[読書]ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと (鎌田洋/著・SBクリエイティブ) 感想

年パス持ちの私だからこそ考えてしまう、結局はお金を払って「おもてなし」に感動すると言う矛盾…
本書の冒頭に「おもてなし」と「サービス」の違いが書かれている。それぞれを理解するのはそんなに難しいことではないと思う。「おもてなし料」は聞いたことはないが、「サービス料」が日常的なことからもそれは解ると思う。
『おもてなし』は表裏のない気持ちで見返りを求めない気配りのことを言い、『サービス』は相手に気づいてもらうことを前提とした気配り…(P.16)
ただ、実社会では個々の場面では、「おもてなし」と「サービス」は複雑な関係にあると思う。事実、東京ディズニーリゾートだってビジネスだしサービス業だし、お金を支払って「おもてなし」を受けるわけで…。と、年パス持ちの私としては複雑な気持ちになった。
第2話「笑顔のスポットライト」が感涙モノだ!
本書で紹介される3篇の物語は、何れもディズニーを卒業していく人たちの話。中でも、第2話『笑顔のスポットライト』に登場する熟年夫婦の話が感涙モノだ。
妻に内緒で週末だけ大好きなディズニーランドでアルバイトをする60歳の立花さんは、平日の仕事での不満をディズニーで癒すが、定年まで5年を残して退社しディズニーに務めると言い出す…
一方、患者さんたちに笑顔をと介護施設で働く妻のゆり子さんは、夫の決断に心が落ち着かない。そんなある日、二人揃って初めてディズニーランドを訪れる。そこで初めて知る互いへの思い。さて、二人はどうなるか…
キャストが「おもてなし」を家族へ向けた時の物語…
文章中に「おもてなし」の言葉がこれでもかと言うくらいに登場する。そこが読んでいて若干くどく感じる。だからこそ、本書は「おもてなしがどう言うことなのか?」について書いてあると思わない方がストンと心に入ってくると思う。
日々職場で「おもてなし」を考えるキャスト(従業員)が、ある日その「おもてなし」の心を自分の家族に向けた時の新たな気づきや芽生える絆の物語なのだ。そう捉えれば、上で書いたような“大人の矛盾”に目をつぶって楽しめると思う。
あとがき
「ディズニー=商業的」と考えてしまうと楽しめないでしょうね。商業的な部分だけでないウォルト・ディズニーの心や教えが「おもてなし」と「卒業」と言うテーマを絡めた、心温まる前向きな旅立ちの短編集と言う感じです。文章はやや雑ですが、誰でもさらっと読めて、心に感じる取るものはあると思います。
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