花子とアン (第91回・7/14) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第16週『あなたがいる限り』【第91回】の感想。
はな(吉高由里子)から「会わせたい人がいる」と電報をもらい、驚く吉平(伊原剛志)とふじ(室井滋)。うわさを聞いたリン(松本明子)とともに安東家で待っていると、はなが英治(鈴木亮平)を連れてやってくる。酒をくみ交わすうちに英治を気に入った吉平は、自ら娘を嫁にもらってくれと言いだし、一同は笑いに包まれる。ところが吉平は酔った勢いで「はなは英語の辞書をくれた男にひどい目にあった」という話をし始め…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
視聴者の数だけ“脳内補完済みの花子とアン”がある!
いよいよ英治(鈴木亮平)がはな(吉高由里子)の実家へご挨拶。なぜか朝市の母・リン(松本明子)も同席で、如何にもって感じのコミカルなBGMでお出迎え。話は夜になって、結婚賛成を喜び、予定通り一転して反対し、朝になったら式場決定。工夫も無ければ、捻りも無しのベタベタなベタなお話。
まあ、作者が思いつかないならしょうがない。ただ、4人の登場人物の発言(台詞)が視聴者にとっては、「おいおい!」「そうだったっけ?」とツッコミ大会並みの新事実の連続。ここまでくると、視聴者の数だけ“脳内補完済みの花子とアン”があるって感じ。やはり連ドラとして崩壊が始まっているのか?
どうか花嫁のはなに見せ場を作ってくりょう!
その上、問題なのはほぼ15分出ずっぱりのヒロインの存在感の薄さ。10分位までは単なる英治の横の置物状態。やっと存在感が見えたのは「全部村岡さんから教えてもらった」と私には取材記者たちのカメラのフラッシュの嵐が見えたほどの爆弾発言した頃から。その後はドラマチックな楽曲サントラ20曲目「福音」のタイトルのまんまの教会のシーン。
美輪さんの語りも期待感を持たせるものだったが、予告編によれば、“あのお方”たちも加わって、笑いあり涙ありのお安いコント風をまたやるのは承知のこと。そんなことで今週も無駄に終わるのなら、せめて“あのお方”でなく、花嫁に見せ場を作ってくりょうと作家に頼みたい。
作者は、はなやその家族に恨みでもあるの?
最後に小さいことだが気になったこと。夜中にふじ(室井滋)がはなに「辞書くれた人のこ、もう忘れただね」と言ったのを、寝た振りをして伺っていた英治がインサートされた。こんなの英治の腹黒さを見せるようで全く不要な1カット。そのまま翌朝に行けばよいのにと思うが、翌朝にはもっと腹黒が…
翌朝、聞き耳を立てて聞いていたからとしか思えないタイミングで英治が真実を吐露するシーン。こちらはとっとと喋っちゃえとしか思わないが、「村岡さん、そのことは!」と一瞬言葉を遮るはな。女学校時代に他人の恋文をコピペして提出期限を逃れようとしたり、門限破りで言い訳したりしたずる賢いはなを思い出した。
こう言う物語の捉え方が少数派で捻くれているのは承知だが、私には数少ない“はな”のエピソードから脳内補完すると、一見のんびりほわーんとしているが、実はずる賢いと見えてしまう。もちろん人間なら多少なりとも誰でも持ち合わせている部分だが、こと“はな”については“やさしい”とか“けなげ”とか感じない。当の村岡花子さんもそう言う方だったのだろうか?
あとがき
うーん、ついに第16週が始まりましたが、感じるのは作者のヒロインやヒロインの家族に対する愛情の無さです。これから新しく家族の一員になる英治を含めて、省略、ブツ切れ、雑な表現ばかり。
昨夜放送された『おやじの背中(第1話)』や『匿名探偵[2]』などに感じる登場人物への愛情、本作から殆ど感じ取れないのが残念を通り越して、「なぜ仕事を引き受けた?」と言う気持ちです。プロなら脇役よりヒロインを愛して描いて欲しい。もうそれだけです。
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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう!」
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第2週「エーゴってなんずら?」
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第3週「初恋パルピテーション!」
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第4週「嵐を呼ぶ編入生」
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第5週「波乱の大文学会」
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第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ?」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け!」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ!はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
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第13週「その恋、忘れられますか?」
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第14週「ゆれる思い」
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第15週「最高のクリスマス」
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第16週「あなたがいる限り」
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