花子とアン (第58回・6/5) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』(公式)
第10週『乙女よ、大志を抱け!』【第58回】の感想。
朝市(窪田正孝)の好きな人がはな(吉高由里子)であると知って、ショックをひきずりながら帰宅したもも(土屋太鳳)。だが、家族たち、とりわけはなの前では、いつも通り明るく振るまうのだった。翌朝、ももは「縁談を受けて北海道へ行く」と宣言し、みんなをびっくりさせる。吉平(伊原剛志)は本当にいいのかとももに問うが、ふじ(室井滋)は「ももが決めたことだから」と賛成する。納得行かないはなは、朝市(窪田正孝)に…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
はなをこんなに無神経で鈍感な女に描く必要あるの?
今日は冒頭から、純粋で健気なもも(土屋太鳳)が鈍感カップルに振り回されそうな予感が満タンで始まったが、7分頃のはな(吉高由里子)のこの台詞で目が覚めた。
はな「心に思っていることを伝えないのは、恋バナで相談を受けた登場人物のありきたりな背中を押す台詞をここで引用するのも工夫がないが、私の気になるのはそれではない。
思っていないのとおなじことだよ」
自分はいつも受け身な女なのに、何故ももには???
この台詞は言わずもがなはながももに対して「積極的になれ」と言う意味だが、これまではなが積極的に何か人生を開こうとしたことは描かれたろうか。
東京の学校へ行く時も、どちらかと言えばおとう先行だったし、出版社でのアルバイトも学校からの紹介だし、田舎で教師をするのもおかあにねだられたような。校舎の屋根には積極的に上ったか?
いずれにせよ、ヒロインの説得力の無い台詞で、折角のももの諦めと覚悟が台無し。土屋太鳳さんの演技で本心を伝えたスッキリ感を何とか醸し出してはいたが、物語上ではももが不憫で泣けてくる…
家族全員でももを北海道に行かせたいのか?
父の吉平(伊原剛志)は極寒の未開地で会ったことも無い男と結婚しろと言い、姉のはなは意味不明な合コンを設定し、朝市(窪田正孝)の気持ちも知らずに初恋を告白させ、母のふじ(室井滋)は(ももが勝手に手紙を出したにせよ)あれほどはなに帰郷を求めたのに、ずっと家族を支えてきたももに対しては“ほうとう鍋”で背中を押すと言う。
どうしてももの見合い話は、家族が寄ってたかってももに気遣う振りをしてヒドイことをする話にしたのだろうか。おとうはしょうがないとしても、おかあは姉妹を差別し過ぎ。どうも“甲州編”は作者が書きたくない「はな物語」の革新的な部分だから、適当に書いてるのだろうか。それにしても朝ドラは家族愛を描くのではないのか?
あとがき
流石に、昨日と今日の展開で感動しろってのは厳しくないですかね。のちに『赤毛のアン』を豊かな想像力で見事な翻訳本を生み出す女性の物語としては、今回のヒロインの無神経さと鈍感さは頂けません。今後、余程の人生の転機があり、心が入れ替わるなら別ですが…
はなと朝市との関係も大よその視聴者は解ってる訳ですし、なぜももの純粋な気持ちをこんな“永遠の片思いの煌めき”風のおかしな描写にするのか、ホント理解が難しい本作です。
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アンを抱きしめて―村岡花子物語
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