24時間テレビ35 SPドラマ「車イスで僕は空を飛ぶ」 感想
日テレ『24時間テレビ35』(公式)内のスペシャルドラマ『車イスで僕は空を飛ぶ』』(公式)の感想。
ここは、ドラマの感想です。実話ベースのドラマではありますが、あくまで一本のフィクションのドラマとしての感想を書きます。
主人公の人物設定が…
昨年の『生きてるだけで なんくるないさ』の主人公は、定職にも就かず、10年も彼女をそのままにし、喫煙の挙句に肺がんとなり、結婚もしていないのに妊娠させ、重病で生死を彷徨っているのに、結婚を申し込んだ。
今回の主人公は、チンピラ崩れで無職のダメ男がケンカの挙句に転落事故で半身不随に…。個人的にはこう言う人物設定をされてしまうと、素直に主人公に感情移入しにくい…
脚本と演出はともかく、二宮さんら俳優陣が良かった!
全体的には悪くなかったと思う。しかし、脚本と演出は、繊細で感動的な部分と雑で首を傾げてしまう部分が斑に存在して、一貫性が無いと言うか集中力が無いと言うか。
その代り、「長谷部泰之」の他人との距離感の図り方の変化を上手く演じた二宮和也さんや、「加藤久実」が少しずつ過去を吐露しながら心を解放していくのを丁寧に演じた上戸彩さんさんを始め、俳優陣の演技がだいぶフォローアップしたと思う。でも、ドラマは総合的なものだから、全体のバランスは良かったのだろう。
ありのままの自分を受け入れること…
「看護のバイブル」と言われるスイスの精神科医・エリザベス・キューブラー・ロスの書『死ぬ瞬間―死とその過程について』には、多くの患者(すべての患者に当て嵌まるものではない)の心理状態は、「否認と孤立」「怒り」「取り引き」「抑うつ」「受容」と順に変化するとある。
またこれを基にした「障害の受容」と言う考え方だと、「ショック期」「否認期」「混乱期」「解決への努力期」「受容期」とも言う。本作ではこの過程が主人公を通してきちんと描かれたし、特にありのままの自分を受け入れることが今後の人生にどれだけ大切なのかは、解り易くて良かったと思う。
二宮和也さん、薬師丸ひろ子さん、上戸彩さんの3人のキャスティグの成功が本作のすべてだったように思います。3人の名演技のお蔭で、最後まで楽しく観られました。脚本と演出にはもっと頑張って欲しかったです。
【書評】「死ぬ瞬間―死とその過程について」エリザベス キューブラー・ロス (著)
車イスで僕は空を飛ぶ [DVD] 二宮和也 (出演)
24時間テレビドラマスペシャル 「車イスで僕は空を飛ぶ」 オリジナル・サウンドトラック(仮)
命のカウンセリング [単行本] 長谷川 泰三 (著)
死ぬ瞬間―死とその過程について [単行本] エリザベス キューブラー・ロス (著)
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