【書評】いいお坊さん ひどいお坊さん (ベスト新書) 勝 桂子(著)
【私的評価】★★★★☆
【私的評価基準】(書籍用)
・★★★★★ 傑作!是非とも本棚に並べたい一冊。
・★★★★☆ 秀作!私が太鼓判を押せる一冊。
・★★★☆☆ まぁまぁ。お小遣いに余裕があれば買っても良い。
・★★☆☆☆ 好き嫌いの分岐点。図書館で十分。
・★☆☆☆☆ 他の時間とお金の有意義な使い方を模索すべし。
単なる批判本ではない…
タイトルを読んで、最近話題になる檀家が抱える、お布施やしきたりなどのお寺との不明瞭な実態を取り上げた批判・評論的な内容だと思ったのだが、本書はその類ではなかった。単純に「葬式仏教」を批判するだけではなく、そのもっと先にある日本人とお寺の新たなあり方などの提案までされている。なかなか面白い切り口だ。
改めて「寺とは何か?」を考えせられる…
私(40代後半)の子供の頃は、毎月お墓参りをしたり、家の仏壇に毎日手を合わせたり、日常生活の中に「お寺」があった。しかし、時代と共に価値観や経済状況が変化し、「お寺」は年に一度あるかないかの墓参りだけになった。
そして今、親から墓を継ぐ立場になり、私と「お寺」の新たな関係を築くに当たって、「お布施はいくらが妥当か?」と言う現実と「気持ちをお金で表す」」と言う困難に直面している。そんな私に本書は「寺とは何か?」を改めて考えさせてくれたし、実は「お寺」も悩んでいることを知らせてくれた…
本書が興味深いのは、「お布施はいくらが妥当か?」と言う解り易い切り口で、今の日本の於けるスピリチュアルブームで金に糸目をつけない人たちと、その人たちの行き着く先になれない古い考え方の「お寺」を論じながら、現代の様々な心の問題や無縁社会の解決策を模索している点です。そして、単なる葬式仏教批判で終わらっていないのが良いと思います。
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★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/4145/
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