花子とアン (第68回・6/17) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第12週『銀座のカフェーで会いましょう』【第68回】の感想。
酔っ払ったはな(吉高由里子)を家まで送った英治(鈴木亮平)は、英英辞典が漬物石代わりに使われているのを見て、はなに英語をやめてしまったのかと問う。はなは、甲府にいた自分の気持ちなどあなたに分からないと言って、酔いつぶれてしまう。翌朝、かよ(黒木華)から昨夜のことを聞くが全く覚えていないはなは、反省しきりで出勤。謝るはなに梶原(藤本隆宏)は、宇田川(山田真歩)への連載依頼をはなに命じる…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
もはや、ただの都合の良い作り話?
「あなたには翻訳の才能があるのに」
「無理矢理飲ませた僕たちも悪かったよ」
「わが社の運命ははなさんに懸かってるのよ」
「やる気になったんだから良いじゃないか」
「宇田川満代、はなが最も苦手な女です」
「あなた、作家も向いてないけど編集者はもっと向いてないわ」
「いい歳して、逢引きもしたことないの」
「子供向けだから大人の小説より価値が低いと言うことは無いんじゃないですか」
「悪いことは言わない。早く国に帰った方が良いですよ」
「私たち、これから広告取りだから、留守番お願いね」
「この6年間、あなたはきっと僕には想像もつかないほど大変だったんですよね」
上記は、第68回の中で語られた台詞の幾つかを登場順に書いてみたわけだが、これを読む限りでは…
はなには翻訳の才能があり、泥酔も本人は全く悪くなく、6年もの間宇田川満代を意識し続け、聡文堂には無くてはならない存在だから、これからは東京で頑張る姿を描きます。頑張るからには恋バナの一つでもご褒美に書いてあげましょう…と言う、“ドラマみたいな話”になるようだ。
しかし、私にはここまで来ると“ただの都合の良い作り話”にしか思えないのだが、恐ろしいことに本作は、実在の人物をモデルにした物語だ。幾らフィクションでも台詞やエピソードの切り貼りが唐突過ぎて、いい加減にも程があると思うのは私だけだろうか…
「私が観たかったのは」が、身勝手と重々承知の上で…
・教え子たちと交流する教師としての姿
・童話作家を目指すべく日夜努力する姿
・貧しい家族を支えるべく家の手伝いをする姿
・離ればなれになった兄妹の様子や、それを想う姿
・恋や男女のことには無頓着な田舎娘的な姿
私は、「甲府編」で上記の5つの描写を観たかった。そうすれば今日のような話にはならないと思うからだ。しかし、実際には下記の5点にすり替わって描かれた。
・校舎の屋根騒動
・人の不幸の後にしか湧いてこない創作意欲
・一方的な見合いの破断
・パルピな合コン
・おとうの浮気騒動
こう列記すると、最初に挙げた5点を「甲府編」で敢えて描かなかったつくり手の意図は、見事なまでに今日の15分にしっかり凝縮され、矛盾が無いことが解ると思う。となると、やはり本作は何時まで経っても私が観たい朝ドラにはならないってことか?
せめて「何を描きたいのか?」を見(魅)せて欲しい!
三か月も経過しているのに、未だ主人公が誰で、その主人公は何をしようとしているのかさえ不明瞭な現状はいかがなものだろう。せめてこの2点だけでも、もう少ししっかりと見(魅)せて貰えないだろうか。そうしてくれれば、私の“想像の翼”で脳内補完して、楽しいドラマだと思えるはずだから…
あとがき
感想記事を待っていて下さった数少ない貴重な読者さま、記事のアップが遅くなり申し訳ございません。その上、このような長文を最後まで読んで下さりありがとうございます。
それにしても、作者はこの場に及んでも、だらだらと恋バナをやるみたいですね。ってことは、今週も童話も翻訳も足踏み状態になるのは必至だと思いますし、蓮子でも登場したら再び全部持って行かれそうな。こうなったら、いつになったら『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』が原案って感じが出て来るのか、そこを見所にしようかな。
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アンを抱きしめて―村岡花子物語
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