あまちゃん (第71回・6/21) 感想
NHK総合の連続テレビ小説『あまちゃん』(公式)の第12週『おら、東京さ行くだ!』の第71回の感想。
アキ(能年玲奈)は、春子(小泉今日子)の歌がきっかけで、アイドルになりたくなったのだ。アキからアイドルを目指す理由をじっくり聞いた春子は、どう答えていいのか分からず、夏(宮本信子)に相談する。
しかし、かつて自分が東京に行くことを認めてもらえなかった記憶がよみがえり、いつものように夏を問い詰めてしまう。そんな時、夏がこれまで秘めてきた胸の内を語り始める。夏の思いを初めて知った春子は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
11分過ぎ、旅立つ朝のシーンの“音”が印象的!
番組の後半、アキとユイが東京に発つ朝のシーンが印象的だった。天野家の外観に海の波音と鳥の鳴き声と、そして黄色い風車がカラカラと回る音。続いて、春子が朝食を作る包丁とまな板のトントントンと言う軽やかな音。
そこへアキが2階から軽快に降りてくる階段の音。包丁の音に被って、さりげなく風鈴のチリリンと言う音が入る…
音によって空気感を変える上手い演出だ!
すると春子の包丁の音が止まる(消える)。再びの風鈴に続いて今度は近くの扇風機の風切る音。まるで一気に空気が入れ替わるような、少し緊張感も漂う全くの無音で無い静けさが生まれると、夏がアキに「ここさ座れ」、「餞別だ」と言って、白地に赤い文字で“北の海女”と書かれた手拭いを渡す。
遠くの小鳥のさえずり。夏の優しい言葉に続いてBGMが先行。アキが「夏ばっば…」と手拭いで涙を拭く…
音と匂いとやさしい言葉…
ここまで、春子が台所から戻るまでの僅か1分弱のシーンだ。前半は自然や生活音を中心に3人での朝の風景を丁寧に描き、後半はBGMが重なりドラマらしい盛り上がりを上手く作ったと思う。
そして何より私が気に入ったのは、この先アキに辛いことがあった時、この様々な音たちや朝食の匂い(味も)と一緒に、この朝のことを思い出すだろうと言うことが容易に想像できるような脚本と演出だ。
今日は、1シーンに注目してみました。僅か1分でもいろんな楽しみ方が出来るのも、本作の脚本や演出が丁寧で余白の使い方が上手いからだと思います。
ユイが臨時列車へ北三陸駅でなく途中乗車するのも、夏が突然ワカメを獲りに浜に行くのも、先週末の予告編のための前振りだとすると、やはり土曜日は、夏は旗を振りアキ一人が手を振るのも、予告編内ってことですね。でも、予告編を超える感動を期待してみようと思います。
『あまちゃん 完全版 Blu-ray & DVD BOX1(第1~8週までの収録)』が発売決定(2013年9月27日)です。また、サントラに続いて、『ピアノミニアルバム』も発売予定(2013年6月25日)。
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