[読書]100%好かれる1%の習慣 (松澤 萬紀 /著・ダイヤモンド社) 感想

タイトル程のインパクトは無い。でも使える事例集だ!
タイトルは少々大袈裟。要は、相手に嫌な思いをさせない“ちょっとした”事例集だ。著者が元CAと言うこともあり、営業マンの接客(待)術と言うより、接客業の気の利く小技って感じで、“ちょっとした”努力や工夫で好印象を与えられる使える実例が詰まった本だ。
別れ際のプラスアルファ
例えば、この『別れ際のプラスアルファ』。ある店舗の覆面調査で、「この人から買いたい」「この人とまた会いたい」と思うスタッフには、「相手の気持ちに寄り添ったプラスアルファのひと言をかけている」と言う共通点があるそうだ。
「相手の印象に残る人」は、「別れ際の1秒間(ラストインプレッション)」を意識して、最後に、相手の心を開かせるひと言(=残心)を付け加えているのです。(P.34)確かに、馴染みの店員や行きつけの店には、「あなただけ」を感じさせるちょっとした囁きがあり、それに魅了されている…
断定形は「小さな約束」。言葉が未来を引き寄せる
これも日常的に感じることだ。特にメールなどで曖昧な解釈や態度で締め括られると、「どっちなんだよ」と突っ込みたくなるし、相手に対して不信感が湧いてくる。迷走し始めた会議やプロジェクトでも、「取り敢えず」とか「一応この方向で」なんて言われると、「また振出しか」と思ってしまう。
断定形で言い切るのは、「言葉に意思を持たせる」ことであり、「自分の発言に対して自信を持つこと」です。だからこそ、相手に信用を与えます。(P.107)思い起こせば、不確かな不安材料で不明瞭な言い回しをするより、多少自信が無くても言い切った方が結果的に速くて正解なことが多いかも…
「当たり前の小さな気づかい」を、
当たり前じゃないくらい継続する
韓国で成功したある実業家は、「1分、1秒でも遅刻は遅刻」と言って、どんな相手でも必ず遅刻の旨の連絡を入れ、その時間にピッタリ現れると言う。著者はその細やかな気配りに感動したと言う。
だれにでもできるのに、だれもがおろそかにしてしまいがちな「細やかな気づかい(細部)」を愚直に磨くことによって、「人間関係(全体)」は生まれるのです。(P.197)
「小さな気づかい」が重なって信頼に、「小さな無礼」が重なって不信感になる。(P.198)誰にでも出来そうなことこそ、強く意識しないと日常的に出来るようにならないのは解る。だから、その逆で自分が何気にしてしまっていることが、相手には徐々に不信感を募らせていることもあるってこと…
あとがき
本書の一番良いところは、誠実な著者の人柄が前面に出ていることです。成功談だけでなく失敗談も併記されており、CA歴12年とその後のマナー講師の中で培った実践から生み出されたことだけが書いてあります。
それ故に、読む人によっては当たり前のことばかりかもしれませんし、男性読者ならば著者の女性視点の部分に合わせ難い点もあると思います。ただ、「人のためになること」「人に喜んでもらえることをした方が良い」と言う部分では、書かれていることに間違いは無かったです。
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