映画「最強のふたり」 感想と採点 ※ネタバレあります

最強のふたり

映画『最強のふたり』公式)を、我が家の近隣では9/22から公開だったため、やっと先日に劇場鑑賞。

採点は、★★★★☆(5点満点で4点)。100点満点なら75点にします。

ざっくりストーリー

不慮の事故により全身麻痺で車イス生活を送る大富豪となったフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者の面接で「生活保護申請のために不採用のサインをくれ」とせがむスラム街出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)を採用した。
大富豪とスラム街育ち、クラシックとソウルミュージック、高級スーツとスウェット、高尚な会話と下ネタの連続などなど、二人の世界観は全く違う。しかし、徐々にぶつかりながらも互いの必然性を感じつつ、友情をはぐくんでいく…

「心を許し合える」関係こそ生きるための最強のパワー!

正直、予告編から容易に想像できる範囲のお話ではある。しかし、本作が優れているのはその解り易いお話を、ハリウッド映画のように人生山あり谷ありの感動物語に仕立てるでもなく、日本映画のようにじめじめした説教話にするのでもなく、芸術やジョークなどの巧みなエスプリが効いた洒落たフランスらしい映画に仕上げたことだと思う。
そのお蔭で、主人公の二人の男たちが喜怒哀楽を感じながら生きている充実感を得ていく様を通して、笑いあり涙ありで観客に共通体験させるのに成功していると思う。編集がもう少しテンポ良かったら五つ星なのだが、久し振りに後味の良い面白くて真面目な映画だと思う。


「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。

ここからネタバレあります!














全体の完成度は高い…

黒人青年ドリス(オマール・シー)が採用されるのは、ほぼ全ての観客が御見通しなのだから、採用決定までのプロセスがもう少しスッキリしても良かったかなと。
また、逆にドリスの家庭環境の描写は入れるならもう少し丁寧に描けば、フィリップ(フランソワ・クリュゼ)やその娘との対比も違ったかもしれない。どちらもお話の枝葉の部分だけに、脚本や編集で工夫が欲しかった。
でも、大きく気になるのはこのくらいなのだから、やはり全体の完成度は高いと思う…

重たいテーマの作品を小気味よいユーモアで…

本作は実話に基づく作品で、エンドクレジットに現在の実在の二人が山の上から夕日を眺めるカットが18秒ほどインサートされる。アブデル(本作ではドリス)が火をつけた煙草を美味そうに吸うフィリップ、言葉こそ交わさず、互いに触れずともしないシーンだが、本作を観た後ならいろんなものを十分に察するに余りある。
この十数秒の二人の佇まいに、よりリアルな生きざまを加えてくれるのが、本作のコミカルな描写だ。このような重たいテーマの作品を小気味よいユーモアで描くような作品は、近年では珍しいと思う。


難しい資格や飾った言葉より、心を許し合える人間がいることが、どれだけ生きる励みになるのか、そんな簡単なことを再認識させてくれる映画でした。派手さも目新しさもあまりありませんが、全く生きる世界の違う二人の男が互いを認め変化していく様を丁寧に描いた良質なヒューマン・コメディーです。

     

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コメント

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重たいテーマの作品を小気味よいユーモアで…
全体の完成度は高い…
みっきーさんの評をまとめると、以上のようでした。

採用決定までのプロセスとドリスの家庭環境の描写は、観客には察するという理解力があるので、充分ですよ。一から十まで総て描くには及びません。
iina住む町には、丁度来週からの公開になりますが、一見地味そうでもあり見送ったかもしれず、招待券を譲ってもらって観れたことに感謝します。

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