35歳の高校生 (第10話・6/15) 感想
日本テレビ系ドラマ『35歳の高校生』(公式)の第10話『魔女裁判…彼女が高校生になった目的を糾弾』の感想。
結論が出ない魔女裁判で、最終回直前に1時間か…
いよいよ亜矢子(米倉涼子)の正体を暴く“魔女裁判”で丸々1時間。今時の高校三年生ってあんなに幼稚で暇だろうかと思いつつ、正光(菅田将暉)がご丁寧に資料まで準備して、プレゼン並みの手の込んだ挑発をやるもんだから、結局最後まで観てしまった。
と言っても、亜矢子が阿佐田(渡哲也)の指令で、スパイとして国木田高校に編入し、高校生を使って人体実験を行っていることと、亜矢子と母の壮絶な過去を、順に仰々しく表現しただけで、これまでも描かれてきた部分…
もっとノートのアップなり回想シーンの入れ方なり、もう少し視聴者を集中させてくれるような演出が欲しかった。また、いくら裁判とは言え、みんながお行儀が良過ぎて少々退屈。“魔女裁判”と銘打ったらもう少し魅せ方を工夫しても良かったと思う…
ぶら下げるニンジンの量のさじ加減の重要性…
今回が最終回ではないが、少々総括気味に話をしようと思う。本作で強く感じたのは、“全話を通しての構成の大切さ”だ。そこに人がいるから事件が起こるのだ。事件が起こった所に人がいるのではない。
だからと言って、まず最初に登場人物の紹介を延々とやって、「ほら、こんな人たちだからあんな事件が起こるんです」とやったのではつまらない。そこで一般的なドラマでは、まず事件を見せてから、徐々に登場人物の説明に入る。それも出し惜しみをするように人物設定を描かないとメリハリがつかない。そしてそれと並行して事件が進展し登場人物も変化(成長)する。ドラマは事件を描くのでなく、人を描くべきなのだ。
なのに本作は次々と事件を描きながら、主人公の設定(特に過去の部分)をたくさん挿入してきた、まるでニンジンをぶら下げるように。こうなると視聴者には大凡の想像が付いてしまうから、残りは引き伸ばしにしか感じない人もいるはず。そして今回の魔女裁判も何も進展せず、ニンジンだらけ。やはり、好物のニンジンでも満足感を得る適量ってのがあると思う。
つい熱く語ってしまいました。話は悪くないと思うし、スクールカーストと言う階級社会とイジメを組み合わせて、斬新さを表現したかったのも悪いとは思いません。やはり魅せ方や見せ方がちょっと違うかなと言う印象です。
いくら虚構の世界の話とは言え、明らかに犯罪行為と思われるものも全部ひっくるめて“学園の闇”として描いてしまうのはどうかと思ういます。これがドラマの内容云々より毎回感じる後味の悪さの原因です。さて、来週は最終回2時間スペシャル。謎が全部回収された後、私の心に何を残すのか期待したいと思います。
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