ディレクターの目線blog@FC2

本家「ディレクターの目線blog」の緊急時&トラックバック用ブログです。コメントは出来れば本家blogへ!

●このブログは、本家ディレクターの目線blog』の緊急時&トラックバック用ブログです。

●記事の閲覧やコメントの投稿は、本家ディレクターの目線blog』をご利用下さい。


0

映画「ドラゴン・タトゥーの女(字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレあります

ドラゴン・タトゥーの女(字幕版)

映画『ドラゴン・タトゥーの女(字幕版)』公式)を昨日レイトショーで劇場鑑賞。キャパ221名に9名。評判は良いが、公開から10日経って落ち着いたのかな?

採点は、★★★☆☆(5点満点で3点)。100点満点なら65点にします。なお、原作小説は未読、リメイク元の映画『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』も未見

ざっくりストーリー

スウェーデンの月刊誌「ミレニアム」で財界汚職事件の告白記事を書いたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)は、名誉棄損裁判に負け意気消沈していた。
ある日、彼の許にスウェーデンの大財閥の元会長から家族史執筆の仕事が舞い込むが、実はそれは40年前に起きた兄の孫娘・ハリエット失踪事件の真相究明だった。
調べを進めるうちに、連続猟奇殺人事件と一族の血塗られた過去が関わることが見えてくる。そして、ミカエルは一族の弁護士から天才的な調査員・リスベット(ルーニー・マーラ)を紹介される…

決して、2時間38分は長くないが…

原作も未読、オリジナルも未見、ただ予告編に惹かれて劇場へ。一言で云えば、2時間38分も2時間ほどに感じるほどテンポも良いし面白かった。ただ、後味がイマイチと言うか、余韻が物足りないと言うか…

良くも悪くも、3本の映画のつまみ食い的…

ネタバレは下記にするとして。本作は、「敏腕記者のお話」「天才ハッカーのお話」「連続猟奇殺人事件のお話」の3本の映画が並行的に描かれているような感じ。
良く言えば、3つが複雑に絡み合った、ダークな世界観が独特なミステリーだ。犯人が判った後にも楽しめる構成も悪くない。
だが悪く言えば、3本の映画の中からのエピソードの取捨選択(メリハリ)のバランスが、私には合わなかったようだ。具体的に言えば、リスベットのエピソードが薄く(少なく)て彼女の人間性が物語の中で十分見えてこないまま、あの切ないエンディングを見せられても今一つスッキリしなかった…


「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。

ここからネタバレあります!














すべてがフィンチャー監督のフィルター濾しだ!

これも良くも悪くも、すべてがデヴィッド・フィンチャー監督のフィルターを濾した(通過した)作品なのはお察しの通り。流石に3時間近い作品になると、玉石混淆な部分はあるが、それもフィンチャー監督だと思えなくもない。
例えば、オープニングのタイトル映像。BGMの『移民の歌』は伏線にもなっていて洒落た選曲だが、黒いドロドロした映像はスタイリッシュでアートではあるが、テーマとの関係性は私にはよくわからなかった。

リスベットの描き方は、ハリウッド映画的なのか?

また、先にも書いたが、タイトルにあるように本作の肝はやはり「ドラゴン・タトゥーの女・リスベット」であり、攻撃性の高さと自己防衛本能の強さを兼ね備えたようなファッションやヘアスタイルもそうだし、劇中の台詞でチラッと出てくる「少女時代に自分をレイプした父親を放火で殺した」のように、追う者も追われる者も、探す者も探される者も同じ「幼女時代に密室で近親相姦と拷問虐待を受けた少女」と言う部分が面白いのではないかと思うのだ。
原作小説も前作も観ていないから想像の域を出ないのはご理解頂くとして、もしもそうなら、私はもっとリスベットを掘り下げて欲しかった。ただ、逆にここをサラリと描くことで、ハリウッド映画のヒロインらしい大胆で過激で繊細でセクシーなリスベットに仕上がったも思う。
いずれにしても、フィンチャー監督のフィルターを介した解釈。あとは好みの問題だと思う…

リスベットをどう捉えるかが楽しめるかの分かれ道かも?

上でも書いたが、本作を高評価するかするかどうかは、リスベットをどう捉えるか、どう感情移入するかが分かれ道のような気がする。
私は全体的にエロいともグロいとも思わなかった。むしろ終わってみたら「なんだ、北欧の近親相姦と拷問虐待の連続殺人鬼の話だったんだ」とやや期待外れの印象だった。それはもっとドラゴン・タトゥーの女の話になるのかと期待したからだ。
しかし、オープニングを幻想的と感じ、ヒロインと言う名に不釣り合いのようなあの“攻撃的で謎めいた風貌”“大胆で残忍な行動”“繊細で孤独な心”を持つリスベットに魅せられたなら、本作を十分に楽しめると思う。


誤解して欲しくないのですが、面白かったです。普段は2時間越えの映画は敬遠する私ですが、最後まで睡魔と戦わずとも楽しめましたし。でも、なにか忙(せわ)しないと言うか、期待外れでした。正しくは「予告編に騙された」と言うべきかもしれません。

その点を考慮すれば、★★★★星4つでも良かったかもしれません。でも、映画は予告編を見て期待をしながら劇場に足を運ぶものだと思っているので、今回は星3つにします。

あと、くれぐれもデートや親子で観に行かない方が良いと思いますよ。観終わった後に気まずくなると思います(笑)

     

ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム<完全版> [DVD]
ミレニアム2 火と戯れる女 [DVD]
ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [Blu-ray]
セブン [Blu-ray] デビッド・フィンチャー (監督)

ブログランキング・にほんブログ村へ blogram投票ボタン 人気ブログランキングへ くる天-人気ブログランキング あとで読む
Twitterに追加Facebookに追加はてなブックマークに追加Yahooブックマークに追加Googleブックマークに追加Buzzurlに追加Choixに追加izaブックマークに追加livedoorクリップに追加@niftyクリップに追加mixiチェックに追加newsingに追加
無料SEO対策入門


★本家の記事のURL →  http://director.blog.shinobi.jp/Entry/3421/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方へ → 記事のコメント欄に、貴方のブログ名、ブログ記事のタイトル名とそのURLをご記入下さい。こちらで確認して公開させて頂きます。お手数をお掛けします。
また、http://dmesen.seesaa.net/article/253419232.html でも、受け付けております。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

トラックバック

劇場鑑賞「ドラゴン・タトゥーの女」

ハリエットの、“真相”… 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201202100004/ Girl With the Dragon Tattoo Soundtrack The Null Corporation 2011-12-27 売り上げランキング : 426 Amazonで詳し...

映画レビュー「ドラゴン・タトゥーの女」

The Girl with the Dragon Tattoo (Movie Tie-in Edition) (Vintage Crime/Black Lizard)クチコミを見る◆プチレビュー◆スウェーデン発の大ベストセラーをD.フィンチャーが巧みに映画化。ハリウッドらしいスタ ...

ドラゴンタトゥーの女/The Girl with the Dragon Tattoo

スティーグ・ラーソンの世界的ベストセラー・ミステリー小説「ミレニアム」シリーズ。既にスウェーデンで映画化されているが、それをハリウッドの人気監督『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーがリメイクした第1作目。主演を「007」シリーズのダニ...

ドラゴン・タトゥーの女

始めは最高。締めは微妙。  

ドラゴン・タトゥーの女 ルーニー・マーラの演技に尽きるでしょ!

【=9 -0-】 初めて予告編を観たときに「こりゃ絶対に面白い!絶対にハズレはない!」と確信したので、封切りを今か今かと心待ちにしていた、期待は裏切られなかった~!v(≧∇≦)v イェェ~イ♪  雑誌「ミレニアム」の発行責任者ミカエルは実業家の不正を暴くが、逆に名...

ドラゴン・タトゥーの女

解説 英題:    THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO 製作年:    2011年 製作国:    アメリカ 日本公開:    2012年2月10...

ドラゴン・タトゥーの女

評価:★★★★【4点】(10) エスカレーターを使った一連のアクションに「おぉ~!」

ドラゴン・タトゥーの女

「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のリメイク。 話の顛末は面白いことも含めてわかっているので割愛。OPから音楽と映像が非常にクール。 ミカエル役にはダニエル・クレイグ 、
My profile

Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

PR


TB送信について

一部のブログサービス(特に、FC2ブログ)宛に、FC2からトラックバックが届かないケースが発生中です。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村  PVアクセスランキング にほんブログ村

楽天市場PR

カテゴリー+月別アーカイブ

 

検索フォーム

PR

FC2カウンター

FC2オンラインカウンター

現在の閲覧者数: