半沢直樹 (第1話・7/7) 感想
TBS・日曜劇場『半沢直樹』(公式)
第1話(初回2時間スペシャル)『やられたら倍返し!悪い上司に立ち向かうニューヒーロー誕生!!5億を取り戻せるか?社宅での妻たちの戦い出世か?友情か?』の感想。なお、池井戸潤氏の原作小説は未読。
“勧善懲悪の大型痛快時代劇”の骨組みで描く銀行員物語なら悪くない!
原作は未読。そこで今回はストーリーについて書いてみる。第1話の様子だと、「やられたら、倍返し!」と言う主人公・半沢直樹(堺雅人)の台詞に代表されるように、主人公が銀行内外の敵と戦い、出世していく物語のようだ。
会社組織に属さない私には、この手の一人の組織人の苦悩や希望を描くドラマは、すごく客観的に観ることが出来る(逆に感情移入しにくい)ため苦手なのだ。しかし、本作は意外に楽しめた。それは、主人公が亡き父の恨みを晴らすとか、上司や組織に仕返しするみたいな、時代劇あるある的要素が強いし…
今回で言えば5億円融資の一件も含めて、全体的に今の銀行・金融業界の現実的な側面は抑えて、あくまで豪華キャストで描く勧善懲悪の時代劇の骨組みを借りて、芯の強い銀行員ヒーローが活躍する“痛快銀行劇”になっていくなら、これはこれで期待したいと思う。
蒸し暑い夏の夜に、脚本や演出が温いのは頂けない!
ストーリーに続いて、ドラマとしての描き方について書いてみると、こんな感じ。物語におんぶに抱っこの温い脚本の構成力、後出しジャンケンで盛り上げようとする単純でだらだらした演出、既視感が強いロケ地やセットデザインが気になった。
細かい部分は目を瞑るとして、私は本作は時代劇だと思う。だから、ある程度の解り易さの表現として、説明やのんびりした“間”はしょうがない。しかし、もしも痛快さを売りするなら、“話は単純明快でテンポ良く”なければいけない。妙に複雑に見せる必要もないし、幾度も台詞やカットを使いまわして時間稼ぎするのは以ての外だと思うのだ。
視聴者は主人公・半沢に感情移入すればするほど、半沢を取り囲む環境にイライラしながら観るのだから、それを以外でイライラさせるような脚本や演出などはしない方が良いに決まってると思う…
久し振りに、原作(未読ですが)の設定の面白さと、配役以外のドラマ全体の仕立て方(企画、脚本、演出)に違和感を覚えるドラマも珍しいかもしれません。でも、つまらないって訳じゃないんです。期待値が高いから故の…ってことなんです。
キャスティングも目新しさはありませんが、堺さんと上戸さんの夫婦の会話なんて実に自然で良いし、他の俳優さんたちも本作らしさの出し方に注意している感じで悪くないと思います。あとは、ストーリー以外でイライラさせないで下さいと次回に期待したいと思います。
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