幽かな彼女 (第10話・6/11) 感想
フジテレビ系ドラマ『幽かな彼女』(公式)の第10話『神山先生、最後の授業』の感想。
もはや「金八先生2013年版」くらいにベタな学園ドラマに!
もう『金八先生2013年版」と言って良いくらいにベタな学園ドラマになってきたと思う(もちろん良い意味で)。
政治家や教育委員会など上の立場(今回は政治家)の大人(今回は父親)が生徒(今回は我が子)の担任を強制的に追い出すことへの抵抗として生徒が立てこもりするなんて、まさに学園ドラマの王道とも言うべき構成や様式。でも、これが意外と悪くない、いや今の時代に新鮮味を感じる程だ。
それだけでなく、あの“最後の授業”で神山暁(香取慎吾)の台詞もそうだ。オリジナリティもほぼ感じないような予定調和な“神山先生の本音”だが、初回からずっと真面目に“教育”を描いてきた本作だからこそ、説得力があるシーンになったと思う。
今週も幽霊パートの唐突感だけが気になった…
神山先生の学園パートは、霧澤副教頭(真矢みき)とここ数回の窪内満(林泰文)の教師の活躍もあってなかなか良く出来てる。
問題はアカネ(杏)たち幽霊の描き方が納得できない。いや、学園パートに馴染んでいないのだ。“幽霊だから神出鬼没”では済まされない唐突感が、ドラマ全体の流れを止めてしまっているからだ。
例のアカネが学校で刺された晩のシーンを毎週繰り返すのなら、むしろもっとアカネ自体の過去をしっかり描くなり、アカネもりさ(山本舞香)の案件にもっと積極的に絡ませておけば、あのシーンの説得力も生まれるし、全体として神山とのコンビで問題解決なんて流れもできたろうに…
本作の企画の最大のポイントである“幽かな彼女”の存在や活躍が、ドラマにしっくりハマってないままなのが何より残念です。
次週は最終回ですから、幽霊たちを無理矢理絡めずに、上手く神山先生の気持ちを活かしたうまい話を作って欲しいです。