鈴木亮平)は社長に、そして花子(吉高由里子)は社長夫人となった。
そして義理の弟で、専務取締役で、妹・かよ(黒木華)を好いていたのも知っていて、かよにプロポーズしてくれたことも聞いた郁弥(町田啓太)が火災に巻き込まれ亡くなった。本来なら感動して当然の流れ。特にかよの気持ちを察する花子の描写は気合を入れるべき所。なのに、何も伝わってこない。
村岡印刷の創業家の描写が中途半端だから…
だって、いくら気が動転しているとは言え、息子を捜索するのに「会社の連中にも手伝って貰おう」と言う会長、社員の安否も気にする様子もなく弟探しに必死な社長、郁弥のかよへの気持ちもむしろ花子への配慮ばかり描かれ、最後にバンド演奏で誤魔化しただけ。
それに今日の注目株のかよも、これまで玉の輿狙いって感じは否めなかったから、姉のお話会に腹立つ気持ちにも共感しにくい。そして何より、妻で姉で嫁の花子はまるで他人事で、自分の子どもを抱っこしてるだけ。こんな創業家に感情移入できるはずはない…
なぜヒロインは他人の不幸をエネルギーにするのか?
当blogでは、これまで何度も書いているが、今日の15分間を観て改めて思った。どうして、今作のヒロインが、非日常的な他人の不幸をエネルギー源にして創作意欲や生きる力が湧いてくる設定なのか?ってこと。
甲府の小学校の先生時代、英治の妻が亡くなった時、そして昨日からの震災で被災した子どもたちへの語り。もし、脚本家が、震災3日後?と言う状況で、花子の「笑えるかな?」の台詞を、どんな時にもめげない花子らしい子供を勇気づけ元気づける台詞として脳内補完しろと言うのなら、視聴者にも断る権利があると言いたい。
なぜ、ピンチをチャンスに変えるとか、辛いことを跳ね除ける為に“想像のツバサ”が活躍するのでなく、他人の不幸でスイッチが入る設定なのか未だわからない…
あとがき
午前中、母の介護で病院に付き添っていて記事が遅くなりました(そんなことどうでも良いですね)。では本題。甲府から安東家ご一行様が上京しちゃいましたね。両親はともかく、朝市に「ぼちぼち花子から卒業しろし」って言ってやりたいです。なんか朝市でなく窪田正孝さんが気の毒で…
それと、何が何でも史実に忠実にしろとは言いませんが、郁弥のモデルとなった村岡斎さんは、大正11年に父が没した後に兄と福音印刷を継ぎ、大正12年に震災で倒壊した工場社屋の下敷きとなって社員約70名と共に死去されています。その時、斎さんには妻と1歳の長男がいました。
この史実と創作の違い。何となく感情的に解せないのは私の“想像のツバサ”が能力不足だからでしょうか…
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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
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第2週「エーゴってなんずら?」
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第3週「初恋パルピテーション!」
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第4週「嵐を呼ぶ編入生」
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第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか?」
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第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
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第16週「あなたがいる限り」
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第17週「腹心の友ふたたび」
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第18週「涙はいつか笑顔になる」
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