おやじの背中 (第2話・7/20) 感想
TBSテレビ系『おやじの背中』(公式)
第2話『ウエディング・マッチ』(脚本:坂元裕二氏 / 演出:鶴橋康夫氏)の感想。
元プロボクサーの草輔(役所広司)と27歳でボクシングに打ち込む娘・誠(満島ひかり)は、人生を懸けてオリンピックの金メダルを目指していた。しかし選考会の前日、合宿から帰ってきた誠は自宅兼ジムに戻るが、草輔の姿がない。異変を察し、草輔を捜しに行った誠は、草輔が自分よりも年下の亜利沙(山本美月)と交際していると知る。絶対に許せない誠は、草輔に別れるよう詰め寄る。そして選考会当日、誠は試合に挑むが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
良くも悪くも予告編の域を出ずって感じ…
最近、大作とCMですかあまり観ることのなくなった役所広司さんの短編での演技を期待して視聴。なぜなら満島さんの演技は苦手、脚本の坂元裕二氏の台詞のやり取りが苦手、演出の鶴橋康夫氏は中途半端な時代感覚と詰めの甘さが苦手、と苦手なモノばかり。しかし、観てみようと思ったのは予告編のキレの良さだった…
結局、予告編通り、確かに父と娘のボクシングのドラマではあったものの、終わってみたら役所さんと満島のガチンコな演技対決の印象が強かったのが残念。親子がここまでエキセントリックであるなら、そんな感じも予告編で匂わせれば良かったのに…
時代設定を文字で見せたのは残念。でも前半は悪くない。
では、全体を振り返ってみる。ドラマの冒頭で「2002年・初夏」とか時代設定を文字で入れてくるドラマにアタリは少ないと言うのが私の持論。やはり映像で魅せないと。それでも前半は予告編のイメージを損なわない範囲で、坂元氏の脚本には珍しく少な目で自然な台詞のやり取り。まあボクサーが一年中あんな過酷な減量しているかは疑問だが…
後半、リング上での親子の描写に演出の工夫が足りない!
そして、結婚のくだりが始まった後半は、一気に予告編から離脱ムード。だらだらした展開で、物語はボクシングよりも、自分の結婚よりも、父と娘の絆を描くんだって、脚本も演出も気合十分の作風。こうなると最後まで観なくてもエンディングは解ってしまうのは、1時間枠だからしょうがないと思うべきなのだろうか?
更に、リング上での親子のやり取りの撮影や照明など演出面が妙にリアルさに欠けてしまったのは、やっぱり鶴橋演出って感じの美術セットに頼る作風。その上で本作が『おやじの背中』と言うタイトルで良かったか疑問が残った…
あとがき
満島ひかりさんのファンは楽しめたんだろうな、と言うのが素直な感想です。また、脚本家が言いたいことはわかりますが、やはりこれは“おやじの背中”と言うより“父と娘の絆”であってと言う部分でオムニバスドラマとしての1作としてはちょっと…。
2時間ドラマなり枠が違えば、それなりに楽しめる作品だと思いますが、やはりリングに倒れたおやじの背中を映せば良いってもんじゃない、そう思いました。
さて、次回は、脚本が大の苦手な倉本聰さん、演出はみじめな男の生き様を描くのが巧い石橋冠氏と『池中玄太80キロ』でコンビを組んでいた西田敏行さんが主演とくれば、次回は期待して大丈夫かな?
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