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映画「アナと雪の女王(2D・日本語吹替版)」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画「アナと雪の女王」
映画『アナと雪の女王(2D・日本語吹替版)』公式)を先日、劇場鑑賞。採点は、★★★★(5点満点で4点)。100点満点なら85点にします。


ざっくりストーリー

王家の美しい姉妹・エルサとアナは幼少期から大の仲良し。しかし、触れるものをすべて凍らせる秘密の力を持つ姉エルサはその力を制御できず、真夏の王国を極寒の冬の世界に変えてしまう。
妹アナは行方不明の姉と王国を救うため、山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフと共に雪山の奥深くへ入っていく。そこには姉が創り出した壮大な…

映画館で観るべき、“良くも悪くも”
ディズニーらしさ満載のディズニー映画だ!

実は、私はミュージカル映画が苦手。しかし幾度も劇場で見せられる?予告編に触発され劇場鑑賞。『2D・字幕版』も観たが、私のお薦めは『2D・日本語吹替版』。理由は後述するとして、結論を言えば、是非とも映画館で観るべき、“良くも悪くも”ディズニーらしさ満載のディズニー映画だ。

特に、冒頭の氷の厚さで魅せる雪山で始まる約10分で描かれる姉妹の約20年間が素晴らしい。『カールじいさんの空飛ぶ家』の冒頭10分の70年間を描くモンタージュには及ばないが、ミュージカル映画らしい緩急ある演出、広がりと奥行き、明と暗を上手く組み合わせた画面構成など、大スクリーンで観てこその醍醐味が詰まっている。

“DREAM”と“LOVE”が必ず勝つディズニーお約束の
大人も楽しめる勧善懲悪に魅了されよう!

ディズニーと言えば、夢と魔法と愛。本作にもちゃんと“DREAM=王家の安泰”、“MAGIC=姉エルサの秘密の力”と“LOVE=妹アナの姉を慕う心”が用意されている。そして、それらと対峙するのは、自らを諦める気持ちだったり、他人への妬みだったり、冷たい言葉ややり取りだ。

それらは文字通り、氷を溶かしていくように見事に勧善懲悪で締めくくられる。本作は、有形の悪役を二人の王女が退治するのではなく、誰の心の中にもある“無形の悪”に立ち向かう物語でもある。だから大人も子供も楽しめる。自分に自信が無いとか、新たな一歩に不安な人には、是非ともお勧めしたい。

マイナスの理由。
そして他の作品にあって本作にないもの。

マイナス★一つの理由は5つ。
  ・エルサの秘密の力の背景的なモノが見たかった。
  ・意外にメリハリが少なく、丁度1時間頃に中弛みした。
  ・隣国の貿易国のウェーゼルトン公爵の中途半端な存在感。
  ・ディズニーアニメ独特のあの造詣美。
  ・ディズニー流の正義の押しつけ。
特に残念だったのが、クライマックスへの物語の流れが右上がりではあるものの単調だったことだ。

その原因を考えてみると、他の映画には必ずと言って良いほどあるものが本作には無いのだ。それが主人公の成長だ。本作には主人公が二人もいるのに、二人とも確かに事件前後で大きく変化は遂げるのだが、目に見える成長とは言い難い。だから結果的に右上がりの頂点が低く感じれるのだ。

クライマックスの大きさや着地点は程々でも、
十分に楽しめるディズニーエンターテインメントだ!

原作からこれほど違うほぼオリジナル脚本なのだから、主人公の成長を敢えて描かなかったと捉えるべきだろう。なぜなら、本作で観るべきは主人公の成長でなく、二人の姉妹の絆の行方だったから。

大吹雪の中で魅せる大好きな姉への妹の大胆な行動、そして妹の勇気を目の当たりにし自らの心を開放する姉が実に感動的。クライマックスの大きさや着地点は程々でも、十分に楽しめる作品だ。

あとがき

『日本語吹替版』お薦めの理由は、エルサ役の松たか子さんの劇中歌『LET IT GO』も見事でしたが、アナ役の神田沙也加さんの台詞の部分が良かったんです。松さんは台詞と歌声が少し音色が違うんですよね。でも沙也加さんは台詞から歌声の移り変わりがスムーズで感心してしまいまいした。

それに歌の部分の吹替えが見事で、歌のサビや長音符の部分のアニメの口の開け方やタイミングと、日本語の歌詞がかなり確率でシンクロしていました。だから違和感が少ないのです。いよいよ日本列島も冬から春になる季節。映画館で一足早く雪解けを超えて真夏を楽しむのも良いと思います。
エンドクレジットの後の1シーンもお見逃しなく!

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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