相棒 season11 (第9話・12/12) 感想
テレビ朝日系ドラマ『相棒 season11』(公式)の第9話『森の中』(前編)の感想。
こう言う“前後編”なら歓迎だ!
確か第9話が前後編の前編だと事前予告は無かったと思う。そんな中で観始めてみると、一般的なドラマとしても、主人公の一人が記憶喪失になり、他の登場人物たちがその人物像を視聴者に語るスタイルが予想以上に面白いのが解った。
更に、本作をその作風で描くと、『season11』から新加入の享(成宮寛貴)悦子(真飛聖)の人物設定が意外と自然に描けるものだなと。また、甲斐次長(石坂浩二)や内村刑事部長(片桐竜次)を始めレギュラーの脇役陣も、この一大事でいつもと違う一面を見せたりして、新鮮味も感じる仕立ても悪くない。
「なぜ二週に跨ぐの?」と突っ込みたくなる連ドラが多い中で、二時間スペシャルの前編でも違和感の無い今作のお話。さすが『相棒』の初期のキャラ設定に関わったメインライターの輿水泰弘氏の、連ドラならではの全登場人物を活かした会話劇の脚本だ。こう言う前後編なら大歓迎だ。
捜査は右京中心、演出はオーソドックスだが…
脚本上の構成が秀逸な分、他の部分は少々残念さも見え隠れする。まず、享が動けないから捜査自体は右京(水谷豊)中心にならざるを得ないのが少々残念。でも「新相棒が最初から仲良し」と言う設定を活かして、事態の深刻さが右京の行動を通して見えてきたのだから悪くない。
また、演技指導やキャメラワークや編集等の演出面は、意外な程にオーソドックス。もう少し“映像的な遊び”を入れても良いような気もするが、今回は脚本をメインにし、演出は抑え目の方が2週で息切れしなくて正解かもしれない。
もちろん美術さんの小道具(壁の新聞記事など)の拘りや、右京がトイレを借りる廊下のカットや竹筒を望遠鏡に見立てたカットなど、輿水泰弘氏の気の利いた演出が無い訳でもないし…
あちこちの連ドラが最終章に向けて、そわそわざわついているので、今回が腰を据えた連ドラと言うだけで、観ていて「さすが相棒」と言いたくなりました。後編に期待します。
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話
FLIX (フリックス) 2012年 12月号 [雑誌] ★COVER★水谷豊&成宮寛貴
相棒season11 オリジナルサウンドトラック (初回生産限定) (2枚組ALBUM)
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