死神くん (第8話・6/13) 感想
テレビ朝日系『死神くん』(公式)
第8話『最終章!!ピーマンと僕の生きる道』の感想。
なお、原作(えんどコイチ氏による漫画)は未読。
会社経営者の克也(小市慢太郎)は巨額の負債を抱え、妻の美恵(中越典子)と息子の翔太(高橋來)を道連れに一家心 中を画策。予定外の死を防ぎたい死神(大野智)の通報により一家は助かったものの、克也自身は末期がんに侵されており、死神に3日後の死亡宣告を受ける。負債も克也のがんも知らない美恵は、死神から事情を聞き、克也を糾弾。両親の不仲を見て自分がダメな子だと思い込んだ翔太に、悪魔(菅田将暉)が近づく。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回はベタ褒めでないです…
今期のドラマで一番面白いと思っている本作の『最終章』と名付けられた第8話だからこそ、敢えて今回は少し厳しい感想を書こうと思う。もちろん、大野さんの死神が素晴らしいのは変わらないのだが、脚本や演出に物申すって感じ。ベタ褒めを期待するなら以下を読まない方が良いと思います…
死神の仕事姿が物足りない…
最も不満なのは、死神(大野智)が本来の仕事をあまりしていないことだ。前回もそうだが、死亡宣言をした後の死神の克也(小市慢太郎)へのフォローと言うか、死神と死亡予定者の関わりをもっと描いて欲しかったってこと。確かに“安らかな死”のためにいろいろやっているのだが、何か物足りない…
夫婦をもっと描けば、死神の出番も作れたろうに…
物足りない理由は他にもある。克也と妻の美恵(中越典子)が殆ど別行動で動き描かれたために、死神の活躍の場が少なくなってしまったのではと思えてしまったこと。もっと夫婦が息子の将来について言い争うなりすれば、死神が仲裁に入ったりあれこれ活躍の場が作れたはず。最後に「やり残したことはございますか?」って尋ねるのも???
死神くんの小ネタも悪くないが…
悪魔(菅田将暉)が息子・翔太(高橋來)の魂を奪うくだり、そしてそのドンデン返しや、死神に対する気持ちなど上手く出来ている。また、人間誰にでもある弱みを描き、そして今回は翔太が自らピーマンを食べて契約不成立と言うのも面白い。そう、悪魔の部分が良く出来ていただけに、小ネタを散りばめたような死神の部分が残念でならない。
もっと大野さんが演じる“死神の神秘性”を観たい!
死神を演じる大野智さんの細やかな演技や、悪魔を演じる菅田将暉さんのさり気ない演技も素晴らしい。だからこそ敢えて言うのだが、中堅サラリーマン的な悲哀を描くことでここ数回薄まってしまった、死にゆく者にそっと寄り添う死神という神秘性、それを見事に演じる大野さんを再び観てみたいと願う。
あとがき
第1話から第6話までが秀逸過ぎたのでしょうか。第7話は自ら命を絶つと言う登場人物の描き方の解釈が分かれそうな難しい話で、今回の第8話は死神の存在感が今一つ薄かった。いっそ最初に「やり残したことはございますか?」と聞いて、“死神VS悪魔”の構造にして死神らしさを描いた方が良かったかも?
さて、いよいよ次週は最終回。どうやら大きな事件が発生するようですが、死神くんは消滅しないのか?そちらが気になります。そして、大野さんしか演じることのできない“死神の神秘性”をじっくり目に焼き付けたいと思います。
最後になりますが、第7話の記事に170超える拍手を頂き、本当にありがとうございます。今回はベタ褒め記事で無かったので共感して下さる方は少ないかもしれませんね。でも嘘も書けないので…。いよいよ最終回。まだ本作を観ていない人たちに本作の面白さを伝える最後のチャンス。次回に大いに期待します。
【追記 2014-06-14 21:00】
誤字脱字、意味の解り難い表現を一部修正しました。
※仕事に行く前の慌ただしい時間で記事を書くと、ついつい勢いで書いてしまって校正が疎かになりました。申し訳ございません。
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死神くん 1 (集英社文庫―コミック版)
日経エンタテインメント! 2014年05月号[雑誌]
TVライフ Premium (プレミアム) Vol.9 2014年 4/30号
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