花子とアン (第93回・7/16) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第16週『あなたがいる限り』【第93回】の感想。
祝言から一年半。安東はな改め村岡花子(吉高由里子)は、おめでたですっかりお腹が大きくなっていた。甲府から届いた手紙には、吉平(伊原剛志)が考えた女の子の名前ばかりが書いてあり、英治(鈴木亮平)とはなは思わず笑ってしまうが、平祐(中原丈雄)はまずは跡継ぎとして男の子を産んでもらうと言い出す。一方カフェーでは、龍一(中島歩)が蓮子(仲間由紀恵)からの手紙に目を通していた。そこにはある重大な決意が…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
日本各地お暑い中恐縮ですが、今日は少々長文です(謝)
ほら!写真1枚で良かったでしょうに…
冒頭から昨日の記事で書いた通りになって、自分の“想像のツバサ”の能力に驚きつつ始まった第93回。結論から言えば、これも明日のアバンで男の子の赤ちゃんを抱っこしている花子(吉高由里子)夫婦のカットに、語りで「なんと、あの花子がお母さんになりました。それも可愛い男の子のお母さんになりました」で済む話を15分ダラダラとって感じ…
なぜ必要な描写はカットし語りで処理して、無駄な描写は芝居と台詞で処理するのか?
昨日がおふざけモードだったから、今日は少々真面目に考えてみようと思う。それは美輪さんの語りの必然性についてだ。今日の“あのお方”の部分は置いといて、今日の描写の主題は“花子の妊娠期間の一コマ”と言うことだと思う。
個人的には、本作にはもっと描くべき“花子の翻訳家への道”があるのだから、今日こそ作者お得意の秘技“削除とブツ切りの脳内補完強制術”で、上に書いたようにサラッと処理すれば良かったと思う。
しかし、今日はあえて、ご丁寧に両親からのナレーションまで被せて甲府からの手紙を紹介したり、昨日「異議あり」と騒いだ義父・平祐(中原丈雄)まで登場させてやきもちまで焼かせたり、更に「乞食と王子」の翻訳執筆風景まで挿入する完璧さ。最後にチラッと補足の語りは入ったが。
何を言いたいかと言うと、結局昨日から1年半経過したってことは、今日を含めれば約2年分の時間経過があったのに、妊娠以外に特に何も変化は無いならば、なぜ語りで済ませなかったのかと言う疑問だ。必要な描写はカットし語りで処理、無駄な描写は芝居と台詞で処理。これって本来逆で無ければいけないと思うのだが…
最近の「蓮子劇場」の陰りと、腹心の友の陰り…
そして、最近の「蓮子劇場」こと蓮子(仲間由紀恵)だけが妙にフィーチャーされて本編に挿入されるくだりのことも真面目に考えてみる。「蓮子劇場」の序盤の頃は作者の異常な愛情を感じさせつつも、仲間さんの魅力や嘉納伝助のキャラの面白さや伝助を演じる吉田鋼太郎さんの演技力もあって、違和感を感じつつも楽しめた。
しかし、最近の「蓮子劇場」は「序章・白蓮事件風」になってから、急に楽しくなくなった。その理由は2つある。1つは、なぜ蓮子が龍一(中島歩)にあれ程惚れているのかが描かれていないのに、話は大事件に進もうとしているから。2つ目は、ここ最近はメインの話をブツ切れにして散漫化させる役割になっているから、観ていてイライラするからだと思う。
更にイラッとさせるのは、蓮子の言動だ。花子と蓮子は腹心の友。その花子をだしに使って不倫相手と逢瀬を繰り返すと言うくだりを観る度に、「腹心の友」って設定は必要だったのか?と思ってしまう。いずれにせよ今になってこんな中途な状態に描くなら、最初から書くべきでなかったと思う。
どうして、花子を魅力的に描かないのか!?
そして最後に花子のこと。「王子と乞食」の翻訳に1年半以上もかかるのが妥当なのかわからないが、少なくとも花子が“仕事が出来る女”に見えないのは確かだと思う。好意的に熱心と捉える向きもあろうが…
また、いくら妊娠期間中とは言え、こんな母親になる自覚がなくて良いのか?と思ってしまう。それでなくても、本来の他力本願で自己中で、今回の結婚も“たなぼた”で、日曜日とは言え英治(鈴木亮平)に家事や義父への接待までお任せ状態。テレビの中の妊婦とは言っても、観ているこちらが心配になるのだが…
その割に、マタニティーブルーなのかノー天気に「私怖いの。無事に産めるのか?」とか言ってるし。蓮子が経産婦で励ますのは良いが、臨月の花子の自覚の無さに、またどんどんヒロインへの不信感が高まるのだ。
あとがき
やはり昨日が不要(きっと今日もそうなりますが)だったのは間違いなかったですね。むしろ写真一枚に関係者全員合成して提示してくれた方が、こちらとしては大人の事情も感じなくて済むし、微笑ましいし、脳内補完もし易かった、そう思います。
この調子では、明日は確実に男の子が産まれますね。どうやら里帰り出産はしなそうですから、予告編にあった通り、ふじと吉平が上京するんですかね。随分安東家も経済的に余裕があるものです。きっとクーラーガンガン効かせて大繁盛しているカフェー「ドミンゴ」で働くかよの仕送りが大金なんでしょうね。
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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
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第2週「エーゴってなんずら?」
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第3週「初恋パルピテーション!」
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第4週「嵐を呼ぶ編入生」
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第5週「波乱の大文学会」
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第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
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第13週「その恋、忘れられますか?」
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第14週「ゆれる思い」
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第15週「最高のクリスマス」
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第16週「あなたがいる限り」
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