あまちゃん (第72回・6/22) 感想
NHK総合の連続テレビ小説『あまちゃん』(公式)の第12週『おら、東京さ行くだ!』の第72回の感想。
大吉(杉本哲太)の計らいで貸し切りの臨時列車で東京に行くことになったアキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)。別れ際、春子(小泉今日子)は、アキに一通の手紙を渡す。
みんなが集まったリアスで、勉(塩見三省)が意外な事実を語りだす。列車が袖ヶ浜に差し掛かると、浜には夏の姿があった。一方、一緒に行くユイは、途中の駅から合流するはずだったが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
娘を東京へ送り出す母の気持ち(春子編)
臨時列車に一人で乗るアキに春子が言う。
「変わってないよ、アキは。(中略)みんなが変わったんだよ」
これまでどうしても娘を過小評価してしまっていた母が、初めて素直に心を開放して娘を応援するシーンが感動的だった。また娘への熱い思いを敢えてすべて台詞にせず、手紙に忍ばせたシンプルな脚本(伏線でもあるだろうが)も良かった。
そして、春子はホームに立ち止って大吉と手を振るだけ、決して列車を追いかけないのは、母の決意の表れ。一方のアキは、車内からホーム(春子)の方を一度見るが、すぐに進行方向を向く。こんな春子とアキの微妙な心情の変化を最後まで丁寧に押さえたカット割りも良かった。
娘を東京へ送り出す母の気持ち(夏ばっぱ編)
勉さんから25年前の真実を知らされ、放心状態と困惑の表情で駅待合室に出て来た春子がベンチに座ると、自暴自棄気味で自分を責める大吉の優しさに触れる笑いあり涙ありのシーンへ続く。次は海。アキの乗る列車に元気いっぱい大量旗を振る夏ばっぱ。25年前とは違い、確実に応援する気持ちをアキに伝えた晴々した表情の夏ばっぱが印象的だ。
シーンが駅待合室に戻ると、まるでさっきの“夏ばっぱのアキへの応援”が春子に届いたように、25年間のわだかまりが解けてすっきりした気持ちの良い脱力感の春子。春子の気持ちの変化を丁寧に描写することで、25年前の夏の気持ちが「がんばれー」と言うシンプルな台詞で表現されたのも良かった。、
3人の母子の心情を、お涙頂戴的な台詞を並べて攻めるのでなく、シーンの並び順でメリハリを付けつつ、シンプルな動作や台詞で、爽やかな夏の日の出来事として描いたのは秀逸だったと思います。
先週末の予告編をちょっぴり超えた内容も良かったです。そして来週の予告編は、前回まで見せ過ぎでしたから編集を変えてきましたね。あの位のぼかし方の方が週末まで楽しめると思います。それにしても来週から濃いメンバーがレギュラー化するので楽しみです。
『あまちゃん 完全版 Blu-ray & DVD BOX1(第1~8週までの収録)』が発売決定(2013年9月27日)です。また、サントラに続いて、『ピアノミニアルバム』も発売予定(2013年6月25日)。
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